カシオの自動作曲アプリがMIDIファイル出力対応&作った曲をYouTubeにアップロード可能に

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iPhoneのマイクに向かって2小節のメロディを歌うだけで、Aメロ/Bメロ/サビまで1曲まるごと自動作曲するカシオ計算機のiPhone用アプリ「Chordana Composer」(コーダナコンポーザー)がバージョンアップを果たし、「Chordana Composer Ver.2.0」として登場した。

「Chordana Composer」は、音楽の知識や経験がなくてもオリジナルの曲が作れるアプリ。今年1月に登場し、iPhone用有料ミュージックアプリランキングで11日間連続で1位、有料アプリの総合ランキングでも最高2位を獲得したヒットアプリ(日本でのランキング)。7月16日に公開されたVer.2.0は、数々の新機能を搭載。既存ユーザーは無償でバージョンアップが可能となっている。

「Chordana Composer」が楽しいのは、自分が入力した短いメロディ(2/4/8小節を指定可能)を基に、1曲まるごと伴奏付きで作曲してくれるところ。楽曲はイントロ/Aメロ/Bメロ/サビ/エンディングで構成(2番まである場合もあり)。アプリに全部おまかせではなく、自分の考えたメロディをモチーフに楽曲ができあがり、自分の考えたメロディがどこに出てくるかを探すのも楽しい。

メロディの入力は口笛または鼻歌でOK。口笛が苦手、歌には自信がないという人には、画面上の鍵盤や五線譜での入力も用意。新バージョンでは新たに「ドレミ入力画面」が追加され、ボタンを押すだけでよりカンタンにメロディが入力できるようになった。フリックによる長さやオクターブの指定などもとても直感的だ。


▲画面上のドレミのボタンでメロディを入力。ボタンのタップで4分音符、タップしてから左にフリックすれば音符を短く(8分音符)、右にフリックすれば音符を長く(2分音符)でき、上下にフリックすれば1オクターブ高くまたは低くできる。


▲17鍵のキーボードで入力する鍵盤入力(左)と五線譜による音符入力(右)も用意。音符の移動は対象となる音符を矢印アイコンで選んでから上下左右ボタン。


▲メロディを入力するマイク入力の画面。口笛/男声/女声の3種類からボタンで選ぶことで検出精度を高めている。その上は、録音前ならカウントを表示(左)、録音後は音の周波数成分が表示される(右)。カウントは表示のみで音は出ない。

また、曲のジャンルはポップス、ダンス、ロック、ジャズ、ラテン他の5種類に加え、ポップス2、ポップロック、ジャズバラード、クラシカルが新たに追加され9種類に。さらにパート数も増加、オブリガート(助奏)が2パート追加され、主旋律を追いかけるようなフレーズ(フーガスタイル)や、主旋律を変奏したフレーズ(バリエーション)が設定可能になった。これによりコーラスのハーモニーや合いの手といった雰囲気のフレーズが生み出される。自分の考えたメロディをどのようにアレンジしてくれるのか、さらに聴きどころが増えた印象だ。


▲自動作曲の設定画面。ジャンルは全9種類、曲調は3種類から選択。転調や凝ったコード進行なども出てくるので、楽器練習にもよさそう。


▲メロディーの動きの大きさ、テンション度(大胆な音使い)、小節単位のメロディー変化を設定することで、いろいろなパターンができあがる。メロディーの作り方を「変動」にすれば、毎回異なる結果になるのも新機能の1つ。


▲新たに追加されたオブリガートの設定。A/B/CはそれぞれAメロ/Bメロ/サビを表し、どの位置にオブリガートを加えるか、どのようなスタイルにするかを選択する。

できあがった曲の活用方法が広がったのも大きなトピック。1つめはiPhoneの着信音の作成。着信音として利用するにはiOSの仕様上の制限からiTunes経由での転送が必要となるが、さほど面倒はないはず。また、オーディオファイルはメール送信のほか、新たにAirDrop送信にも対応。iPhoneユーザーの友達にその場で転送することができる。

カシオの「光ナビゲーションキーボード」との連携も強化。メロディ(右手パート)に加え、和音(コード/左手パート)も光でガイドしてくれるようになった。鍵盤自体が光る「光ナビゲーションキーボード」で、自作曲演奏の練習をサポートする。

より多くの人に聴いてもらいたいという人には、YouTubeへのアップロード機能がうれしい。これは、再生画面の動画をアプリ内で生成して、アップロードするというもの。再生画面といっても2小節単位で画面が切り替わるスライドショー的なもので、容量が小さく、アップロードに時間がかからないのがポイント。動画を見ながらいっしょに演奏するのもおもしろい。

そして、アプリ登場時から要望があったというMIDIファイル出力にもついに対応。MIDIファイルには伴奏を含む全パートのトラックのデータに加え、コード名の情報も収録される。パソコンのDAWソフトでさらに楽曲をブラッシュアップするという楽しみが増えたというわけだ。ファイルのやりとりはメール経由で行われ、iPhoneのメールソフトでMIDIファイルを開けばiPhone内の他のMIDIファイル対応アプリでの再生や編集も可能となる。


▲完成した曲はメールでの送信、YouTubeへのアップロードが可能。メールの場合はAAC、着信音、MIDIの3種類から選択。動画はiPhoneのカメラロールにも保存される。

■オリジナル曲コンテストも開催

音楽の知識や楽器経験がなくても楽しめるのはもちろん、作曲をしたい、アレンジがしたいというユーザーも注目の「Chordana Composer Ver.2.0」。リリースにあわせて、オリジナル曲のコンテストも7月16日より開催される。

入賞者にはiTunesコードをプレゼント、第1位には1万円分のコードが進呈される。未経験者でも受賞のチャンスがある部門も用意されるので、アプリを購入したらぜひチャレンジしてみよう。詳しくは下記リンクから。

製品情報

<動作条件>
OS:iOS 8.0以降
対応機種:iPhone 5、iPhone 5c、iPhone 5s、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPod touch(第5世代)

◆Chordana Composer Ver.2.0
価格:600円
発売日:2015年7月16日

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