凄腕ギタリスト若井望の待望の新作にLIGHT BRINGERのFuki＆榊原ゆいが参加

ギタリスト若井望のソロ・プロジェクトNozomu Wakai's DESTINIAが待望の新作をリリース。メイン・ヴォーカルにLIGHT BRINGERのFuki、声優としても活躍する榊原ゆいが参加している。

◆Nozomu Wakai's DESTINIA～画像～

純粋な音楽ファンであれば、突如として現れた瑞々しい才能に、必ずや心を揺り動かされた経験を持つはずである。ヘヴィ・メタル・シーンでは“無名”だったギタリスト若井望が、ソロ・プロジェクトとして始動させたNozomu Wakai's DESTINIAで2014年11月にリリースしたデビュー・アルバム『Requiem for a Scream』は、まさにそういった文脈で語るべき、衝撃的な作品だった。

同作は瞬く間に話題となり、売り切れとなるCDショップが続出。所属レコード会社も異例のスピードで再プレスを行ったほどだ。現在もロング・セールスを記録中だが、世界的に知られる専門誌『BURRN!』の2014年度の読者人気投票において、若井は最優秀新人賞に当たる“Brightest Hope”に選ばれたばかりでなく、プレイヤー／作品等々の多くの部門で並み居る強豪を抑えて上位にランキングされた。文字通りに席巻と言える躍進ぶりである。

浜田麻里への楽曲提供などで、以前から彼のポテンシャルの高さに気づいていたリスナーもいるだろう。コンポーザー／プロデューサーとしての能力は、アルバムに耳を傾ければ一聴瞭然である。若井は崇高なメッセージをしたため、ミュージシャンとしての自身の礎を形成してくれたヘヴィ・メタルへの敬意を『Requiem for a Scream』に刻み込んだ。

そして待望の新作『Anecdote of the Queens』が、8月12日に発表になった。今回は前作の外伝的なストーリーが軸になっているが、無論、すべての面においてクオリティは勝るとも劣らない。メロディアスかつドラマティック。よりヴァリエーション豊かな充実したマテリアルが揃えられたことで、若井の魅力は一層の輝きを放っている。ギタリストとしての評価もさらに高まるに違いない。

タイトルから想起できるように、前作でコーラス・パートを担当していた二人の女性がメイン・ヴォーカルに起用されたことも重要なポイントだ。LIGHT BRINGERで活動していた頃から彼が注目していた、類稀な歌唱力を持つFuki、これまでも音源やステージでコラボレーションしてきた、声優としても活躍する榊原ゆい。若井は彼女らの知られざる特性を見事に引き出した。

また、ボーナス・トラックには前作でも絶唱を披露していたIMPELLITTERIのロブ・ロックが参加。本作のリード・トラックたる「Breaking the Fire」で、世界屈指のストロング・ヴォイスを響かせている。

『Requiem for a Scream』と『Anecdote of the Queens』。このコンセプチュルなアルバムに描かれた叙情ドキュメンタリーは、来る8月30日に東京・渋谷O-WESTで華々しく再現されることになっている。参加ミュージシャンは両作でプレイしていた豪華絢爛な顔触れである。若井はもちろんのこと、GALNERYUSの小野正利、ロブ・ロック、Fuki、榊原ゆい、BLIZARDの寺沢功一、44MAGNUMの宮脇知史、LIGHT BRINGERのMao。ATOMIC TORNADOの小松優也もステージをサポートする。このラインナップに加え、とある強力な人物が登場する可能性もあるという。

Nozomu Wakai’s DESTINIAが生み出していこうとしている“新たな世界”とは何なのか？　間もなくその全容が明らかになる。

文●土屋京輔