物語『かわいそうなぞう』、今年も秋山ちえ子による朗読で放送

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戦後70年、終戦記念日8月15日に毎年ラジオ放送で朗読され続けてきた実話に基づく物語『かわいそうなぞう』が今年も放送される。1917年生まれ97歳の元ジャーナリスト/評論家である秋山ちえ子による朗読だ。

◆『かわいそうなぞう』画像

毎年8月15日に、ひとつの物語が半世紀近くのあいだラジオ放送で朗読され続けてきた。それが『かわいそうなぞう』である。終戦間近の昭和20年、空襲をうける東京で市民の安全のために動物たちを殺さざるを得なかった上野動物園の飼育係を描いた、実話に基づく物語だ。ここでは身勝手な人間への反省、一方で、その人間が持つ優しさと愛情、そして「二度と戦争をしてはいけない」というメッセージが込められている作品である。

朗読をおこなった秋山ちえ子は、戦後すぐに放送ジャーナリズムの世界に進んだ人物だが、絶版状態だった同書は、累計151万部を超えるベストセラーとなった。2008年の録音にあたり、この企画に賛同したシンディー・ローパーが英語版『Faithful Elephants』を朗読、CDが2014年にソニー・ミュージックダイレクトより再発売されている。

2014年までは、赤坂のTBSのスタジオにて、生放送で秋山ちえ子による朗読が放送されてきたが、現在は一線を退き静かに暮らし、特に暑さが厳しい夏は外出を控えている98歳という高齢を鑑み、8月11日(火)午後に自宅にて朗読の収録が行われた。

終戦記念日前日の14日、TBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」内で放送となる。

秋山ちえ子 朗読(英語版朗読:シンディー・ローパー)『かわいそうなぞう』
MHCL2461(ソニー・ミュージックダイレクト) \1,389+税
原作:土家由岐雄(金の星社)
※朗読テキストを掲載したブックレット付属

ラジオ放送
大沢悠里のゆうゆうワイド
TBS RADIO 954
http://www.tbs.co.jp/radio/

秋山ちえ子(ジャーナリスト・評論家)

1917年生まれ、97歳。東京女高師(現・お茶の水女子大)卒。国立東京聾唖学校の教官を経て結婚、退職。1948年よりNHKラジオ放送をはじめ電波と活字の仕事を続ける。NHKラジオ婦人番組「私の見たこと聞いたこと」、TBSラジオ放送「秋山ちえ子の談話室」、「日曜談話室」。番組の終了に伴い、放送の第一線から退くも、毎年8月15日の終戦記念日に行ってきた『かわいそうなぞう』の朗読は、「大沢悠里のゆうゆうワイド」の生放送に出演、ライフワークとしていまなお続けられている。

◆『かわいそうなぞう』スペシャルサイト
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