【対談】ミヤ (MUCC)×CIPHER (D’ERLANGER)、「何しろキーワードは“発狂”だからね」

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MUCCのミヤをプロデューサーに迎えて、イベント<COMMUNE>がこの夏、始動する。8月29日に大阪・なんばHatch、9月5日に東京・新木場STUDIO COASTと2会場で開催される同イベントにはMUCC、D’ERLANGER、ギルガメッシュ、DEZERT、NOCTURNAL BLOODLUST(東京公演)、摩天楼オペラ(大阪公演)が出演。DANGER CRUEが新たにスタートさせるイベントではあるものの、事務所の垣根を超えて、世代も音楽性も問わないラインナップが軒を連ねた。同イベントのテーマは“発狂”だ。44MAGNUMをはじめ、REACTION、D’ERLANGER、DIE IN CRIES、L’Arc~en~Ciel、MUCC、シドなど幾多の猛者を輩出してきたDANGER CRUE、そしてミヤによる危険な香りをはらんだ<COMMUNE>にはロック本来の魅力が溢れている。

◆ミヤ (MUCC)×CIPHER (D’ERLANGER) 画像

BARKSでは主宰者のミヤと、事務所のかつての先輩であり、ミヤが憧れ続けているというCIPHERの対談を企画した。両者のトークセッションは、2人の関係性から、DANGER CRUEについて、さらにはミュージシャンとしてのスタンスまで、深く尽きない。<COMMUNE>という最小単位の集合体を意味するイベントが、なぜ“なにが起こるかわからない”ドキドキ感をまとうのか。ある種、尖りまくったアンダーグラウンド感が充満した両者の対談から、その意図が読み取れるはずだ。

   ◆   ◆   ◆

■終わってみたら、「すごいことになってた!」という話を裏で聞かされて
■D’ERLANGERの4人が自分達のステージに並んでたわけで(笑)──ミヤ

──まずはお2人の関係性について。ミヤさんにとってCIPHERさんは、どんな存在ということになるんでしょうか?

ミヤ:厳密に言うと、初めて実際にライヴを観させていただいたのはD’ERLANGER復活以前のCRAZE当時だったんで、CIPHERさんではなく、あくまで瀧川一郎さんだったんですよ。

CIPHER:めんどくさい話やな(笑)。

ミヤ:ははは! で、同じステージ上で初めて絡んだのは、川崎CLUB CITTAでのDANGER CRUEのイベント(2002年12月開催の<天嘉>)の時のことで。CIPHERさんは出演者ではなかったんですけど、遊びに来てらして、俺らの演奏中にステージを横切ってくださって……。

──「横切ってくださる」って(笑)。

CIPHER:あれ、絡みとしてカウントする?(笑)。思えばあれは、再結成の話なんか欠片もない頃で。MUCCがちょうど「LA VIE EN ROSE」をやってくれたんで、たまたまその場に揃ってた4人が横切ったんです。

ミヤ:うちらがまだDANGER CRUEに入ったばっかりの頃で、そのイベントでカヴァーをやらせてくださいってことで。たまたまメンバーさんが全員、その日は……。

CIPHER:揃ってたんですよ、その場に。44MAGNUMのPAULさんとJIMMYさんが出ていて、そこでうちのSEELA先輩が弾いていて。本当はそこでTetsuが叩くはずやったんですけど、その少し前に体調を崩して自分たちのライヴが中止になってたんですね。ただ、もう回復はしてたんですけど、さすがにそこで演奏するわけにはいかないだろうってことで、俺と遊びに行っていて。で、kyoちゃんはBUGで出てたんですよね。その4人で、MUCCの演奏中に横切ったわけです。

ミヤ:自分らは演奏中だったんで、その瞬間に何が起こったのかはちゃんと気付けてなかったんですよ(笑)。ところが終わってみたら、「すごいことになってた!」という話を裏で聞かされて。何しろ自分たちの演奏中にD’ERLANGERの4人がステージに並んでたわけで(笑)。

──それは後輩に対するある種の“可愛がり”だったんですか?

CIPHER:いやいや、敬意の横切りですよ(笑)。曲をやってくれてることに対しての。

ミヤ:結果、初めてちゃんと話させていただいたのは、その数年後のイベントの打ち上げの時ってことになりますね。確か三軒茶屋の店で。

CIPHER:2007年だったかな。D'ERLANGERのイベント(同年9月に新木場STUDIO COASTで開催された<ABSTINENCE’S DOOR#001>)に出てもらって、行きつけの店で打ち上げをした時に、初めてMUCCのみんなと話をして。実は、たまたま一緒に仕事をしてるエンジニアが一緒でね。その人経由で事前にいろいろ聞いてたんですよ。「MUCCのミヤ君は一郎さんモデルを弾いてますよ」とか。で、その人に「なんで?」と聞いたら、「いや、だから好きなんじゃないですか」、「マジで?」みたいな(笑)。全然知らなかったんで、そういうことについては。ちゃんと直接話をしたのは、確かにその打ち上げの時が最初で。

ミヤ:ええ。ただ、CIPHERさんとTetsuさんというか、一郎さんと哲さんには、CRAZEとして、MUCC主宰のイベントにも一度出てもらったことがあったんですよ。それもCLUB CITTAだったんですけど。バンドとしての絡みはそれがいちばん最初でしたかね。

CIPHER:大晦日の、渋谷公会堂のイベントというのもあったよね?

ミヤ:ありましたね、<OVER THE EDGE>での共演も。あの時は、Tetsuさんがうちの逹瑯のセッションに参加してくださって。

CIPHER:そうそう。あいつがドラム叩くのを、俺、後ろで見たもん(笑)。これはレアな機会やなあと思って。

ミヤ:しかもそのセッションでやったのがチェッカーズで。Tetsuさんには「新鮮だった」って言ってもらえたんですけど、無茶ぶりでしたよね(笑)。そういった機会というのは、前々からちょこちょこあるにはあったんですよ。だけどホント、個人的な繋がりで吞みに連れて行っていただいたりするようになったのは、ごく最近のことで。そういう機会がなかなかなかったというか。もちろん俺としては、大好きな人で、影響を受けたギタリストで、というのはあったんですけど。自分としては、初めてD'ERLANGERのライヴを観たのが野音での復活ライヴ(2007年4月)の時だったんですよ。で、なんかこう、いまだにその時の感覚が抜けないというか、TVの画面のなかの人みたいなイメージがあるんです。

──つまり、いまだに薔薇色の視界のなかに?

CIPHER:ふふっ。

ミヤ:そういう感じがいまだに抜けなくて。

◆インタビュー(2)へ
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