【ライブレポート】“時間”を超えてみせた、REBECCAの横浜アリーナ

ツイート

1980年代を疾風の如く駆け抜け、1991年突如解散したREBECCA。数々の名曲・ヒット曲を生んだロックバンドとしてはもちろん、喧噪の時代を映すアイコンとして、人々の記憶に深く刻まれ今なお語り継がれている。長い間再結成が切望されていた彼らがその封印を解く、20年ぶりの再結成LIVEが8月12日、13日横浜アリーナで開催された。

◆REBECCA画像

この日に向けて、彼らは7月28日に東京・豊洲PITでPreview Liveを開催。「予告編」的な意味も込めたステージを披露した。さらに、8月2日にはROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015に出演。ライブハウスそして夏フェスで、彼らが示した「J-POPシーンの先駆者」としての矜持。話題が話題を呼び、横浜アリーナには両日共に1万5千人の大観衆が詰め掛けた。



会場を包む異様なざわつきと高揚。ウェットな感傷やノスタルジーが入り込む余地の無い、ヒリヒリとした緊張感。待ち焦がれていたREBECCAの音楽が鳴り響く瞬間を待ち望む大観衆。そのボルテージが最高潮に達する中、メンバーがステージに登場した。

場内が騒然とする中、1曲目に披露されたのは「Raspberry Dream」。余韻に浸る間もなく、2曲目の「MOON」へと続く。土橋安騎夫(Key)が奏でる変幻自在なフレーズワーク。高橋教之(B)が爪弾く重低音のベースライン。小田原豊(Dr)が刻むタイトなドラミング。少ない音数で圧倒的な表現力と存在感を醸し出す、ステージ上のメンバーたち。わずか10数分で、彼らは20年の歳月を繋いでみせた。

短いMCをはさみ、ほぼノンストップでキャリアを彩る楽曲たちがステージ上で披露されていく。「LONELY BUTTERFLY」ではサビで大観衆が一体となって拳を突き上げ、メドレーでフィーチャーされた「Hot Spice」「ラブ イズ Cash」では会場がダンスフロアと化す。そして、「76th Star」から「プライベイト・ヒロイン」まで。加速度を上げて放たれる楽曲たちに、大観衆は圧倒され、魅了され、そして酔いしれた。



特筆すべきは、NOKKO(Vo)の“歌”そのものだ。彼女の叫びが、囁きが、バンドの演奏と交わり彼女のアクション、そしてステージ演出と同期していく。そうだ。ステージ上で弾けるNOKKOのパフォーマンスは、ダンスもシャウトも常に音楽とひとつだった。「NOKKOは音楽そのものだよね」ふと、そんな言葉を思い出した。そんなNOKKOを支えるバンドサウンドも厚みを増し、それでいて切れ味抜群だった。サポートメンバーの是永巧一(G)のギターも、中島オバヲ(Per)が叩くパーカッションも、さらなる彩りが加わり表情豊かになっていた。

アンコールで「フレンズ」そして「Maybe Tomorrow」が演奏され、あっという間の2時間が過ぎる。メンバー全員で観客に向かっていつまでも手を振る姿は、20年前同じ横浜アリーナで最後に観た姿そのままだ。しかし、何故か「20年ぶり」の感慨は湧かなかった。それよりも、目の前で鳴り響いた彼らの音楽が与えるリアリティのほうが圧倒的だった。



2時間のステージを見届けた大観衆は、きっと再確認したはずだ。REBECCAがただのPOP BANDではなく、時にパンキッシュで時にアヴァンギャルドな存在であったことを。そして、20年ぶりに観た彼らのステージでは、メンバーが重ねてきたキャリア=人生がバンドの磁力を増し、より骨太でソリッドなサウンドが鳴り響いていた。REBECCAは自らの音楽が時間を超えることを示したのだ。-鋭く、そして力強く。

ライブ中の数少ない、短いMCでNOKKOは「皆さんとお会い出来て嬉しいです」「生きてて良かった」と語った。その姿は、感極まるというより、ステージの手応えを噛み締めている様にも映った。会場を埋め尽くす大観衆の中には、彼らが解散した頃にはまだ生まれていないはずの世代の姿も目立った。そして、REBECCAの音楽は、確実に彼らをノックアウトした。




1995年に同じ横浜アリーナで行った阪神・淡路大震災復興のための2days公演以来、実に20年振りとなる彼らの再結成LIVE。そして、繰り広げられた2015年現在(進行形)のステージ。そこには、「再結成LIVE」というよりは「凱旋LIVE」とでも呼ぶべき(観る者全てにとって)誇らしいREBECCAの姿があった。



●REBECCA 20年振りの再結成LIVE― Yesterday, Today, Maybe Tomorrow ―
放送日:8月30日(日)夜9:00[WOWOWライブ]
http://www.wowow.co.jp/music/rebecca/
20年振りの再結成ライブの放送直前に、WOWOWでしか観られないスペシャル番組を独占放送
この記事をツイート

この記事の関連情報