【ライブレポート】AAA、1万2500人と過ごした10周年の記念日。「今日で10歳になりました!」

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9月14日にちょうどデビュー10周年の記念日を迎えたAAAが、代々木第一体育館にてアニバーサリーライブを開催。通算273公演目となったこの日の公演には、約1万2500人のファンが10周年をお祝いするために集まった(なお同公演は、2015年1月からスタートした7ヶ月連続リリースシングルをすべて購入した人を対象に無料で招待された)。

◆<AAA 10th Anniversary Live> 画像

「AAAはデビューして、グループとしてのかたちができるまでにすごく長い時間が必要で、AAAってなんだろうって、ずっと模索しながら走り続けてきました。そんな10年を経て、今こういったかたちでグループとして確立できて、自分たちにとってこの10年は本当に必要な時間だったんだなと実感しています。ずっと応援してくれた方たちには心から感謝しています。こうして10周年イヤーをいろんなかたちで表現している今の僕らの姿が、メンバーそれぞれのベストな状態であると思うし、アニバーサリーの総仕上げとなる代々木ライブや富士急の野外ライブでも最高のAAAを表現できるんじゃないかなって思っています。とはいえ、すでに自分の中では11年目、12年目のことを意識していて、今やっていることに全力を注ぎながらも、満足はせず、10年間で培ってきたものをブラッシュアップしながら、さらにその先へ進んでいきたいですね。」── 西島隆弘

過去のメモリアルな映像が次々映し出されるオープニングを経て、白ベースの衣装に身を包んだAAA7人がステージに姿を現すと、観客は大歓声とメンバーカラーのペンライトを振って即座に大興奮となる。ステージ上、このライブのために制作されたケーキのオブジェ(幅170cm、高さ120cm)を取り囲んだメンバーが、ロウソク(をイメージしたライト)を吹き消して、「宴といこうか!」のかけ声で、「777 ~We can sing a song!~」からライブはスタートする。

冒頭から2台のトロッコが投入されると、悲鳴のような大歓声の中で、さっそく“10周年照らし7色”たちが乗り込んでいく。笑顔でぴょんぴょん飛び跳ねながら歌う宇野ちゃんと肩を組みながら、ファンに手を振って応える末吉秀太。10周年を記念してか、いつもよりトロッコの動きもゆっくりで、メンバーは集まってくれたファンひとりひとりに手を振ったり、指差しをしたり。日高光啓が與真司郎にキスしたがったり、トロッコがすれ違うタイミングで、今度は末吉が與にちょっかいかけたりと、真司郎、今日もイジられっぱなしである。

「みなさん楽しんでますか? 今日2015年9月14日に、無事にAAA10周年を迎えることができました。ここにきてくれている多くのみなさんのおかげだと思います。今日は、感謝の気持ちを込めてみなさんと盛大に、めちゃめちゃ盛り上がりたいと思いますので、みなさん盛り上がる準備はできてますか!」── 宇野実彩子

ハワイでのVTRや、50枚目のシングルとなった新曲「愛してるのに、愛せない」も披露され、ライブは中盤に差し掛かっていく。「GAME OVER?」では、宇野ちゃんが振り付けを観客にレクチャー。「ちょっと厳しくいきますけど。」という宇野先生に、「今日は厳しめですか?」「誕生日パーティー祝いにきてくれてる人たちに厳しく接するんですか? 容赦ないねぇ。」と、伊藤千晃と日高がそれぞれにツッコミを入れる。しかし、それでも宇野先生は「トコトン。」ときっぱり。キャラなのかリアルなのか、この数年にわたって結局のところは定かではないが、やっぱり宇野先生、この日もドSである(ちなみに、レクチャー時、「大きくGを描いて、最後、グーでしめる」の「グーでしめる」時に、ちょっと小首を傾げる仕草が可愛い)。

宇野ちゃん&末吉の“ん、Go! Go! Go! Go!”のはっちゃけた振り付けとともに、みんな一緒に「GAME OVER?」で盛り上がったあとは、「ハリケン・リリ、ボストン・マリ」での恒例タオル回しなど、盛り上がりはさらに加速していく。

「楽しんでますか? 今日で10歳になりました! 10周年をこうしてみんなと一緒に迎えられるということで、騒ぎまくりたいと思いますけども、みなさん元気ですか? ……お祝いしてくれる?」と、リーダー・浦田直也が挨拶する。スタンディングの女の子たちに「帰ったらメディキュット履いてね。」と、ジェントルな配慮をみせた日高。すると與が「ミサフィアやで。」と、オシャレしたいけど、美脚もしたい女性のために、宇野実彩子がプロデュースした着圧タイツ「エステレッグ ミサフィア」の名前をまさかここで出していく。途端に宇野ちゃん、「真ちゃん…! ビックリ!! すごい抱きつきたい気分なんだけど、どうしたらいい? この抑えられない気持ち!!」と、AAAの末っ子の“デキる男っぷり”に思わず声を上げて感動した様子を見せる。そんな宇野ちゃんに、與は「えー、じゃあ後でハグしよう?」とユルく返して、今度は客席の女の子たちが一斉に悲鳴を上げるのであった。

トークでは、(オーディエンスからの声を頼りに)これまでにリリースしたシングルのタイトルを西島隆弘が中心となって順番に上げていく。

「Getチュー!」では、CMで宇野ちゃんが披露した「チューする?」のシーンを浦田がリクエスト。一旦、後ろを向いて呼吸を整える宇野ちゃん。そして振り返りざまに「チューする?」とやろうとして、話を振った浦田がまさかのインターセプト。会場はどっと笑いに包まれる。さらに、浦田に促されて、今度は與が雑な「チューする?」を披露する。ここで浦田、何を思ったか「リアルにチューするって訊く時はどうやるの?」と、與に質問。與は、にやりとして「言わずにキスするんだよ。」と話したから、もう客席の女の子たちは大変。大絶叫だ。

なお、同じ質問をにっしーに投げかけると、「うー」と呻きながら唇を突き出して“欲しがる仕草”。同じようにキスを求める仕草の伊藤には「顎を出すの?」と浦田のツッコミ。そして日高が「千晃の顎が出たらチューしてほしいんだな」と、解説を加える。これに伊藤は「正面から見てたらわかんないから!」と、ちょっとよくわからない釈明を行なう。そして宇野ちゃんのリアルな場合は、というと、宇野ちゃんは気合いを入れてキスを待つ切ない表情から披露。会場から「可愛い!」の声援が飛び交う中で、「どうしたの? 頭痛でもするの?」と、これまた浦田がツッコミを入れて笑いへと変えていく(そんな浦田はというと、生まれて32年間、キスなんてしたことがないため、そんな話をするだけで恥ずかしいそうである)。

さらにトークは、2016年には30歳になってしまうという宇野ちゃんの話題に。「ヤバいねー」というメンバーたちに、宇野ちゃんは「三十路だけどピチピチ!」と主張する。しかし、末吉に「宇野ちゃん、30歳になったら(ミサフィアならぬ)“ミソフィア”出せば?」と言われて、これには思わず膝から崩れ落ちたのだった。

結局、トークコーナーを通して、これまでリリースしたシングルタイトルを全部言えなかったAAAメンバー。そこで、懐かしい曲ばかりを並べた、全17分近くのメドレーへと突入していく。しかも再度トロッコへと乗り込んで会場を回りながら、カラーボールが飛び交い、セルカ棒で観客をバックに自撮りするなど、このパーティーをガチ上げする展開になる。「a piece of my word」では、伊藤と宇野ちゃんが熱唱する姿をにっしーと末吉がiPhoneで激写。さらにデビュー曲の「Blood on Fire」だけでなく、まさかの「Climax Jump」まで飛び出したというのだから、観客が「いーじゃん! いーじゃん! すげーじゃん?!」で熱狂したのは言うまでもないだろう。

アンコール明けは、会場全体がAAAのために「Birthday Song」を大合唱。さらに歌唱後には、『AAA 10th ANNIVERSARY BEST』のジャケットをモチーフとした、スタッフからメンバーへの10周年をお祝いしたバースデーケーキがサプライズで登場する。あらためて会場の1万2500人、そして裏方で支えるスタッフたちが一体となって、AAAの10周年をお祝いしたのだった。

「10周年を迎えられたのはみなさんのおかげです。これからどんなAAAになるかわかりませんが、みなさんの応援があるということは、どんどんどんどんやっていかないといけないと思いますので、これからも応援よろしくお願いします。」── 浦田直也

なお、AAAは9月21日から3日間にわたって、富士急ハイランドにて初の野外ライブ<AAA 10th Anniversary SPECIAL 野外 LIVE in 富士急ハイランド>を開催する。

text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

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