【ライブレポート】30周年を迎えたスーパーマリオ、圧巻のオーケストラで

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1985年9月13日に第1作が発売されて30年…世界中で親しまれている歴代スーパーマリオブラザーズの音楽コンサートが9月21日に東京国際フォーラムで開催された。

◆<スーパーマリオ30周年記念ライブ>画像

会場にはマリオの仮装で参加する人、親子で参加する人や外国人の姿もあり、様々な世代のマリオ・ファンが集結。舞台には緑色の土管や赤レンガといったゲーム画面でお馴染みのセットが置かれ、これから始まるコンサートに、皆が期待を膨らませる。18時5分。チャイムが鳴ると司会の吉田尚記(ニッポン放送)が登場し開会を宣言。1曲目は、世界中で最も知られるゲーム音楽である第1作「スーパーマリオブラザーズ」の地上BGM。演奏が始まるや会場からはオーっと歓声があがる。オリジナルのピコピコした電子音を、15人編成の生バンドが演奏する完全に新しいマリオの音だ。舞台後方の巨大スクリーンには、ゲーム画面が映し出され、効果音までもが生バンドで演奏されるので、その臨場感たるや圧巻の迫力。


この日演奏される歴代マリオの音楽は殆どが単音で作られたもの。そんな単音サウンドを、音楽監督の笹路正徳がブラスやヴァイオリンが加わったバンド編成でカラフルかつ壮大なアレンジで蘇らせた。「スーパーマリオブラザーズ3(1988)」のメドレーでは、ブラス隊をフィーチャーしたラテン調であったり、「ウォーターランドとチコ」ではアコースティック楽器を中心に編成された穏やかなアレンジ、「マリオカートメドレー」ではサルサ調の熱いアレンジであったりと、原曲のイメージを損なわず「今」のマリオ・サウンドに昇華させる技は見事。自らもリアルゲーマーの笹路正徳は「もともとは音が3つしかなかった。そのたった3つの音にラテンやクラシック、カントリーといった生楽器を想定した様々なジャンルの音楽が詰まってるのが凄い!」とマリオ音楽の素晴らしさをMCで語る。
このコメントを受けて、マリオサウンドの生みの親である近藤浩治が万雷の拍手に迎えられ舞台に登場。ジャンプ音とかコインの音等の効果音も含めて、音楽が3つの音でしか作れなかった当時の苦労話を披露。作曲のモットーは「明るく楽しく、常に機嫌良く!」と語り会場内の笑いを誘う。続いてステージにはマリオの生みの親、宮本茂が現れた。このサプライズゲストに観客は大喜び。拍手と喝采が大き過ぎてしばらくMCが出来なかった程。「今日の主役はコンちゃん(近藤浩治)!こんな凄いメンバーが(音楽を)演奏してくれてホントに幸せな気分です。スクリーン見てたら、色々な事を思い出しました!」と感無量のコメントで会場を湧かせる。



休憩を挟んでの第2部は先日発売された最新作「マリオメーカー」コーナー。ゲストにマリオ・シリーズのコースデザインを手がけた手塚卓志が登壇。画面の色が12色しか使えない環境で、パズルのように組み合わせながらデザインしたという涙ぐましいエピソードを披露。そしてスクリーンにはゲーム画面が映し出される。この日の為に近藤が「マリオメーカー」で作った"新作"だ。しかも、あえて、第1作当時の環境で作ったという。近藤はこの"新作"をプレイする人を会場内から募り、我も我もと多くの人が挙手する中、小学2年生の男の子が幸運にも選ばれた。ステージに上がった少年がコントローラーを手に"新作"のプレイに入るや、なんと下手のピアノに座った近藤浩治がゲームの進行に合わせて演奏をスタート。さらに最終ミッションをクリアするや、今度はバンドがファンファーレを演奏するという、なんとも豪華な生ゲーム・パフォーマンス。少年が上手過ぎて画面を次々にクリア、ミュージシャンが演奏に追いつけないというオチもあり、この思わぬハプニングに客席は大喜び。

続いての「マリオギャラクシー2メドレー」ではバンジョーやピアニカにヴァイオリンをフィーチャーしたカントリー&ウエスタン・スタイルで場内を楽しい気分にさせてくれる。マリオが地下に潜った時の有名なBGMは、あの耳馴染みのあるリフをベーシストが爪弾き、そこへブラスやキーボードが重なるド派手な「地下BGM」に生まれ変わった。圧巻は歴代クッパのBGMメドレー。バトルシーンらしく、ディストーション・ギターやオルガンをフィーチャーしたヘヴィなロック・サウンドで会場内のボルテージは最高潮に。ラストはスーパーマリオワールドメドレーで締め、本編は終了。






アンコールに登場したのは、歴代シリーズの作曲家、近藤浩治。「始めてから30年。こんな幸せな日が来るとは思わなかったです。その感謝を込めて演奏させて頂きます!」と、アスレチック・シーンのBGMメドレーをピアノ演奏。ピアノの単音だけで奏でられる音は、まさに近藤メロディの原点。数々のゲーム音楽はこの単音から始まったと思うと感慨深い。客席も割れんばかりの拍手と喝采で応える。そしてバンドのメンバーが再びステージに上がり、アンコールの最後はマリオギャラクシーメドレー。演奏が終わると、マリオ・ファンにとって神的な存在でもある任天堂の近藤浩治、宮本茂、手塚卓志の3人が揃い踏みで登場。5000人のファンからの熱い拍手に送られゆっくりとステージを降り、2時間30分にも及んだスーパーマリオブラザーズの音楽の祭典が幕を閉じた。

(C)1985-2015 Nintendo
PHOTO:星野麻美

<スーパーマリオ30周年記念ライブ・9月21日(月・祝)@東京国際フォーラム ホールA/演奏曲目>

※第1部
1.スーパーマリオブラザーズより「地上BGM」(FC)
2.スーパーマリオブラザーズ3メドレー(Bros3):地上~アスレチック~ワールドクリアファンファーレ~Map1~砦のボス~エンディング
3.ウォーターランドとチコ:ウォーターランド(N64)/チコ(SMG)
4.Newスーパーマリオメドレー:地上(DS)~アスレチック(Wii)~タイトル(Wii)~地上(Wii U)
5.マリオカートメドレー:サーキット(SFC)~ワルイージピンボール/ワリオスタジアム(DS)~タイトル(3DS)~サーキット(GC)~レインボーロード(N64)~レインボーロード(Wii)~MarioKart8(Wii U)
6.スーパーマリオサンシャインより「ドルピックタウン」(GC)
7.スーパーマリオ64より「メインテーマ」(64)
<第2部>
8.マリオメーカーコーナー~ファンファーレ
9.マリオギャラクシー2メドレー:かくざいもくざい(SMG2)~スライダー(64)~ジャングルグライダー(SMG2)
10.スーパーマリオブラザーズより「地下BGM」(FC)
11.パックンフラワーの子守唄(N64)
12.決闘!歴代クッパ:飛行船(Bros3)~クッパへの道(N64)~大王星の決戦(SMG)~ハイウェイ・バトル(3DW)~クッパ戦(YID)
13.マリオ3Dランド&3Dワールドより:3Dランドのテーマ(3DSL)~SPECIAL8"マリオ絵描き歌"(3DSL)~ダブルチェリー峠(3DW)~
ヘビースネーク(3DW)~スタッフロール(3DW)
14.スーパーマリオワールドメドレー(SFC)
アンコール
15.アスレチックメドレー:アスレチック(YID)~地上(USA)
16.マリオギャラクシーメドレー(SMG):フローターランド~エッグプラネット~天文台のロゼッタ~ウィンドガーデン

スーパーマリオブラザーズスペシャルバンド
音楽監督 & Keyboards:笹路正徳
Bass:田中晋吾/Drums:川口千里/Guitar:北島健二/Guitar&Banjo:秋山浩徳/Percussion:ASA-CHANG/Trumpet:西村浩二、ルイス・バジェ/Trombone:中川英二郎/Bass Trombone:朝里勝久
Saxophone:吉田 治、山本拓夫、庵原良司/Violin:SAYAKA/Keyboards&Vocal:小田朋美

収録各ソフト・略称説明:
FC:スーパーマリオブラザーズ(1985)/Bros3:スーパーマリオブラザーズ3(1988)/N64:スーパーマリオ64(1996)/
SMG:マリオギャラクシー(2007)/DS:New スーパーマリオブラザーズ(2006)/
Wii:New スーパーマリオブラザーズ Wii(2009)/Wii U:New スーパーマリオブラザーズ U(2012)/
SFC:スーパーマリオワールド(1990)/3DS:New スーパーマリオブラザーズ2(2012)/
GC:スーパーマリオサンシャイン(2002)/SMG2:スーパーマリオギャラクシー2(2010)/
3DW:スーパーマリオ3Dワールド(2013)/YID:ヨッシーアイランド(1995)/3DSL:スーパーマリオ3Dランド(2011)/
USA:スーパーマリオUSA(1988)

◆イベント公式サイト
◆スーパーマリオブラザーズ30周年記念 特設サイト
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