【ライヴレポート】DaizyStripper、ツアーファイナル直後に異例の記者会見

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DaizyStripper史上最長となる全30公演のツアー<NEVER ENDING SIRIUS>が9月27日、新宿BLAZEでファイナルを迎えた。

◆DaizyStripper 画像



BLAZE2DAYSの最終公演となったこの日は、歓声の中、メンバーが新衣装で登場。オープニングは最新ミニアルバム『SIRIUS』収録曲のはじけたナンバー「La Vie en Rose」だ。夕霧のハイトーンヴォーカルが気持ちよく突き抜けていく。バンドの熱量がダイレクトに伝わってくるハードな曲を立て続けに投下し、Reiのベースで幕を開ける「DIRTY STARRY」ではコール&レスポンスも。

「ほぐれてますか? このライヴ、インターネット(ニコ生)で生中継されてます! ここに居る全員でツアー<NEVER ENDING SIRIUS>を完結させましょう! 初めてのヤツも何も不安に思うことないよ。新規も古株も男も女もガキもババアもかかってこい! 最高の夏にしよう!」



夕霧が煽り、夏を呼び戻すような軽快なポップチューン「SUMMER VACATION」が届けられた。洗練されたファンクアレンジのナンバーからメロディックなミドルチューン、ジャジーなアレンジを取り入れた曲など、DaizyStripperの守備範囲の広さを高い演奏力で見せて聴かせる中盤戦では、メンバーからもオーディエンスからも笑顔がこぼれる。

パワフルかつ正確な風弥のドラミング、フックのあるラインでメリハリのあるベースを鳴らすRei、細やかでエモーショナルなフレーズを響かせるまゆとダイナミックなプレイで会場の熱量を上げていくなおのギターアンサンブル、フロントマンにふさわしいパワフルで人間味あふれるヴォーカリスト夕霧。全員がガッチリ固まった上で鳴らされる曲の数々は自由度が高い。そして何より5人がDaizyStripperで演奏することを全身で楽しんでいるのが伝わってくるから満員のライブハウスに新しい酸素が送りこまれるような気持ちになる。



MCでは夕霧が充実した日々を振り返り、ひとりひとりがツアーの思い出を披露した。風弥は前日、夕霧が初めてピアノの弾き語りに挑戦したことに触れ、ピアノを教えたこともあって「発表会を見ている親のような気持ちでした。でも、挑戦しないと失敗もしねーから!」とメッセージ。

眼帯をしているReiは「片目見えないと思うでしょ? 安心してください。ちゃんと見えてますよ」と眼帯に穴が開いていることを明かし、「これから先も最高の未来を見せるよ」と宣言した。

まゆは横浜のライヴでDaizyStripper以前に風弥、Reiと組んでいたバンドの曲を披露したときに夕霧が感動してくれたというエピソードを振り返り、なおはダイブしているときにスタッフが助けに来てくれるも、興奮状態なため、「“なんで邪魔するんだよ”と思ってしまう」と笑わせ、夕霧はツアーを通してメンバー同士、メンバーとファンの絆がより深まったと話した。



「俺たちの時代が来てるんだよ。時代の流れは自分で作っていくものだろ!? 革命起こそうぜ!」

そう煽っての後半戦はアッパーな「酸欠革命」からヘヴィチューン「ヒステリカ」、オーディエンスがタオルを振るDaizyStripper再集結の絆を歌った「ARREST」へ。場内の温度は真夏並みに上昇していき、「マネキン」から突如「BLACK DROPPer」の煽りにシフトした。なおがマイクスタンドを逆さにしてマイク部分でギターを鳴らすというアクロバティックなプレイで沸かせ、夕霧が客席にダイブ、続いて、なおもクラウドサーフ状態に突入し、まゆはセンターで背面弾き。もはやDaizyStripperライヴの名物といっても過言ではない全員暴れまくりのカオスゾーンでは、それまでクールにビートを刻んでいた風弥もセンターに来て、「もう終わっちゃうんだよ!」と叫び、夕霧が代わりにドラムを叩いてReiも煽りまくる。



「永遠を約束できるようなツアーにするって言ってきたけど、改めて約束します。俺たちはずっとDaizyStripperでいるから。みんなが望んだ以上の未来を見せていきます」

そう夕霧が宣言し、最愛のファンに向け最上級の想いを込めた曲「DEAR MY SIRIUS」では感極まって涙ぐむ場面も。バンドも客席も喜怒哀楽を吐き出しまくったライヴはシンガロングが響き渡った「SWEET DREAM」で本編を終了した。



アンコールでは全員が白のツアーTシャツに着替えて登場。感謝の想いを述べ、「武道館! 東京ドーム! 絶対、オマエらを連れていくからな!」と叫んだ彼らは、「トレゾア」、「KISS YOU」、「STAY GOLD」を披露。30公演にわたったツアーを未来への希望と強い意志とともに締めくくった。




そして、まだまだ彼らを呼ぶ声が鳴りやまない中、スクリーンに映し出されたのは東海林のり子さんが楽屋から中継する姿だ。ザワめくフロアにこれからDaizyStripperの重大な記者会見が行われることが発表された。

   ◆   ◆   ◆

会見は楽屋の一室で行われ、その模様がカメラを通して、会場に流されるという異例のスタイル。さっきまで汗だくだったメンバーがネクタイを締め、スーツ姿で横一列に座り、東海林さん司会のもと、集まった記者たちを前に、2017年に結成10周年を迎える<10th Anniversary Project「decade」>の5つの計画が各メンバーの口から明かされた。口火を切ったのはまゆ。

「各メンバーのソロプロジェクトが決定しました。僕はソロでCDをリリースします。風弥はDaizyStripperピアノ・セレクションアルバムを発売します。夕霧はカバーアルバムのリリースが決定しました。Reiは写真集を発売します。なおはヴォーカルを招いてユニットを結成します」──まゆ

「シングルコレクションとカップリングコレクションのアルバムをリリースします。過去にリリースしたシングルをすべて詰め込んだセレクションになっています。僕らの集大成アルバムになります」──風弥

「僕たちは来年、47都道府県ツアーを行います。タイトルは<47 Runners High>です」──Rei

「DaizyStripperに新メンバー……ではなく(笑)、僕たち、ミュージックビデオ集を出したことがないんですけど、DVDで出します! (タイトルを聞かれ資料を見ながら)タイトルは「コンプ?レテ…MV…コ?レクテ…オン」ですね(笑)」──なお
※わざと読めないフリをしたなおだが、正しくは「COMPLETE MV COLLECTION」

「47都道府県のファイナルを来年の6月5日に僕らの(10周年の)誕生日と合わせて、日比谷野外大音楽堂で行なうことが決定しました」──夕霧

5つのプロジェクトが5人から次々に発表され、会見の場にはファンが湧く声もしっかりと届いていた。

なお、6つ目以降の計画は随時、発表されていく予定だ。このほかにも新衣装のことや、終わったばかりのライヴの感想、10年前の自分に声をかけてあげたいことなどの質問が飛び出し、会見は夕霧の「これからもDaizyStripperは自分たちが信じた最高にカッコいい音楽を届けていきたいと思います。音楽の力に限界はないと信じていますので、これからも一緒に未来を切り開いていきましょう」という言葉で締めくくられた。

そして会見終了直後、なんとDaizyStripperはスーツ姿のままで再びステージに。最後の最後に「decade」を演奏し、10周年の約束の日の幕が開いたのだった。


取材・文◎山本弘子

■2017年の10th Anniversaryに向けて
<10th Anniversary Project「decade」>始動

1).「SINGLE COLLECTION」&「COUPLING COLLECTION」Release決定
2). DaizyStripper全国47都道府県制覇TOUR<47 Runners High>決定
3).「COMPLETE MV COLLECTION」DVD Release決定
4). <DaizyStripper全国47都道府県制覇TOUR FINAL & 9th Anniversary Special Live
  「KISS THE FUTURE~47 Runners High FINAL~」in 日比谷野外大音楽堂>決定
5). 各メンバーSolo Project決定
6~10).coming soon...

■DaizyStripper全国47都道府県制覇TOUR 「47 Runners High」
※ツアー日程などの詳細は後日発表

■DaizyStripper全国47都道府県制覇TOUR FINAL & 9th Anniversary Special Live
「KISS THE FUTURE~47 Runners High FINAL~」in 日比谷野外大音楽堂
2016年6月5日(日) 日比谷野外大音楽堂
開場/開演 16:00/17:00
前売¥4,700(税込) 当日¥5,200(税込) 全席指定
一般発売  2016年4月2日(土)
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

◆DaizyStripper オフィシャルサイト
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