【インタビュー】アブノーマル・ソート・パターンズ、縦横無尽に駆け巡る鋭いヘヴィネス

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新世代プログレッシヴ・メタルの旗手アブノーマル・ソート・パターンズの最新セカンド・アルバム『アルタード・ステイツ・オブ・コンシャスネス』が9月30日にリリースとなる。縦横無尽に駆け巡るシュレッド・ギターと鋭いヘヴィネスが強烈に輝くプログレッシヴ・メタル・インストゥルメンタル・サウンドだ。

◆アブノーマル・ソート・パターンズ画像

ティプトン兄弟によるヘヴィでテクニカルなプレイは、人々を驚愕させるとともに、新しいアプローチと限界を知らない可能性を見せつけることだろう。


ZERO HOURで活動していた双子のジェイスンとトロイ・ティプトン、そしてマイク・ガイの3人は、インスト・バンドを目指し2008年にアブノーマル・ソート・パターンズを結成した。2011年にEPを発表するや、多くのメジャー・メタル誌やWEBサイトから高評価を得て一躍注目される存在となる。デビュー・アルバム『Manipulation Under Anesthesia』(2013年)をリリースすると、そのテクニックとシュレッド・ギターでさらなるファンの心を掴むこととなったのだ。

サウンドの幅とさらなる上を目指した彼らは、セカンド・ギターにジェイソン・モンテロを迎えトリオから4人編成へと変革を続けた。そして完成を迎えたのが今作『アルタード・ステイツ・オブ・コンシャスネス』である。ゲストにはTommy Rogers(BETWEEN THE BURIED AND ME)、Jeff Loomis(NEVERMORE/ARCH ENEMY)、Michael Maning、Tim Roth(INTO ETERNITY)、John Onder(ARTENSION/MSG)を迎え、そのテクニックを礎に無機質でありながらも鋭くヘヴィな音を繰り広げる。


──アブノーマル・ソート・パターンズのヒストリーを教えてください。

ジェイスン・ティプトン:以前はZERO HOURで活動していたけど、このバンドは偶然にできたバンドなんだ。自分のレコーディング・スタジオが完成する間近だった。スタジオで楽器のレコーディング・テストをしていた。そして「Velocity And Acceleration」と「Harmonic Oscillators」の2曲を完成させ、トロイに感想を求めたのさ。聴き終わった彼は「インスト・バンドを始めないか?絶対にやった方がいいよ」と言ってきた。最初は戸惑ったよ。でも曲作りのプロセスを楽しんでいたオレはやるべきだと感じて始め、それを決めたのさ。マイキーとトロイとオレの3人はインストをプレイすることによってこのフリーな演奏というアイディアを楽しんでいる。アブノーマル・ソート・パターンズこそがオレたちのサウンドであり、このサウンドこそがオレたちのフリーダムを広げてくれていると思うよ。

──好きなギタリスト、音楽的影響はどういうものですか?

ジェイスン・ティプトン:父がエルヴィスやジェイムス・ブラウン、モータウン系の大ファンだった。母はロック(笑)。PINK FLOYD、ジミ・ヘンドリックス、レッド・ツェッペリンが好きだった。パット・メセニーやビル・エヴァンスなんかのジャズを聴くことも楽しみにしていたよ。そんな環境だったから気になった音楽は片っ端から聴いていった。初めてレインボーの「Stargazer」のイントロを聴いた時には火花が散ったさ!いろいろなギタリストに影響を受けたけど、デイヴィッド・ギルモア、ゲイリー・ムーア、ジョン・サイクス、二―ル・ショーン、パット・メセニー、ジェイソン・ベッカー、マーティ・フリードマン、ポール・ギルバート、ショーン・レーン、ジョン・ペトルーシ、リッチー・ブラックモアなんかが特に影響を与えてくれたギタリストさ。彼らが髪を伸ばすように教えてくれたし、ギターを買うように仕向けてくれたのさ(笑)。

──今作『アルタード・ステイツ・オブ・コンシャスネス』がついに完成しましたね。


ジェイスン・ティプトン:デビュー作に続いて2ndを完成することができて素直に嬉しいし、誇りに感じている。トロイ、ジェイソン、マイキーとオレはリハーサルからずっと一緒にアイディアを出し合い、考えを共有しながら、このアルバムを少しでもいいものに仕上げようと努力を重ねてきた。新曲はよりオレたちらしい雰囲気があって、オリエンタルなムードとグルーヴのあるものにしたいとみんなが同意した上で制作してきたからね。そしてアイディアをいかにして表現するかにフォーカスしてきた。その中でベストと呼べる、納得できるもの以外はアルバムに収録したくなかったから仕上がりにはとても満足しているよ。

──このアルバムのセールス・ポイントを挙げるとしたら何ですか?

ジェイスン・ティプトン:ソングライティング、プレイ、そして力強いパフォーマンスさ。今回から参加してくれたジェイソンのギターとオレのギターの相互作用によってより素晴らしいサウンドを築き上げることができた。またアメイジングなゲストが素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた。BETWEEN THE BURIED AND MEのトミー・ロジャースは歌で、NEVERMORE/ARCH ENEMYのジェフ・ルーミスはギターで。他にもマイケル・マンリングや、ジョン・オンダー(MSG/ARTENSION)、ティム・ロス(INTO ETERNITY)もね。彼らの参加で曲が豊かになったし、強力になったと思う。

──ギタリストもゲストに迎えているんですね。

ジェイスン・ティプトン:ジェフ・ルーミスとは何年か前にアナハイムで毎年開催されているNAMMショウで出会った。オレの生徒が彼を見つけると一緒に写真を撮りたいってね。ジェフは写真撮影を快諾してくれ、会話しているうちに彼がオレのことを知っていて驚いたよ。それから連絡を取るようになった。ギターもいいけど、人としてもナイスさ。彼のギターは素晴しいの一言に尽きるし、ジェイソン・ベッカーやマーティ・フリードマンに続く、新しいギター・ヒーローさ。力強いシュレッド・ギターは強烈なプレイだね。彼が「Nocturnal Haven」でソロを弾いてくれたことは光栄だよ。

──アートワークについて教えてください。

ジェイスン・ティプトン:日常的な意識状態のベータ波とははっきりと異なるそれ以外の意識状態を表現したかった。不眠症の脳は普通の脳とは違う働きをするため、物事が歪んで見えるという(幻覚含む)。それを街に例えて脳内を表現しているのがこのアートワークなんだ。エリック“Wurm”ポラードが素晴しいアートワークの仕事をしてくれたね。

──それでは、日本のファンへメッセージをお願いします。

ジェイスン・ティプトン:日本でも正式にアルバムがリリースされると聞いてエキサイトしているところさ。日本のロック・ファンは音楽に対して深い造詣があり、芸術、音楽、音楽家に対して愛と尊敬の念を忘れないということを知っている。バンドが近い将来に日本でプレイすることができたら、まさにドリーム・カム・トゥルーさ。とにかく新しいアルバム『Altered States Of Consciousness』が日本でリリースされることをとても誇りに思う。アブノーマル・ソート・パターンズは誇り高く日本のファンへメタル・サインを送るよ。


アブノーマル・ソート・パターンズ『アルタード・ステイツ・オブ・コンシャスネス』


2015年9月30日発売
BKMY-1004 2,222円(税抜価格)+ 税
※輸入盤日本仕様
1.Distortions Of Perception
2.Nocturnal Haven(vocal track / feat.Tommy Rogers & Jeff Loomis)
3.Blindsight
4.Synesthesia(feat.Michael Manring & John Onder)
5.Delusions
6.Nocturnal Haven(feat.Jeff Loomis & Tim Roth)
7.Subliminal Perception

Produced by Jasun Tipton

Line-up
・Jasun Tipton - Guitars and Keys
・Troy Tipton - Bass
・Jason Montero - Guitars
・Mike Guy - Drums

Guest Player
・Jeff Loomis(ARCH ENEMY, NEVERMORE)
・Tommy Rogers(BETWEEN THE BURIED AND ME)
・Michael Maning & Tim Roth(INTO ETERNITY)
・John Onder(ARTENSION, MSG)
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