【ライブレポート】植田真梨恵、ツアー開幕「新曲を持ってきました！」

植田真梨恵が10月3日、東京 TSUTAYA O-EASTにて＜LIVE TOUR UTAUTAU vol.2＞の初日公演を開催した。同ツアーはデビューからわずか一年強にして5本目のツアーとなる。

◆植田真梨恵 画像

＜UTAUTAU＞と題されたライブは2014年、メジャーデビュー直後に原宿アストロホールと梅田シャングリラで開催されたワンマンツアー＜植田真梨恵 LIVE TOUR 2014 UTAUTAU vol.1＞に続き2回目の開催となる。時にアグレッシヴに髪を振り乱し、身体全体でリズムを刻みながらギターをかき鳴らし、叫ぶように歌うステージが印象的な植田だが、＜UTAUTAU＞と題されたこのツアーはギターを持たない曲を中心に構成され、自由にステージを動きまわる植田の歌が放つパワーを存分に浴びることができる。


ライブのテーマカラー“ブルーとイエロー”のグッズを身に着けたオーディエンスで埋め尽くされた会場にSEがゆっくりと流れ出す。真っ白なつなぎの衣装を着たバンドメンバーがステージに登場すると、高まる手拍子が一際大きくなった。そこにボクシンググローブを装着し、手を高々と上げた植田真梨恵が姿を現した。

「2015！　＜植田真梨恵 LIVE TOUR UTAUTAU vol.2＞はじまりまーす！」

という元気な声で幕開けとなった＜UTAUTAU vol.2＞は、インディーズ／メジャー時代に関わらず“歌う”ことをメインに、新旧織り混ぜた楽曲が演奏されることとなった。序盤からアップテンポな曲で飛び跳ねて、小刻みに身体を動かし、踊りながら歌を届ける植田。ライブに没頭しながらも視線は常に観客を見つめ、“今日のライブを目一杯楽しんでほしい”という気持ちが伝わってくるようだ。


「今日の日を楽しみにしてきた人!?　私も楽しみにしてきました（笑）。そして東京で初日を迎えてくださる皆さんに新曲を持ってきました！」

「シープスキン」と名付けられた新曲を笑顔でサプライズ披露した植田だが、MCで選曲やライブについて多くを語ることはなかった。

その後もステージは、爪先立ちで力を込めて歌い、ステージの縁ギリギリに立ち、できる限りオーディエンスの近くで歌う植田の姿が印象的。その思いに応えるように、演奏が終わる度に沸き起こる拍手と歓声は驚くほど大きくなり、ステージと観客がこのライブを楽しんでいる様子が手に取るように伝わってくるものだった。

ライブも終盤に突入。歌声と演奏が心に突き刺さる「心と体」ではオーディエンスもステージに届きそうなぐらい拳を掲げ、挑むような様相で盛り上がりをみせた。オーディエンスとのコール＆レスポンスではどんどん大きくなるその声に、植田は終始満面の笑顔。本編終了まで勢いそのままに疾走し、最後はニコっと笑い敬礼した後、ステージを後にした。


アンコールでは、植田の原点とも言える弾き語りにて1曲披露した後、この日最後となるMCが届けられた。

「たくさん言いことはあるんですけど、今日は全部歌に込めて歌ってきました。皆さん、まだ元気は残っていますか？　一緒に歌ってくれると嬉しいです！」

本日のラストを飾るナンバーは「わかんないのはいやだ」だ。ピアノと歌のみで始まるというライブアレンジに場内も大盛り上がり。客席にマイクを向けた植田に応えて、大合唱が沸き起こる。会場中の歌声が響き、ステージと一体となったところで初日公演が終了となった。


“これが植田真梨恵だ”と感じさせる、今までの植田真梨恵の集大成とも言えるライブだった。時に人を勇気づけ、時に涙が出るほど心に踏み込むその歌声こそ、植田真梨恵の真骨頂だ。自分自身をさらけ出し、全身で思いを表現するそのエネルギーをオーディエンスが受け止める。“ライブでは常に自分自身と観客との戦い”というアーティスト写真のファイティングポーズに込められた彼女の思いをひしひしと感じさせるステージだった。

＜植田真梨恵 LIVE TOUR UTAUTAU vol.2＞は、10月10日大阪・UMEDA CLUB QUATTRO、10月11日愛知・ElectricLadyLandと続き、10月25日地元福岡・DRUM Be-1にてファイナルとなる。






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