【ライブレポート】ALSDEAD、7年間の歩みを描き出したリクエストライヴ

ツイート

ALSDEADが活動停止へ向けたワンマンシリーズ<Born To Be Dead>の3回目をSHIBUYA-REXにて開催した。そのオフィシャルライブレポートをお届けする。

◆ALSDEAD ライブ画像

いよいよ今週の金曜日、2015年10月9日に高田馬場AREAで行うワンマンライヴを持って、7年間に及ぶ活動を一度停止し、眠りにつくALSDEAD。彼らは現在、新たなる始まりに向け<Born To Be Dead:PROLOGUE/ch1/ch2/CODA>と、それぞれにタイトルを付けた4本のシリーズワンマンを展開中だ。9月12日に新宿LOFT BAR LOUNGEにて行われた<Born To Be Dead:PROLOGUE>は全曲アコースティックによる公演。2本目に当たる9月18日に東高円寺二万電圧にて開催した<Born To Be Dead:ch1>は、全編激しい曲のみで構成。そしてこの3本目、9月19日にSHIBUYA-REXにて行われた<Born To Be Dead:ch2>はファンからアンケートを取り、人気上位の曲のみでセットリストを組むリクエストライヴ」になっていた。残る10月9日高田馬場AREAでの<Born To Be Dead:CODA>の詳細は、間もなくメンバーらの口より告げられるだろう。

レポートも3本目。9月19日(土)に渋谷REXを舞台に、ファンのリクエストを元に構築したライヴ<ALSDEAD presents ONEMAN【Born To Be Dead:ch.2>が行われたこの日は、特定の年代に偏ることなくその時代ごとにライヴを支えてきた曲たちや、バンドを熱烈に支え続けてきたファンだからこそ知っているレアな歌の数々が並んでいた。そのメニューを通し、ALSDEADがライヴを通して支持を重ねてきたバンドであることを再認識。

今宵のライヴは、リクエストランキング3位の支持を得た「IDEA」からスタート。激しくもスケール感あふれた演奏の上で、抑揚を持ったMAKI(Vo)の歌声が軽やかに舞い踊りだした。続く「Behind The Pride」を通し、場内へ無数の 拳を突き上げさせたように、早くもALSDEADらしい舞台空間がそこには広がっていた。

「初のリクエストワンマン。けっこうマニアックな曲といつもの曲が入り混じってて、セットリストを組むのが大変だったね。中には、ライヴでやるのが2回目の曲もあったり。どう楽しむかはリクエストしたみなさん次第なんで。」──MAKI(Vo)

エキセントリックな沁(G)のギターに重なるように「Faceless Biliever」がドライブし始めた。MAKIも抑揚を持ったメロディーを、駆ける旋律の上へ巧みに重ねてゆく。観客たちを猛々しい熱狂の中へダイブさせた「Into The Void」やリクエストランキング2位を記録した「ENSLAVED」。どちらもえぐるような衝撃を身体に与えるにも関わらず、その歌にとても惹かれてゆく。奈落へ引きずり込み狂ったように身悶えさせた、ライヴでは定番の「LOS」がリクエストライヴでも上位にくるところが、ALSDEADのファンの熱さを物語っている。激しいからこそ、その中から浮かび上がる高揚した歌にも強く魅入ってしまう。間奏では、VOIVOIと絶叫のやり取りも登場。今にも壊れそうな感情のもと、激しく唸るミッドグルーヴの上で朗々と歌い上げた「F99」。一転、ふたたび轟音の撃鉄を撃ち放った激情高揚歌「INAZUMA」。マグナム弾で身体中を撃たれたような重い衝撃を全身に感じながら、誰もが禁断の熱狂に溺れ続けていた。

「今回のリクエストの1位、圧倒的に多かったんですよ。」そんなMAKIの言葉に続いて演奏したのが、これまでライヴで数回しか披露したことのないレア曲の「Sugar」。触れた人の感情を熱く掻き立ててゆく歌と演奏に合わせ、会場中の人たちが手を振り熱狂の宴に溺れ出した。その熱気へ拍車をかけるよう、誰もがタオルや頭を振り乱しながら「Dirty Evil」や「EVO III」が作りあげた激烈な音の渦に溺れ続けていた。


ライヴも終盤戦へ。熱狂し火照った身体を優しく抱くよう、哀切な感情たっぷりに「秘密」を歌い奏でてゆく。触れたら壊れそうな脆さを持った表情なのに、その中からは気持ちを掻き立てる熱い芯となる想いも伝わってきた。沸き上がる感情のままに手拍子を始めた観客たち。駆けだした躍動的な演奏に乗せ、嘆き高揚のドラマを描き出した「Fragile」。緩急様々な表情を持ったドラマは、身体を折り畳み猛り狂わせた「404」と「In Bloom」を通し、熱狂と絶頂を身に抱かせ、幕を閉じていった。

たとえ心情掻き立てる激烈な歌だろうと、どの曲も感情的でメロディアスな歌が胸に強烈に突き刺さっていた。その芳醇な音楽の魔力に、誰もが身も心も奪われていたのは間違いない。アンコールでも拳を振り上げ、頭を想いきり揺さぶる空間を作りあげた「乖離」や「FLASH BACK」と、全身全霊で暴れるに相応しい楽曲を連発。気力と体力の限界まで共に挑み合い、恍惚と絶頂を迎えフィニッシュしてゆくライヴを、今宵もALSDEADは見せてくれた。

新たなる幕開けに向け、9月に3本行われた<Born To Be Dead:PROLOGUE/ch1/ch2>。1本毎に明確なテーマを掲げたことにより、ALSDEADというバンドが持つ本質を改めて強く感じてゆく機会にも、このシリーズライヴはなっていた。 終わりに向かって集大成してゆくのではない、次なるステージへ向け、ファンとメンバーで一緒に7年間の歩みの中へ描き出した“あるべき姿”を再確認し続けたこのシリーズ。その最後を飾るのが、いよいよ10月9日(金)に高田馬場AREAを舞台に行われるALSDEAD presents ONEMAN<Born To Be Dead:CODA>になる。この日は、LIVE DVD用の収録も行われることも決定。何に向けて終止符を打つのか。その答えはこの日、一緒に受け取めようではないか。そして、いつもの熱狂の物語を永遠に消えない映像の中へ熱く記録するためにも、封印前、最後の大暴れをしてやろうじゃないか!

TEXT:長澤智典
PHOTO:玲人

セットリスト

ALSDEAD presents
<Born To Be Dead:ch2>
9月19日(土) SHIBUYA-REX
1.Behind The Pride
2.D.9.N
3.Adrenaline
4.VOR
5.Puzzle
6.INAZUMA
7.Hacktvism
8.Worlds End
9.EVO III
10.STARLESS
11.Dirty Evil
12.乖離
13.Life Of Sorrow
14.Pandemic
15.Cynical
en
FLASH BACK

ライヴ情報

2015年
9月12日(土) 新宿LOFT BAR LOUNGE
ALSDEAD presents ACOUSTIC ONEMAN<Born To Be Dead : PROLOGUE>
THANK YOU SOLD OUT!

9月18日(金) 東高円寺二万電圧
ALSDEAD presents ONEMAN<Born To Be Dead : ch.1>
THANK YOU SOLD OUT!

9月19日(土) 渋谷REX
ALSDEAD presents ONEMAN<Born To Be Dead : ch.2>
THANK YOU SOLD OUT!

10月9日(金) 高田馬場AREA
ALSDEAD presents ONEMAN<Born To Be Dead : CODA>
開場 18:30 開演 19:00
前売 ¥4,000/ 当日 ¥4,500  ※税込/ドリンク代別
チケット発売中(残りわずか!)
イープラス http://goo.gl/Xq8Dsp (パソコン/スマートフォン/携帯共通)
[問]高田馬場AREA 03-3361-1069

◆ALSDEAD オフィシャルサイト
◆BARKS ヴィジュアル系 V-ROCK
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス