【ライブレポート】ジェイク・シマブクロ、変則トリオで圧巻の躍動感

ツイート

新作『トラベルズ』をリリースしたジェイク・シマブクロが、9月29日、東京Bunkamuraオーチャードホールで最新日本ツアーの2日目となる公演を開いた。

◆ジェイク・シマブクロ画像

何度も来日しているジェイクだが、今回はウクレレ、ベース、キーボードのトリオという初の試み。「大抵、ベース&ドラムとプレイすることが多い」(本人談)そうなので、サウンドやアレンジ、演奏スタイルはかなり変わるはず。ドラムがないことでアコースティックに近い演奏になるのかと思われたが、力強さ、躍動感、情熱、そしてビート、何も欠けていない最初から最後まで圧巻のパフォーマンスだった。

公演の前半は、新作『トラベルズ』の収録曲を中心にプレイ。この数年ツアーで訪れた世界中の様々な土地からインスピレーションを得て誕生したという『トラベルズ』は、ハワイアン、ジャズ、ロック、プログレ風など多種多様なサウンドで溢れているが、ライブもそれぞれの曲が持つ世界観とエネルギーが迸り、ジェイクの技巧が光る多彩なパフォーマンスとなった。





どの曲もこの夜のハイライトと呼びたいほど秀逸だったが、とくに「Travels」と「Kawika」のソロは会場を圧倒。ジェイクは普段、穏やかな人だと思うが、ステージで見せるこの激しさ、暴れん坊ぶりは彼の演奏の最大の魅力の1つだ。

そして中盤では、ジェイクの長年の友人――近所に住んでいて同じ高校に通うところだったというShenのいるDef Techをスペシャル・ゲストに迎え、ジェイクの弟の家に集まったときに作った、この夜唯一のヴォーカル入りトラック「One Day with Jake Shimabukuro」をパフォーマンスした。


続く後半では、シンディ・ローパーの「Time After Time」やクイーンの「Bohemian Rhapsody」、ジョージ・ハリスン作のザ・ビートルズ・トラック「While My Guitar Gently Weeps」など、ジェイク&ウクレレによるこの世で唯一無二のカヴァーが披露された。

ロック、ポップ、プログレ、ハワイアン、フラメンコ、ウェスタン、センチメンタル、ジャズ風などジャンルは多岐に渡ったが、それぞれの曲を愛しみ全力を尽くすジェイクの姿勢は一貫しており、激しくエネルギッシュだが優しく、そして元気がもらえる楽しい公演だった。

来日前のインタビューで「自分のことを天才だと思ったことはあるか?」と質問したとき、ジェイクは「ないね。ないよ(笑)。自分のこと、いいミュージシャンだとも思ってない」と答えたが…、事実は真逆。





Ako Suzuki
この記事をツイート

この記事の関連情報