BRAHMAN、ツアー中の部屋飲みスタイル“バスタブ”で三吉ツカサと20年を振り返る

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渋谷パルコ ギャラリーXにて行われたBRAHMANの写真展<One Band, One Photographer, 20 years. BRAHMAN and Tsukasa Miyoshi Photo Exibition>の開催を記念して、最終日にあたる昨日10月13日、映画『ブラフマン』の1度限りの東京凱旋上映が渋谷シネクイント(渋谷パルコPART3 8F)で行われた。同会場には、フォトグラファーの三吉ツカサ、BRAHMANのTOSHI-LOW、KOHKI、MAKOTO、RONZIが登壇し、20年分の貴重なトークが繰り広げられた。そのイベントの模様をご紹介したい。

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東京で写真展を実施するのは意外にも初めてという三吉は、「ちょっと自信もついてきて、大きな壁面でやるのがやっとしっくりきた。」と今回の写真展の成功を振り返ったという。BRAHMANが三吉と最初に出会った感想を聞かれると、ドラムのRONZIは、「俺が言うのもなんだけど、チビだなと思った。子供だからちっちゃいのかなと思ったらそのままだった。」とかなりストレートな返答を。ベースのMAKOTOは、「A MANのツアーに同行してくれて、社長の車でいっつも寝てて、よく寝る子だなーと思ってました。」と語ると、すかさずギターのKOHKIも「9割方寝てましたね。」と重ね、会場の笑いを誘った。

そしてTOSHI-LOWは、「20周年の写真展の物販さ、Tシャツはわかる。入れ物売ってたじゃん、キッチンとかに置いてあるやつ、しかも1000円で」と言い、すると裏からスタッフがおもむろに持ち込んで来たのはタッパー(写真展では実際には“特製部屋飲みグッズ(バスタブ)”として限定販売されていた)。通称“バスタブ”と言うらしく、そこになみなみとウイスキーの水割りを作り、蓋をしてシェイクして飲む。これが彼らのツアー中の部屋飲みスタイルだと言うのだ。“バスタブ”で5人で乾杯をすると、TOSHI-LOWは乾杯で飲み干すという男気を見せ観客からは拍手が起こった。

三吉との思い出話になると、TOSHI-LOWが、「俺、何回かツカサにつまんねーっすって言われた事がある。それを言われた時期って自分でもちょっと迷ってた時期で、すごくショックだった。だからすごく信頼してる。」と信頼の気持ちを示した。それに対して三吉は、「本当につまんなくなった時期があって、直接言える関係であればそれは絶対言った方がいいし、俺がずっと撮っていきたいバンドじゃないというのは言わないといけないと思った。大事なバンドなんです。特にTOSHI-LOWにウエイトが大きくあるんだけど、プライベートでなんかあるとすごく良くわかる」。厚い信頼関係が伺えた瞬間だ。

また、BRAHMANは、ライブが終わるたびに毎回1枚ライブ写真を選んでWEBにアップしているが、その写真選定の仕方について問われるという場面も。「イベントの趣旨があって、まずそれを考えて、意味なく出るバンドではないので、次に出た意味を考えて、その上で何をやったか。それを僕が撮った素晴らしい写真の中から選ぶ」とおどけつつも、写真に対する真摯な姿勢を見せてくれた。その流れで、1枚の写真に話が及んだ。今回の写真展でも展示されていた東北ジャムの写真だ。それは、唯一メンバーが写っていない写真。野外ライブでのBRAHMANを見つめる客の眼差しと、表情を押さえた一枚だ。「あの日の意味はあそこに入っている」と言う三吉に、TOSHI-LOWは、「あの写真には瞳の中にBRAHMANが写ってるよ。そういう選択ができる三吉ツカサはいいな、と思う」と話した。

トークが終わる頃には、バスタブ効果で登壇者全員はだいぶお酒が回っている様子であったそう(そりゃそうだ……笑)。酒の勢いもあってか、話はどんどん盛り上がりスタッフの制止が入るほどの大盛り上がりで幕を閉じたようだ。

そして、BRAHMANをずっと見つめ続けてきた三吉は、映画の感想を尋ねられると「僕が観ても驚きも違和感もない映画だった。僕が一緒に過ごして来た時間を切り取ったような映画。一緒に旅に回って見えたものが写っている映画だった」と、述べたという。ちなみに、会場は初見の観客も多かったが、5回観たという観客も複数いたということだ。

今後の映画『ブラフマン』に関しては、10月14日(水)には長野グランドシネマズにてTOSHI-LOWのトークショー付き上映の実施が決定しており、11月4日(水)にはフォーラム盛岡にてTOSHI-LOWのトークショーが行われる予定だ。また、11月14日(土)&15日(日)には幕張メッセ国際展示場にてBRAHMAN20周年記念ライブ<尽未来際 ~尽未来祭~>が盛大に行われる。

映画『ブラフマン』

監督・撮影:箭内道彦
主題歌:「其限 ~sorekiri~」(トイズファクトリー)
出演:BRAHMAN(TOSHI-LOW、KOHKI、MAKOTO、RONZI)
語り:Ken Yokoyama、井浦新、りょう
配給・宣伝:プレシディオ
(c)2015 映画「ブラフマン」製作委員会

[概要]
彼の作品を見たことがない人はいない、と言っても過言ではないだろう。あらゆるモノの核を切り取り、そのモノの、魅力を最大限に表現する、稀代のクリエイティブディレクター箭内道彦。そんな箭内が遂に、映画監督デビューを果たす。彼が引き受けた題材は、今年20周年を迎えるハードコアロックバンド「BRAHMAN(ブラフマン)」。『静と動』を基盤に、人間の限りなく深い思いと、怒り、そして悲しみに満ちた思いを音に昇華させる。その圧倒的パフォーマンスには一部の隙もなく、神がかっているとさえ言える。そんな4人が箭内には見せた「人間」としての素顔。箭内が我々に見せる「ブラフマン」とは?ノンフィクションの「ブラフマン」初解禁。

公式HP: www. brahman-movie.jp /ツイッター:@BRAHMAN_Movie
公式Facebook:/brahman.movie/BRAHMAN 20th Anniversary Site:brahman20th.com
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