【ライブレポート】吉川友、初主演ミュージカル決定。ネコ耳コスの秋ツアー東京公演で発表

東京公演はハロウィンということもあって、ライブ初披露となった「こんな愛しちゃ」からのアンコールでは、肩までガッツリ出したコスプレ姿を見せつける。

そしてここで、あらかじめ告知していた“嬉しいお知らせ”が。

「吉川友、主演決定です！ なんとですね、主演ミュージシャン『雪のプリンセス』というミュージカルの主演を務めさせていただきます！ 主演って、すごくプレッシャーですよね。私、主演って初めて……なんですよ。しかも『雪の“プリンセス”』ということで。今日も、見てください。プリンセスを意識して。」

しかしながら、きっかが客席に見せつけている衣装は、“Alice”と書かれたブルーのドレス。どこからどう見てもアリスのコスだと思うかもしれない（終演後、こちらが勝手にTwitterのアンケート機能を使って集計をとっても60％以上の人が「アリス」だったと答えたが）。ところが、開演前に記者が吉川友から受けたブリーフィングによると、これは「あくまでプリンセスをイメージしたコスチュームとして用意したもので、たまたま“Alice”と書いてあったにすぎない。」とのこと。なので、「アリス」か「プリンセス」かと言えば、本人の中ではプリンセスなんだそうだ。さすが今回のツアーで、自らセットリストを組み立てたという吉川友。衣装にも並々ならぬこだわりを感じさせるというものである。

「正直、どっちでもいい」なんてつれないことを言う人もいるかもしれない。だがしかし、曲順、衣装はもちろん、スポットライトが当たる微妙な角度ひとつに至るまで、ステージを作る上での細かいこだわりというのは、我々が思っている以上に表現者にとっては大事な、重要なことなのだ。

なお、吉川友が主演し、ディズニー映画『アナと雪の女王』の「レット・イット・ゴー」をはじめ、すべての挿入歌の訳詞を手がけた高橋知伽江が、アンデルセンの『雪の女王』をモチーフに脚本を手掛けるミュージカル『雪のプリンセス』は、2016年3月30日より全労済ホール / スペース・ゼロにて上演となる。また吉川友は、2016年8月に日生劇場にて行なわれるミュージカル『三銃士』にも出演が決定している。

「みなさん、今日は東京公演にきてくださいまして本当にありがとうございます。来年、ミュージカルになりますが、歌の方もいっぱいやっていきますので、これからも歌う吉川友、応援よろしくお願いします。」── 吉川友

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終演後、関係者挨拶を終えて、記者の前でガッツポーズを見せながら颯爽と（握手会のために）再び会場へと舞い戻っていった吉川友。ライブでのパフォーマンスと観客からの反応、盛り上がり、そしてまず関係者から寄せられたダイレクトな感想の数々。そのすべてを受け止めて飛び出した、このガッツポーズ。吉川友は、ツアー後半戦に向けて、この東京公演で何らかの確かな手応えを掴んだのかもしれない。それが何なのかは、次の公演となる11月14日の大阪公演で明らかになるはずだ。

なお最後に、吉川友のもうひとつの動きとして、海外進出についても紹介しておきたい。これまでアメリカ、フランス、ベルギー、ペルー、台湾でライブを経験した彼女。先日はジャカルタからもライブのオファーを受けたものの、秋ツアーの日程と重なってしまうためにこれを断念。一方、ツアー終了後の12月には、台湾にてアルバム『YOU the 3rd. ～WILDFLOWER～』の発売されることを受けて、再び訪台が決定した。12月19日には現地でリリースイベントを開催し、その翌日には＜小桃音まい年末カウントダウンワンマンライブ台湾公演＞にもゲスト出演。

そう、吉川友は、今、海外のイベンターやプロモーター、レコード会社からも熱い視線が注がれているのだ。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部（つ）