エミネムの音楽、水泳選手の成績向上に有効?

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英国の大学Harbury CollegeとUniversity Centreの研究チームが、練習中の水泳選手に様々な音楽を聴かせ、どの曲が成績の向上につながるか調査した。その結果、エミネムの音楽が1番インパクトがあり、速度が10%増したという。

◆エミネム画像

研究チームは、12月にセネガルからブラジルまで大西洋を泳いで横断予定のベン・ハーパー選手の練習中に調査を実施。プールや海で泳ぐ彼に100近くの曲を聴かせ、3ヶ月に渡りモニタリングした。その結果、「Lose Yourself」「Not Afraid」「Without Me」などエミネムの曲で、スピードの向上が見られたそうだ。

しかしながら、全ての人にエミネムが有効とは言えない。研究チームは、これは曲のリズムやテンポというより、歌詞がハーパー選手の士気を高めたからだと考えている。

英国の新聞『Independent』紙によると、チームのリーダーでスポーツ心理学者のリチャード・コリンズ氏は、「リズムが大事で、スポーツ選手は普通よりやや早めの音楽を聴くべきだと提案する人たちもいますが、我々の研究は情動効果の重要性を浮き彫りにしています。曲は確かにアップビートであるべきですが、感情的に共鳴できる曲が成績を10%も向上させることがわかりました」と話している。

ハーパー選手の場合、「彼の自信や決意を引き出す」エミネムのほか、「娘のことやこの歴史的チャレンジに挑む理由を思い起こさせた」Swedish House Mafiaの「Don’t You Worry Child」やザ・スクリプトの「Hall Of Fame」でも効果があったという。逆に、ボブ・マーリーのレゲエ・ソング、エアロスミスの「I Don’t Wanna Miss A Thing」、マッシヴ・アタックの「Teardrop」ではスピードに変化がないか遅くなったそうだ。ファイティング・ソングとして有名な「Eye Of The Tiger」では大きな違いはなかった。

スポーツ選手はすでに実感していることだと思うが、あらためて音楽の有効性、それもリズムやテンポだけでなく、歌詞が重要だということを証明できたそうだ。

Ako Suzuki
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