【インタビュー】WANIMA、1stアルバム完成に「あ、死ねるなって気がします。まだ死ねないけど」

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WANIMAが11月4日、1stフルアルバム『Are You Coming?』をリリースした。世に名を残してきたバンドの1stアルバムは傑作ばかり、とはよく言われることだが、この作品こそまさにそれ。衝動的なエナジーはもとより、やりたいことをやり切った痛快感に溢れている。加えて、音楽的完成度まで高いときてるのだからタチが悪い。

◆『Are You Coming?』トレーラー

2014年10月、PIZZA OF DEATHがレーベルおよびマネージメントも手掛ける初のバンドとしてリリースされた1stミニアルバム『Can Not Behaved!!』で、一気にシーンへ名乗りを上げた彼らは、続けてEP「Think That…」を発表。その前後に自身の全国ツアーや大型フェス出演を果たし、ロックファンはもちろん、第一線で活躍するバンド勢にまで新風を叩きつけた。横山健や10-FEETをはじめとするミュージシャンが贈る賛辞は、その存在に一層の脚光を浴びせ、WANIMAのステージはファンの期待を上回る熱量を放ち続けてきたのだ。そして完成した1stフルアルバムが『Are You Coming?』だ。もはや“現象”を巻き起こしつつある彼らに、取り巻く状況、ターニングポイント、アルバムコンセプト、個々の楽曲アレンジについて訊いたロングインタビューをお届けしたい。

   ◆   ◆   ◆

■このタイミングでずっと支えてくれたLEFLAHの服を着て
■PIZZA OF DEATHからMVを出せたことを誇りに思う──松本健太(Vo/B)

──昨年1stミニアルバム『Can Not Behaved』がリリースしてから、長いツアーやイベント出演があって。今年は夏にシングル「THINK THAT…」が出して、シングルのツアーもりましたね。そういうなかで、いつ作っていたんですか?というくらい充実した内容の1stアルバム『Are You Coming?』が完成しました。制作はいつぐらいから入っていたんですか。

藤原:制作はミニアルバム『Can Not Behaved』のツアー中からですね。

松本:「Think That」というシングルを録った時にアルバムも録っていました。だから、『Can Not Behaved』のツアーファイナル前からレコーディングは始めたので。追われるというよりは、ずっと追っていた感じで。充実して音楽ができました。

──デビューしてからのWANIMAの勢いってすさまじいものがありましたよね。

松本:今ちょうど、全国流通CD盤を出して丸1年です。

──もっと活動していたんじゃないか?っていうくらい、実が詰まっている。ツアー本数も多いし、イベントやフェスでの盛り上がりの状況を見ても、動員の伸び方も、急激に右肩上がりになったのでは。

松本:音楽できない時期が長かったので、たくさんの方の支えの下、大好きな音楽が出来ています。

藤原:ありがたいです。

西田:はい。

松本:ミニアルバムのツアー後、すぐシングルツアーが始まって。シングルのツアーでも、12ヵ所中11ヵ所ソールドアウトでした。初めて行く土地で、チケットがソールドアウトなんて言葉にできんくらい嬉しかったです。

──盛り上がり方は、リリース前とは全然違うんですね。

松本:全然違います! お客さんが曲を知っとるというのは、激アガりです。ちからー!!

──そういったなか、今作は初のフルアルバムということで、どういうWANIMAを見せたいと。

松本:3人が共通してWANIMAの曲が大好きなので、まず全曲が好きな曲です。お客さんが2~3人の時からやっている曲……「THANX」だったりも入ってます。あとは、エッチな歌と。

──「THANX」はそんなに以前からあった曲なんですね。

藤原:2年前に、僕が加入する以前からある曲です。

松本:どこかのタイミングで出したかった曲です。やっとフルアルバムで陽の目を浴びます。高校3年の終わりの、東京に出てくる前にサビだけできていて。東京に出てきて、残りの歌詞ができました。だから、だいぶ前ですね。今年27歳やから、9年前くらい? すごくまっすぐな曲で。このタイミングでずっと支えてくれたLEFLAHの服を着て、PIZZA OF DEATHからミュージックビデオを出せたことを誇りに思います。

──そう聞くと、その当時からメロディへの意識は高かったんだなと感じますね。WANIMAの面白さというと、ヒップホップやレゲエの言葉のグルーヴの面白さがちゃんとある上で、メロディとしての醍醐味も削がれていないというのがあって。それはアルバムでより強くなったように思います。

松本:ありがとうございます。

──さらに磨き上げた部分などありますか。

松本:ミニアルバムに続いてシングルを出して、お客さんの反応もわかるようになって。特に今年はフェスにもたくさん出させてもらったので。それで3人共通して、よりイメージはできたかもしれないです。ライブをこうしたら、お客さんがこうしてくれるんじゃないかとか。ああしたら気持ちいいんじゃないかとか、照明がこう当たるとこうなるとか。ライブの構成や、曲構成も含め。そのなかでいちばん重視していたのが3人ともがアガる、いいと思うものを求めていた気がします。

──全13曲収録されましたが、曲数としてはもっとたくさんあるなから厳選した曲ですか?

松本:ありました。ピー音入れないとダメじゃないかなというエッチな歌から、まじめな歌まであと4~5曲はありました。

──先ほども発言がありましたが、そのエロティック加減はWANIMAとして外せないものですか。

松本:そうです、エロはもう僕らの──。

藤原:代名詞。

松本:エロだけじゃないんです、“エロかっこいい”なんです。

──なんでそこにスポットが当たっているんですかね、WANIMAの音楽は。

松本:なんですかねぇ……すごく好きなんですよ、エロなのが(笑)。みんな共通して持ってるもんやと思うんですけどね。でも「いいから」とかは、普通にマッサージの歌かなとか……思わないか。

藤原:はははは!

──セクシャルなものっていうのは、レゲエだったり、そういう影響もあるんですかね。

松本:海外のアーティストって、エロだけじゃなくて、エロかっこいいじゃないですか。あの感じがすごい好きやったんです。いやらしいだけじゃなくて、かっこいい。あの妖しい感じがずっと好きやったので。そういうのに憧れたのかもしれないです。

◆インタビュー(2)へ
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