【インタビュー】ジラフポット、交通事故も“ギターロックのレッテル”も突破する攻めの姿勢

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■“ジラフポットはいろんなことをやり過ぎてる”



── ジラフポットの音楽は本当に曲によってカラーが多彩だし、曲ごとに求めている世界観が違うからですよね。ポップもファンクもパンクロックもオルタナティヴも。関さんはジラフポットをカテゴライズする形容についてはどう感じます?

関:ちょっと大きな音を鳴らしたらロックバンドと呼ばれる、とは思いますけれど、もともといろんなことをやりたいバンドなんです。その一方で、周りのバンドと比べたら「ジラフポットはいろんなことをやり過ぎてる」と思われているふしがある。これでも抑えているほうですけれど……。そうなると、なんと形容したら分からないからとりあえずロックと呼ばれるのかな。今回も、ひとつのかたちとしてロックをやろうといって、結局なってないんですけれど(笑)。

中野:俺がロックだと思っている純粋なものじゃない。

関:ただ、ロックをやろうと言い出したときの気持ちがあるので、バラエティに富んだ楽曲のなかでも一本芯は通っているじゃないかなと思います。

── では今回の7曲は、バンドの全てではもちろんないけれど、やりたいと考えている音楽性のある一部分にフォーカスを当てた作品と言えるのですね。

中野:そうですね、前のアルバム『Hydro human』よりはまとまっていると思います。それから、そんなに普段音楽を聴かない人にも聴きやすい楽曲が何曲か入れました。

関:曲自体の構成もわりとシンプルにしようとしました。今までだったら、もともと中野が同じ構成の曲は2回やりたくない!という作り方だったんですけれど、今回はわりと分かりやすく、A、B、サビを2回繰り返してシンプルにギターソロがあって最後にサビが入る、というパターンがけっこうあります。これまではCメロを入れて「なんじゃそれ!?いきなり」という構成にするようなことは減っています。曲の長さに関しても、わりと減らしていこうという思考で、4分を超える楽曲は4分に、5分を超える曲は5分以下にまとめるように進めました。

── 複雑な曲展開という、これまでのジラフポットのある種の持ち味を「封印」しようと思ったのは?

関:この前、2度目のワンマン・ライヴをやったときに、案外ジラフポットの曲って静かな、聴かせる曲が多いと気づいたんです。イベントやフェスなどでの30分のセットだと暴れて終わるので、お客さんにとってはそちらのイメージのほうが強いと思う。でもワンマンだと特にセットの中盤でしっかりと聴かせるので、今度はライヴを意識した、ライヴでプレイしやすい曲を多めに入れようということも話していたんです。

── 僕も今年のFEVERのライヴを観て、メロディが引き立つ、聴かせる曲こそにこそジラフポットの真髄があるんじゃないかという感触があります。なので、ワンマンで感じたジラフポットのテイストがきちんと作品にパッケージされていると感じたんです。

関:それはドラムも影響していると思います。今回はシンプルに徹してもらったことで、歌が引き立つ仕上がりになっている。

── 原田さんは今回のプレイは満足ですか?

原田:ドラムとしてはいろいろ考えました。「楽曲が成り立つように、うるさくやらないで」とオーダーがちょっとあっただけで、僕はあまり意識していなかったんですけれどね。

中野:歌が映えるように、というよりも俺がイジりやすいようにしてって(笑)。

関:セットリストが定番化していたのが、この作品ができてバリエーションがさらに増えるので、ワンマンでもまた違ったアプローチができる。僕らがやりたいことをやりつつ、お客さんが僕らを認めてくれているところがすりあわさることで、さらにいい関係でやっていけるんじゃないかと思います。

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【発売記念企画】
現在、2nd Mini Album『Breathe and breathe again』の写真や聴いた感想、渋谷駅前の渋谷109フォーラムビジョンにて放映中のSPOT映像などを撮影し、ハッシュタグ(#ジラフポット もしくは #ジラポ)をつけてTwitterやInstagramなどにアップロードすると、抽選でメンバーのサイン入りポスターがプレゼントされる特別企画が実施中だ。詳しい企画内容はオフィシャルサイト(http://giraffepot.com/)をチェックしよう。


2nd Mini Album『Breathe and breathe again』

2015年11月18日(水)発売
GPCD-1003 ¥2,000(+Tax)

[収録曲]
01. Beautiful Nonsense
02. ブライターロックは風に乗って
03. I am A
04. 嘔吐
05. The Creator's Creator
06. 環水平アーク
07. Dear Heaven

◆ジラフポット オフィシャルサイト
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