【連載】nano.RIPEコラム イトシキヒビ #16「全県制覇」

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11月が終わりました。

nano.RIPEの今年のメインイベントと言っても過言ではない47都道府県ワンマンツアー「47.186」も無事に終了しました。
日本全国のみなさま、本当にお世話になりました。
やっと、やっと胸を張って言える。

ぼくらはツアーバンドだ!

スケジュールを組んだときはイロイロな人から心配されたこのツアー。
あたし自身、元々ノドもカラダも強い方ではなくて今までもたくさん心配を掛けてきたので、大丈夫なのか、やり切れるのか、と心配されてもそりゃあ仕方がない。
ぼくらにとっては当たり前のメンバー運転の機材車移動だって、意外とバンドマンならではなんだものね。
それでも各地のお客さんを始めとしたたくさんの人にパワーをもらいながら、どうにかこうにか走り抜くことが出来ました。
始まってしまえばあっという間だった48本。
あたしの人生の中でもとても大切で、特別で、忘れられない「愛しき日々」になりました。

今回はそんなツアーの様子を少し振り返りたいと思います。


いきなりゆるい光景ですが、本番直前の楽屋での様子です。
基本的に緊張をほとんどしないあたしは、SEが流れるギリギリまでのんびりと本を読んだりゲームをしたりしています。
発声したりストレッチしたりイメージトレーニングしたりするんじゃないの?とお思いのあなた。
発声やストレッチはリハーサルでしっかりと終えているのでまあ良いとして、毎日のようにライブをする長ーいツアー、1本1本ピリピリしていたら神経がまいってしまうのです。
そして、あたしの場合、下手に自分に喝を入れすぎると力んでしまってあたしらしいステージからどんどんと遠ざかったパフォーマンスになってしまうので、楽屋では自分の部屋のように過ごすくらいがちょうど良いのです。


ですが、ひとたびステージに上がるとこの形相。別人のよう。っていうか怖い。
ギターボーカルとして活動していますが、ライブ後半になるとギターが煩わしくなってしまう現象。


ギターどころかマイクも放棄するシーンも多々ありました。
というか、ステージにいることすらもどかしくなるくらい。
nano.RIPEのライブはお客さんも一緒にライブしてくれるので、それに甘えてみんなの歌声をたくさん聴かせてもらいました。
あたしが自己満足のように書いたコトバたちを、みんなが思い思いの表情で歌ってくれることが毎回とても奇跡みたいでキレイだった。
あたしはこんなにシアワセでいいのかと、何度も自分に問いかけた。


遂にはギターのササキジュンまでギターを放棄し始めました。
やめどきを見失って48本すべてやりきったギタリスト改めパフォーマーササキジュン。
ツアーが終わっても続ける気なのか、ということがもっぱら最近の心配事。


この写真なんてもうnano.RIPEがギターロックバンドであることを見事に否定しています。
ギター弾いてないし。ロックじゃないし。いや、一周してコレがロックなのだろうか。もうわかんない。


ああ、アベノブユキまでベースを置いてしまった。
どこのお遊戯会かと見間違うような一枚。
でも、やってみると楽しくなってしまう不思議。
ライブマジックということで許してもらえるでしょうか。


ドラムだけは放棄出来ず、真剣に叩き続けた青山友樹。
しかし、47本分の鬱憤を吐き出すかのように、48本目ファイナルではセンターに出てくるシーンも。
改めて、好き勝手やったなあ。みんな、一緒に踊ってくれて本当にありがとう。


大きなライブハウスもあれば、メンバーがぶつかってしまいそうな小さなステージもありました。
みんなとの距離もとても近かったな。
47都道府県ツアーならでは。


全ヶ所鮮明に思い出せるほど、すべての地域とても内容の濃いライブでした。
みんなの中のイチバンになりたい。
そんな想いがより一層強くなった186日間。
さすがに来年は今年ほどではないかもしれませんが、ツアーバンドnano.RIPEとして、また自分たちの足でみんなに会いにゆきたいと思っています。

道に迷ったらそこに居てね。
風を頼りに会いにゆくよ。

nano.RIPE きみコ

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