【ライブレポート】ジラフポット、「きれいなことも、きたないことも腹立つことも歌いたい」

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ジラフポットが先週末12月5日に、東京・新代田FEVERにてワンマンライヴ<Get Myself Back>を開催した。オフィシャルから届いた当日のレポートをお届けする。

◆ジラフポット ライブ画像

バンドは11月18日に2ndミニ・アルバム『Breathe and breathe again』をリリース。それにともない<Get Myself Back Tour 2015-16>として11月28日に名古屋・池下CLUB UPSET、12月4日に大阪・心斎橋JANUSでライヴを行い、この日は東京で2度目となるワンマン公演であった。

アルバムのオープニングを飾る「Beautiful Nonsense」からスタートしたこの日のジラフポットは、アルバムのコンセプトである「ロック」を明快に打ち出していた。ラウドかつアグレッシヴなアンサンブルはそのままに、彼らのメロディ・メイキングのセンスがきちんと満員のフロアでも感じ取れる、そうしたバランス感覚を持ってパフォーマンスしていた。2曲目の「Stone cold」では早くもオーディエンスから手が挙がり、ステージとフロアの距離が一気に縮まっていく。そして衝動を叩きつける「嘔吐」。オープニングから新作のナンバーをプレイした彼らの姿には、予測不可能な楽曲構成と野性的な獰猛なグルーヴを自身のメッセージをより明確に伝えるためにコントロールする術を、荒削りながら会得しようとしていることが分かった。雑多な音楽的エレメントをとにかく詰め込みスリーピースのアンサンブルで吐き出す、というジラフポットのスタイルは明らかに進歩していた。



「オレンジテレフォン」「Black designer」とこれまでの作品からの破壊的な楽曲に続く「The Creator's Creator」のスケール感。“このきれいな曲は東京で絶対にセットリストに入れたかった”とギター/ヴォーカルの中野が思い入れを明かした「Can I sleep now now now?」。再び新作から「環水平アーク」、そして「超深海魚」とヴィジョナリーなナンバーが続き、あらためてジラフポットのワンマンライヴにおける醍醐味は、こうしたメロディアスでゆったりと聴かせる曲にある、と思った。極めつけは“I Love Queen”というサビのフレーズが染み渡る新作『Breathe and breathe again』のラスト・ナンバー「Dear Heaven」だ。

そしてもうひとつ特筆すべきは、3人に満ち溢れるタフネスだろう。イントロのコーラスワークが映える「sky walk」から「ウルトラカラフル」への流れのなかで、まさかのギタートラブルに見舞われたものの、それを笑い飛ばしオーディエンスを煽る。今年3月、ツアーの移動中に彼らは交通事故に巻き込まれ、何本かのライヴ中止を余儀なくされたが、新作と全国ツアーをファンへ届けられるまでに復活を遂げ、こうしてワンマンライヴのステージに立っている。





中野はこの日「俺はきれいなことも、きたないことも腹立つことも歌いたい」「誰にでもある感情をただ歌いたい」とMCのなかで語ったが、「ニュージャイロ」「HECTOR-G」とダンサブルな楽曲群とともに、新作からの「I am A」で頂点に達したオーディエンスとの熱量の共有はとにかく壮観で、バンドのステイトメントとサウンドの多様性が聴く者に確実に伝わっていることを象徴する光景だった。

ラストは「もっと遊べる?」とクラウドを自分たちのうねりに引きずり込み、「ブライターロックは風に乗って」「I don't know don't I」そして「nocebo effect」まで、中野はフロアに飛び込んでの熱演で本編は終了した。



アンコールでは、それまで一切喋らなかったドラムの原田がMCをして会場を和ませたあと、中野と関も登場。「明日のない花はない」を万感の思いを込め熱唱し、アンコールを含め全19曲、約2時間にわたる充実のライヴは終了した。

なお、彼らはこのワンマンの勢いをそのままに、来週から高松・岡山・広島・福岡、そして年明け後に千葉・新潟・仙台・静岡・金沢と全国をまわる。事故から復活し、傑作を生み出したジラフポットが発する“熱”をぜひともツアー会場で体感してほしい。各公演のチケットは各プレイガイドにて発売中だ。

撮影:Rui Hashimoto (SOUND SHOOTER)

<ジラフポット Get Myself Back Tour 2015-16>

■2015年
12月16日(水) 高松DIME(香川県)
OPEN: 18:00 / START: 18:30
w/ tricot / 感覚ピエロ / ココロオークション
お問い合わせ: DUKE 087-822-2520

12月18日(金) 岡山CRAZY MAMA 2nd Room(岡山県)
OPEN: 18:00 / START: 18:30
w/ tricot / 感覚ピエロ
お問い合わせ: CRAZY MAMA 2nd Room 086-225-9014

12月19日(土) 広島4.14(広島県)
OPEN: 17:30 / START: 18:00
w/ ircle / MELLOWSHiP
お問い合わせ: 広島4.14 082-249-3024

12月20日(日) 福岡Queblick(福岡県)
OPEN: 17:30 / START: 18:00
w/ Brian the Sun / about a ROOM
お問い合わせ: BEA 092-712-4221

■2016年
2月11日(木/祝) 千葉LOOK(千葉県)
OPEN: 17:30 / START: 18:00
w/ 後日発表
お問い合わせ: LOOK 043-225-8828

2月13日(土) 新潟CLUB RIVERST(新潟県)
OPEN: 17:30 / START: 18:00
w/ 後日発表
お問い合わせ: FOB新潟 025-229-5000

2月14日(日) 仙台enn 2nd(宮城県)
OPEN: 17:30 / START: 18:00
w/ 後日発表
お問い合わせ: GIP 022-222-9999

2月27日(土) 静岡Sunash(静岡県)
OPEN: 17:30 / START: 18:00
w/ 後日発表
お問い合わせ: サンデーフォーク静岡 054-284-9999

2月28日(日) 金沢vanvanV4(石川県)
OPEN: 17:30 / START: 18:00
w/ 後日発表
お問い合わせ: FOB金沢 076-232-2424

その他の詳しい情報はオフィシャルサイトまで
http://giraffepot.com/
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