【冬だ一番MAX祭り! その9】やりすぎMAX、またMV撮り直し。「ヘアとメイクをド派手に作りすぎて」

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デビュー20周年を迎えるMAXが、12月23日に3枚組全45曲入りというボリュームのベスト盤『MAXIMUM PERFECT BEST』をリリースする。ということで、MAXの歴史を本人たちに思う存分語ってもらうこの企画『冬だ一番MAX祭り!』。今回は横山輝一提供の「閃光-ひかり-のVEIL」。

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(9)閃光-ひかり-のVEIL:1998年4月22日 発売

── お次はラテンを感じさせる「閃光-ひかり-のVEIL」です。

NANA:キタ! 横山さん時代。(※「閃光-ひかり-のVEIL」、「Ride on time」、「Grace of my heart」収録のカップリング曲「GETTING OVER」と、横山輝一による作曲、編曲が続く)

LINA:私は横山輝一さんが大好きで、デビュー前から横山さんの曲は聴いていました。勇気づけられていたので、夢を諦めずに追いかけられたんです。だから、まさかその横山さんとこういう出会いがあるっていうのがすごく嬉しくて、会った時は緊張して何も喋れなかったんです(笑)。せっかくだからもっと会話すればよかった! 今だったらもっと自分の想いを伝えられるのに(笑)!

MINA:この時代からちょうど世の中の音楽シーンもどんどん歌のキーが高くなってきていて、この曲も最初はもう半音下か、一音下だったんです。でも結局「いや、もっと高いほうがいい。もう半音上げたほうがいい」みたいな感じで、どこまでいけるかっていう状態になって。

LINA:小室(哲哉)さんサウンドで、globeのKEIKOさんのようなあの高い感じだよね。

MINA:キツかった(笑)! 私はいったいどこまで出さなきゃいけないんだろうって(笑)。踊らなきゃいけないし、高いのも難しいしっていう。

LINA:初めてみんなでフェイク(感情を表現する自由な歌唱法)にも挑戦したよね。

NANA:そうだ~。間奏部分でね。「閃光-ひかり-のVEIL」でのフェイクは、今までのR&B路線と違って、ちょっとラテン系な感じなので、教えてもらいながらやったんですけど、自分の実力がまだそこまで高くなかったから、レコーディングでは何とかうまく歌えたやつを使ってるんです。だから、ライブでやるときになかなかうまくいかなくて(笑)、いっつもリハーサルでみんなに笑われていましたね(笑)。

MINA:歌のキーも高けりゃ、フェイクのキーも高いし(笑)。

NANA:フェイクって本当は自分の気持ちから曲に乗って出てくるものじゃないですか。でも、「いくぞいくぞ!」って力んでフェイクしちゃうので、毎回ライブで「閃光-ひかり-のVEIL」を歌うときにはフェイクのパートが来るたびにドキドキしちゃって、「来ちゃった~」って思っていました(笑)。

── これまでのインタビューでも曲を追うごとにどんどん要求されているレベルが上がっていて、ついていくのが大変だったという話も出ていましたよね。

LINA:ダンスも歌もね。

MINA:スニーカー履いたのはこの曲が初めてじゃない?

NANA:そうだ! ちょっとスタイルが変わったね。カジュアル目が流行っていたんだと思います。

LINA:衣装もオーバーサイズのジャケット、大きめのボトムスにスニーカーでね。KOSEのCMソングにもなりました。

NANA:女性として化粧品のCMに出るっていうのは憧れだったので、あのCM撮影はすごく楽しかったです。撮影もミュージックビデオとCMが連動していたので、スタッフもカメラマンさんも外国人だったりして、またちょっといつもと違った現場でした。

MINA:たしか、ミュージックビデオ撮影のとき、ヘアスタイルとメイクをものすごくド派手に作りすぎて、やり直しになったんです。

LINA:そう! 時間も朝の四時、五時。

NANA:パーティーっぽい感じでね。

MINA:映像自体もサイケっぽい感じの配色だったので、結構派手にしてもいいよね、っていうのが私たちの中にあったんです。歌とダンスのシーンとは別にビューティー・ショットの撮影があったので、美しい部分と派手な部分を表現してね。

LINA:だけどスタッフの方々が見て「(息を呑んで)これはダメだ」って言われて(笑)。

MINA:割とすごい剣幕で言われたよね。久々に(笑)。

LINA:ダメダメダメ! みたいな(笑)。

NANA:三時間くらいかけて作ったのにね。

── そこまで言われるとなると、どんな感じだったのかすごく気になりますね。

NANA:今って、みなさんもいろいろ派手なことをやってるじゃないですか。でもあの時はそういう人たちがいなかったんですよ。ガーリーなMAXではなく、大きなヘアースタイルに、キラキラとした衣装っていうくらいだと思ったんですけどね。
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