【インタビュー】THE MACKSHOW、「線抜けたら差しゃあいいじゃん、みたいな。それがライヴだろう」

── ソロでもバンドでも年間通してこれだけ作品を出してライヴを続けているミュージシャンはそうそういないと思いますけど、やらなきゃいけないというより、バンドマンとしてそういう生活が当たり前という気持ちが大きいですか？

コージー：そうですね。どこかで休みたいですけどね。どこかでこの流れを止めたいですけど（笑）。

── 本当ですか？（笑） 止まらない気がしますが。

コージー：でもまだ「新しいアルバムを持ってあいつの街に行ってやろう」という気持ちがあるもんね。「この曲聴いたらあいつらぶっ飛ぶだろうな」とか、「これは泣くな」とかそういう気持ちがあるから続けているんだよね。

── THE MODSのカバーを入れているのも、彼らの曲を知らない人たちに聴かせたらどう思うかな、という気持ちもあるわけですか。

コージー：『MIDNITE MELODIES』で「THE MODSの人とデュエットしてるんだ」、みたいに思った人への補足でもあるよね。あの人たちはこういうロックンロールもやっているんだよっていう。僕は日本のアーティストでいうとTHE MODSとキャロルからは一番影響を受けましたね。どのバンドよりもバンドらしかったから。やっぱりバンドを好きになるというのは、最初インスピレーションでジャケットを見るとか、どこかで曲を聴くとかが同じくらい大事だと思うんですけど、THE MODSはよく広島に来てたんですよ。来てくれて生で演奏を観れるというのは、それはやっぱりファンになるよね。田舎でなかなか来てくれるバンドは少なかったから。そういう姿勢というのは影響受けているところはあるし、マックショウを観てくれているお客さんも「こんなところまで来てくれたんだ!?」っていうのはあると思う。

── そういう影響から、小さな街にまでライヴをやりに行っているんですね。

コージー：そうそう。でも昔のバンドはみんなやっていたよね。ライヴをまず見せるというのが、一番作品のプロモーションになるんじゃないかな。

── 細かいところをツアーで周りつつ、東京キネマ倶楽部や恵比寿リキッドルームなど要所要所で大きなライヴハウスでやっていますが、今回のツアーのファイナルは12月26日（土）の代官山UNITですね。

コージー：代官山UNITは良い会場だし、マックショウが初めてあの規模でやったのがUNITだったということもあって。「代官山？ おしゃれすぎだろ!?」って思う人もいるかもしれないけど（笑）。

── マックショウのツアーと並行してソロのライヴもおこなっていますが、2016年もずっと全国くまなくライヴを続けて行く予定ですか？

コージー：今回はアルバムのリリース・ツアーが短かったんだけど、アルバムもライヴもみんなの反応が良いし、これだったらやった方が良いだろうということで、4月くらいまでツアーは延長するつもりです。だから代官山UNITは昭和90年（2015年）のファイナル・ライヴですね。今年の総決算になるので、ぜひ遊びに来てください。

インタビュー・文：岡本貴之