【ライブレポ】DEZERT、黒百合と影ら4組が<Visual Parade>で激突

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1月20日、TSUTAYA O-WESTにて、ぴあ主催のヴィジュアル系ライヴイベント<ぴあ Presents “Visual Parade” #2>が開催された。

◆イベント画像

“Visual Parade”は、担当者が実際にライブに足を運んだ「感覚」を元に、毎回コンセプトを設けてブッキングをしているとのこと。第2回の今回は、黒百合と影、シビレバシル、DADAROMA、DEZERTと、新進気鋭の4組が出演した。ラインナップを見た関係者が「よくもまあここまで攻めた黒いバンドばかりを…」と漏らしたほどの面子だけあり、会場は満員御礼、出入り口の扉が閉まらなかったほどだ。


切り込み隊長を務めたのは、同期に頼らないソリッドなバンドサウンドと、変態的なステージングがインパクト大のシビレバシル。「チケットはぴあで買ってな…?」という和泉(Vo)の囁きと共に幕が開き、1曲目「赤い空にチェーンソー」がアカペラで歌いあげはじめられる。頭に“ぴあ”のロゴが入ったダンボールを被り、イブニングドレス(ご丁寧に胸パット入り)をまとった姿で朗々と歌う和泉の珍妙な姿に会場はざわめいた。和泉がお立ち台代わりのゴミ箱に飛び乗って、「全員でかかって来い!」と叫び、2曲目は「脳内ブラック・ドール」。泥臭いまでにシンプルなバンドサウンドが、ドロッとしたバンドの雰囲気に合っていて、良い意味で最高に気持ち悪い。こわばった笑みで怖々クラップするオーディエンスの顔が痛快だ。

「シビレバシルやで♡今日はチケットぴあに媚を売ろうと思ってんねん!んふふふふふ♡」

イジリー岡田さながらにれろれろと舌を動かしながら楽しげに語った和泉は、「チケット買うならぴあ!」と、“チケットぴあに媚を売るコールアンドレスポンス”に会場を巻き込んだ。

「僕等ゴミ人間ってコンセプトなんですけど、ゴミ人間はメンバーで僕だけな事に気づいちゃったんだよね!!さあ!ゴミ人間って叫んで僕を気持ちよくさせてよおお!!」

ファンの「ぴあ!」コールが「ゴミ人間!」のシュプレヒコールに変わったところで、「ゴミ人間発狂カリキュラム」が放たれた。キュートな笑顔で軽快なリフをかき鳴らすmarya(G)。正統派なイケメン風と見せかけて、ドロドロな低音を轟かせながら暴れ回るユウト(B)。渋いルックスにエモーショナルなドラミングのギャップがたまらないrei(Dr)。そして和泉は言わずもがなだ。豊か過ぎる個性がステージ上でぶつかり合い、それに煽られるようにモッシュが巻き起こる。

そしてライブは「未練の雨」、「lost endroll」とメッセージ性の強いミドルチューンのセクションへと進む。つけまつげがとれて化粧がぼろぼろ、イブニングドレスは脱げ掛けて片乳が見えてるような状態で、むせび泣くように歌い上げる和泉。会場全体がなりふり構わない渾身の歌唱に飲まれた。


「バレンタイン…やねんな…。バレンタインプレゼントにポンポン持ってきたねん♡ふふふ…。」

ニヤニヤと笑う和泉のMCと共に会場にメンバー手作りのポンポンが配られ、「トウメイホラフキン」へ。ポンポンを振り回すフロアの光景がなんともシュールだ。O-WESTでポンポンを振り回すヴィジュアル系なんて前代未聞じゃなかろうか。ラストは「二重人格」。和泉の歌声やmaryaの泣きのギターソロが映える、メロディが綺麗な所謂歌モノだ。シビレバシルというバンドのサウンドの旨味を焼き付ける様な同曲に、オーディエンスは大きなコールで応える。1発目からやりたい放題ブチかまし、待ち受ける3バンドへ綺麗にバトンを繋げる様なステージだった。

■シビレバシル セットリスト

01. 赤い空にチェンソー
02. 脳内ブラック・ドール
03. ゴミ人間発狂カリキュラム
04. 中野駅北口パラサイト
05. 未練の雨
06. lost endroll
07. トクメイホラフキン
08. 二重人格

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