【ライブレポート】PaniCrew、「20周年に向けて再始動ってことで！」

再来年に20周年を控えるPaniCrewが、自身のワンマンライブを2月6日に新国立劇場小ホールにて開催した。

◆PaniCrew 画像

1998年から笠原康哉、森田繁範、中野智行、堀内和整、佐々木洋平、山本崇史、水野哲也、植木豪という8人メンバーを現在まで維持し、今回久しぶりのワンマンライブを開催したダンスパフォーマンスグループ、PaniCrew。全員40代に突入しMCでもオッサンであることを公言してはばからない大阪人気質の彼らだが、ステージで見せたダンスパフォーマンスは相変わらずキレキレ、いや彼らが全員40代であることを考慮するとむしろ迫力を増していた。SEで歓声の中に現れた彼らは「Go for it!」を皮切りに、序盤から「BASKET BALL」や「FANTASTIC VOYAGE」などを含むヒットソングメドレーを惜しげもなく魅せ、会場のボルテージを一気に上げていく。


「みなさん。我々がPaniCrewだ！　自己紹介いこうか」お馴染みYOHEYが司会をとりつつ各メンバーからボケとツッコミの応酬が飛び交うMCを経て、ライブではシャドーズ登場やバラエティコーナーも展開。もりちが自身プロデュースのダンス＆ボーカルユニット「DiamondGirls」との共演でマイクスタンドを握り「デブはらぶりー」を披露したかと思えば、チーム内ユニット「魁!ジョッパーズ」の4人組も登場するなどファンには嬉しい展開が続く。


ここで魁!ジョッパーズまでステージ上でパフォーマンスしていたホーリーにアクシデントが発生していたことが明らかに。ヒットソングメドレー中に膝を傷めてしまい滝のような汗を流しているホーリーをメンバーが労り、以後は急きょ7人でのパフォーマンスに切り替える形になった。翌日には同会場で開催されるフェスへの出演も決定していただけに痛いところだが、メンバーはオッサンの余裕で「えーまーこっからフォーメーションもグダグダやな」「偶数のほうが収まりええからもう一人ぐらい（膝）やってもええぞ」「今から立ち位置決め直してるってダンスグループ初やな」と立て続けにボケをかまし、会場の笑いを重ねながら中盤戦「la carnaval」へと突入。情熱的なギターの旋律にのせて植木豪のセクシーな歌声が響き渡り、ダンサー陣も要所要所に華のある動きで個々のポテンシャルの高さを見せつけた。


終盤戦では全員がフロントで観客とのコール＆レスポンスを楽しむ「冒険者」などアップナンバー4曲を披露。最後は「Body Pilot」のオイコールで会場全体のテンションを天井まで上げ、溢れる喝采の中で本編を終えた。


ここまでキレキレのパフォーマンスを披露してきたメンバーたちだが、アンコールではソロダンスでまだまだ魅せる。ブレイクダンスやバク転の大技も繰り出され、そのダイナミックな動きには目を奪われるばかりだ。MCではホーリーも再び合流し、YOHEYの口からPaniCrewが今年の冬に東名阪ツアーを開催することも発表された。「かなり大きい会場を押さえようかな思ってます！　もう一回20周年に向けて、PaniCrew再始動ってことでCDも出そうかな思ってますから！」と語るYOHEYに会場も歓声で答える。

さらに、この日はダブルアンコールも実現。一文字ずつグループ名をコールする「Can I get da "P"!」を目の当たりにすると、彼らがライブステージへ戻ってきた実感がひしひしと伝わってくる。冬の東名阪ツアーへ向け、まず呼びかけるのは“パニ教”の復活。「みんな子どもいるならチャイルドシートも作るよ！」と世代交代に合わせた開拓にも余念がない。

「とは言いつつも、みんなが大人の男として、生きるために（個々のソロ活動を）やってたからこそまだできる。以前PaniCrewが“このまま続けててもダメだな”という状態になったときに、みんなで個々の活動をして、強くなってまたみんなやれるときにやればいいってずっと言ってて、そしたらみんな本当に強くなって、またやりたいことができるようになった」と植木豪。続いてタカシが「ほんまにおもろいオッサン達やなって思いました。だから長くやっていきたいですよね。改めてやれてることが幸せだと噛みしめながら」と自身が写真を撮ったメンバー写真集企画にからめてまとめた。

PaniCrewは現在結成18年目。まずは冬ツアーに向け、そのパフォーマンス力も、ボケとツッコミもまだまだ充実していきそうだ。

そんなPaniCrewは翌7日に開催された＜FUNエンターテイメント presents ノリノリFestival!＞にも出演。さらに今週末の13日には＜グッドチョイス & BIGUP presents PANI VALENTINE DAY SPECIAL LIVE2016＞も開催され、そちらへの出演も予定している。東名阪ツアーの詳細については後日発表予定とのこと。