【インタビュー】イーヴル・ドライヴ「美しい女性がフロントに登場するの(笑)」

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個性際立つワイルドな女性シンガー、ヴィクトリア率いるイーヴル・ドライヴが日本デビューを果たす。メタル立国フィンランドから現れたメロディック・デス・メタルの精鋭が放つデビュー・アルバム『ランド・オブ・ザ・デッド』は、1980年代スラッシュ・メタル・スタイルも併せ持つ完全無欠のデビュー作だ。

「イーヴル・ドライヴは全メタル・ファンに訴求する要素を持っているわ。それをこのアルバムが証明しているのよ。ARCH ENEMY?いいバンドだけど私たちとは違うわ(笑)」──ヴィクトリア


ヴィクトリアをフロントに据えたイーヴル・ドライヴは、シンガーのヴィクトリアとギタリストのヴィレ、ドラムスのユハによって2013年にスタートした。紅一点のヴィクトリアは14歳で歌を始め、以前はSOULCRYPTで活動していたシンガーだ。ヴィレとユハはDOMINATION BLACKで活動し、KISSのトリビュート・バンドPAUL STANLEY BOOZING SOCIETYでもプレイしていたキャリアを持つ。ギターのニコはSOULWOUNDで活躍しており、メンバー全員がIRON MAIDEN、SLAYER、METALLICAを崇拝するという連中だ。

2013年11月にデビューEPをリリースした彼らはフィンランドのメディアから注目を集め、初PV「Bullet」が話題となった。2015年にデンマークのMighty Musicと契約を交わし、このフルレンス・デビュー・アルバムを完成させた。ヴィクトリアのデス・ヴォイスをメインに放たれる音は、スラッシュ系であったりメロディック・スピード・メタル系であったり、IRON MAIDENへのオマージュが感じられたりと、自由奔放に個性を放つ。

デス・ヴォイスと凶暴な音塊が交差する彼らに、インタビューを試みた。


──デビュー・アルバム『ランド・オブ・ザ・デッド』の手応えはいかがですか?

ヴィクトリア:長いプロセスだったけど、初めてのアルバムを完成することができて幸せな気分よ。でも、ソングライト、セッション、撮影、デザイン、ビデオとやるべきことがいっぱいで正直驚いたわ。

マルコ:完成まで1年はかかったね。遂にみんなに聴いてもらえるからワクワクしているさ。

──スタジオでの作業は順調でしたか?

ヴィレ:レコーディングは早かった。全員でのセッションは2週間位かな。でもミキシングやマスタリングに時間を要したよ。その結果には満足さ。

──どのような作品になりましたか?

ヴィクトリア:イーヴル・ドライヴは全てにおいて調和のとれたメタル・バンドよ。そしてこのアルバムがそれを証明しているし、誇りに思うわ。わたしもアルバムを買って聴きたいもの。ヘヴィだし、メロディックだし、テクニカルでもあるわ。

ヴィレ:ヴィクトリアの存在感が凄いの一言だね。メタル・ファンは聴くべきだよ。

──イーヴル・ドライヴのヒストリーを教えてもらえますか?

ヴィクトリア:ヴィレと私でこのバンドを始めたの。今のメタル・シーンに存在していないようなバンドを目指してね。

ヴィレ:ヴィクトリアは14歳から歌い始め、SOULCRYPTで活動していた。オレとユハはDOMINATION BLACKやKISSのトリビュート・バンドを、ニコはSOULWOUNDで活動していた。そして、みんなで集まるようになり新しいメタル・バンドを結成することになったんだ。

マルコ:メロデスやスラッシュ、オールド・スクールと様々なスタイルをもったメンバーが集まっているから、その要素がミックスされたのがイーヴル・ドライヴだよ。

──イーヴル・ドライヴというバンドのネーミングについては?

ヴィクトリア:名前とロゴのデザインは私よ。“Drive”はバイク、エナジーと自由を私と繋ぐもの。そして邪悪な“Evil”とのコンビネーションがピッタリだったの。それでEVIL DRIVEになったのよ。シンプルだし力強いイメージが気に入っているわ。

──イーヴル・ドライヴが最も影響を受けたアーティストは誰ですか?

ヴィクトリア:オールド・スクールなメタリカ、スレイヤー、メガデス、W.A.S.P.、トゥイステッド・シスター、アイアン・メイデン、モービッド・エンジェル、アット・ザ・ゲイツに影響を受けたわ。

ヴィレ:オレもヴィクトリアと同じバンドに加えて、KISS、モトリー・クルーが好きだね。インスパイアされたよ。でも影響を受けたバンドをただなぞるだけじゃ意味がない。それを自分なりに咀嚼して、オリジナリティあるものを生み出さなければいけない。それがインスパイアというものだと思うよ。

マルコ:1980年代が好きだね。1970年代も。KISS、アリス・クーパー、スコーピオンズ、AC/DC、モーターヘッド、ディープ・パープル、ジューダス・プリースト、アンスラックスなどなど。


──アーチ・エネミーと比較されることもあると思いますが…。

ヴィクトリア:そう思う人もいるかもしれないけど、笑っちゃうわ!

マルコ:偉大なバンドだけど、そう思う人はそれで構わないさ。

ヴィレ:アーチ・エネミーとなぜ比べる必要があるの?共通点は女性がフロントということだけ。アルバムを良く聴けばその比較は必要ないということがわかると思うよ。

──ヴィクトリアは、女性シンガーとしてバンドで何を追及していますか?

ヴィクトリア:ステージで汗っかきの男がプレイしている中で、今は美しい女性がフロントに登場するの(笑)。悪くないと思うわ。もっともっと女性がメタルに進出すべきだし、メンバーが男だろと女だろうと才能あるミュージシャンは多く存在しているわ。もっと多くのオプションがあっていいと思うし、性別関係なくいいパフォーマーになるべきよ。最近は男に負けない、デス声の女性シンガーも増えてきたしね。よりファンを魅了するファクター、美しい、強い、予測不可能という要素を持っているのだから、バンドに対する関心をより集めるためにも、自身に磨きをかけて、前向きに突き進んでいくのみ。そう私は思っている。

──是非、日本のメタル・ファンにメッセージを。

ヴィクトリア:リリース日が待ちきれないわ。いつか日本でショウを実現できたら嬉しい。絶対会いましょう!日本は昔から好きな国の中のひとつよ。それまで待っていてね!


イーヴル・ドライヴ『ランド・オブ・ザ・デッド』

2016年2月24日発売
BKMY-1012 2,222円+税
輸入盤日本仕様
1.Intro
2.World Cleaners
3.Bullet
4.War
5.Screaming Soul
6.No Way In The Lie
7.The Land Of The Dead
8.Iron Rain
9.Lost Forever
10.Killer Is Following You
Produced by Juuso Elminen

Line-up ;
■Viktoria Viren(vo)
■Ville Wiren(g)
■Niko Huusari(g)
■Juha Beck(ds)
■Marko Syrjala(b)
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