【インタビュー】LM.C、文学的でエンターティンメントな要素もありヤンチャさもある「MONROEwalk」

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10周年まであと7ヶ月。<Go to the 10th Anniversary LM.CTOUR2016~>と銘打って企画ツアーを行っているLM.Cが、3月16日にニューシングル「MONROEwalk」をリリースする。巨大でど派手なLM.Cの電飾ロゴといい、ヴィヴィッドでパンクな衣装といい、キャッチーでロックな楽曲といい、最新系のザッツLM.Cワールドだ。マリリン・モンローが世界中をドキドキさせたモンロー・ウォークを生み出したように、未来を自分でメイクアップして生きていきたいというメッセージにもLM.C哲学が息づいている。ちなみにショート・ヴァージョンが公開されているMVのイントロダクションのかけ声は、ツアー初日にライヴ会場で録音されたファンの声。共に積み重ねてきた日々をライヴで検証しつつ、10周年に向かって駆け抜けるmayaとAijiに今の想いをたっぷり語ってもらった。

◆LM.C~画像&映像~

■みんなでシンガロングする今のライヴのような雰囲気はどこかで求めていた

──現在、結成10周年に向けて、これまでにないスタイルでツアーを行っているLM.Cですが、今、実感していることは?

maya:1月31日からスタートして8月まで続くツアーは、過去にLM.Cがリリースしてきたアルバムをもう1回演奏するという内容なので、初期の曲をライヴで演奏してやっと10周年を実感し始めたところです。当時とはサポートメンバーも変わっているので新曲を演奏するような気分もありつつ、久々の曲もあるので我々よりも集まってくれる人達のほうが懐かしさを感じてくれている気はしますね。やっている側は必死なので(笑)。懐かしさを感じるとしたら歌い終わったアウトロとか(笑)。

Aiji:(笑)歌いきったぞってね。今、mayaが言ったように過去の曲も新曲のような感覚があるので、まだ10周年を実感している余裕はそんなにないんですけど、終演後にLM.Cの曲を流すと、いつもお客さんが一緒に歌ってくれるんです。そういう時にLM.Cの歴史が作ってきた空気感だったり、10年の重みを感じます。こっちが強要したわけでも何でもなく自発的に歌ってくれるので。ライヴ中もそうですけど、一緒にLM.Cのステージを作ろうとしてる空気がありますね。

──その一体感は結成当初に「こうなったらいいな」って思い描いていた景色でもあるんですか?

Aiji:そうですね。みんなでシンガロングする今のライヴのような雰囲気はどこかで求めていたと思います。

──そもそも、過去に発表したアルバムごとに区切るスタイルのツアーを計画したキッカケというのは?

Aiji:2人で話した流れで言うと、とにかくmayaがやりたいって言っていました(笑)。自分的には過去を振り返るのはあまり好きではないので、そういう発想はなかったんですけど、mayaに言われて“10年の節目だからこそ、できることなのかな”って。5年目じゃ歴史浅いし、振り返るほどそこまで曲数ないし(笑)。

maya:そうですね。最初はひらめきだったんですよ。10周年に向けて新しいアルバムを作ってツアーをする方法もあると思うんですけど、自分としては過去にリリースしたアルバムたちをもう1回、演奏する機会を作りたいなって。「こういうことやったら楽しそうだな」っていうところから生まれました。


▲「MONROEwalk」【初回限定盤】


▲「MONROEwalk」【通常盤】

──ファンもきっと喜んでくれるだろうし。

maya:まず自分が喜びそうだなって(笑)。この10年、そこを大事に活動してきたので、ひらめきや発想を形にする速度を落としたくないと思ったんです。年を重ねてバンドの歴史が長くなってくると、実現させる手間だったり、大変だっていうことは分かるようになるんですけど、それでも「楽しそうだな」っていう気持ちは逃したくないんですよね。

──だから、Aijiさんに「やりましょう!」と。

maya:もうノリノリでしたね(笑)。

Aiji:そんな場面あった?(笑)。

──では、ニューシングル「MONROEwalk」はアニヴァーサリー的意味あいを持つ楽曲なんでしょうか?

Aiji:そうではないです。10周年イヤーだし、ツアーだけじゃなく新曲のリリースもあった方がより盛り上がるよねっていうシンプルな発想ですね。

──なるほど。LM.Cの派手さ、キャッチーさがあり、メッセージ性も感じられる曲ですが、どんなひらめきから生まれた曲なんですか?

maya:この曲はタイトルありきだったんですよ。“タイトルで使いたいリスト”っていうのが携帯の中にストックしてあるんですけど、何年か前に思いついたのが“MONROEwalk”という言葉で、これを元に曲を作ってみようって。当時は語感が好きだっただけなので、改めてモンローウォークという言葉の意味を掘り下げつつ、イントロのギターリフが生まれたんです。曲的には自分が思う昔のロックを追い求めていたのかもしれない。

──1960年代のロックを彷彿とさせるギターリフですものね。

maya:何となくこういう雰囲気が合いそうだなって。できるだけシンプルにしたいと思って作った曲です。

Aiji:最近、mayaは歌詞も付けてデモを持ってくるんですけど、10年前から一貫しているmayaの生き様の完成形だと思いました。ただ、10年前だったら、こういう曲をシングルとしては選んでいないと思います。

──他にも候補曲はあったと思うんですけど、今だから選んだ曲ということですか?

Aiji:やっぱり結成当初はもっとシングル然としたキャッチーさがあってパッと聴きのわかりやすさを重視していたと思うので「88」だったり、「BOYS&GIRLS」のような曲を選んでいたと思うんです。

──例えば口ずさみやすいメロディの曲だったり?

Aiji:メロディも、もちろんそうなんですが、曲全体の雰囲気やスピード感だったりとかですかね。

──「MONROEwalk」はイントロやAメロの雰囲気は新しいけど、サビはもろLM.C節だと思いますけどね。

Aiji:今までと違うのは歌のキーをちょっと低めにしているんです。俺が思うに、こういうちょっとワイルドっていうか、悪そうな歌い方って、今までのLM.Cにはなかったと思うんです。そのやんちゃな雰囲気が良かったので「この曲、やりたいな」と思っていたんですけど、最初は新鮮に感じましたね。「サビで声、張らねーんだ」って(笑)。

──確かに。ワイルドなロックのテイストはありつつ、最終的にはポップでキラキラしている曲に仕上げちゃうところはLM.Cならではだと思いますが。

Aiji:そのバランス具合が良いのかもしれないですね。先行してツアーで披露している曲ですけど、ファンのみんなにも音源で聴いた時に歌い方も含めて「今までにない感じで来たな」と感じてもらえると思います。

◆インタビュー(2)へ
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