【ライブレポート】ORANGE RANGE×04 Limited Sazabys、初共演。4MCで「イケナイ太陽」

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エンタメサイト「uP!!!」が主催するライブイベント<uP!!!SPECIAL LIVE HOLIC vol.6 supported by SPACE SHOWER TV>が、2月24日(水)になんばHatchにて開催された。本イベントは、今の日本の音楽シーンになくてはならない存在感を誇るアーティストによる2マンイベントで、今回は、ORANGE RANGEと04 Limited Sazabysが出演。BARKSでは、オフィシャルから届いたレポートをお届けする。

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音楽専門チャンネル「スペースシャワーTV」と、ぴあ&KDDI(au)が手がける直感エンタメサイト「uP!!!」が主催するライブイベント<uP!!!SPECIAL LIVE HOLIC supported by SPACE SHOWER TV>。札幌、福岡、名古屋、岡山、東京の地を経て2月24日(水)大阪なんば Hatchにて第6回目が開催された。今回は結成15周年を迎えたORANGE RANGEと、昨年メジャーデビューを果たした04Limited Sazabysが出演。04Limited Sazabysのメンバーはバンド結成前の学生時代から大ファンだったというORANGE RANGE。もちろん、二組は初共演である。

開場から開演まで、ステージの前に用意されたスクリーンではORANGE RANGEのYAMATO(vox)と04Limited SazabysのGEN(B.Vo)が出演した音楽情報バラエティー番組『チュートリアルの徳ダネ福キタル♪』が上映された。番組MCのチュートリアルとニコルから観客へのメッセージも流される。YAMATOとGENは、お互いのハイトーンボイスが印象的だという感想を語り合い、心から初対バンを楽しみにしている事も伝わってきた。ふたりとチュートリアルとニコラがデザインした缶バッチが当日会場で販売される事も発表され、改めて観客のボルテージが上がってくる。

そして、SPACE SHOWER TVのイベント担当者とライブ運営を担当するイベンターである清水音泉の代表が、このイベントに込められた想い、そして守って欲しいマナーとルールを丁寧に説明していく。制作者の気持ちを観客が知って、より本番を楽しむというのは美しい形だなと感じた時間であった。

照明が暗くなり、SEが鳴り、「LIVE HOLIC」とデザインされた大きなフラッグも舞台後方に掲げられる。一番手の04Limited Sazabysが登場。観客全員手を高く上げ、手拍子をして迎える。1曲目「days」のリズミカルなビートが鳴り、RYO-TA(G)が「踊ろうぜ!」と軽快なステップを決めながら、ギターをかき鳴らす。「ライライ 未来へ flyライライ未来へ mylife」という歌詞が、場内の多幸感を増していく。続く、「monolith」ではGENが歌詞を「きっと忘れられない ORANGERANGEとの初2マン!」と歌い替えた事からも、この日を本当に楽しみにしていた事が伝わってきた。そして、のっけからGENのハイトーンボイスが気持ち良い。そのまま「fiction」へと突入。ぶっとばそうという気概が届く。彼らは激しさがあるのに、キャッチーなのが何とも言えない魅力であろう。MCでは、ギターで初めて弾いた曲がORANGE RANGE「ロコローション」というHIROKAZ(G)がワンフレーズを演奏して、KOUHEI(D)もドラムを合わせていくというひと幕も。GENの「ORANGE RANGEを聴いていた、あの頃のGENに自慢できる1日になりました! そして、一緒にライブをしてほしい、参加してほしい! 拳を上げてもいいし、歌ってもいいし、うなづくだけでもいいから!」という観客に訴えかける言葉には、多くの者が胸を撃たれたはずだ。



「labyrinth」ではGENと観客全員が歌詞を歌い合う、そんな共有関係を作り上げている事に凄いなと素直に想ってしまう。ハイトーンボイスで歌詞がはっきりと聴こえ、その上、心に沁みてくる。GENの「『LIVE HOLIC』は東京だけじゃなくて、全国各地でやっているのが良くない?! 我々もローカルのバンドだから、本当に嬉しい。今日来てくれた皆さんに愛を貰っていて、主催のスペシャの人にも愛を貰っていて...なので一生懸命返します!」という感謝の言葉を挟み、「me?」へ。それまでの楽曲とは又違う素朴なメロディーが、RYO-TAのギターのカッティングリフで、より際立つ。緩やかなビートでも、しっかりと聴く者の心を掴む。短い曲でポップという王道の素晴らしいナンバーであった。



この日、感じたのは、GENの言葉に強い気持ち強い愛が真っ直ぐ込められているという事。楽曲はもちろんだが、MCからも本当に伝わってきた。「大阪のみんなに光が差し込みますように。言葉には、強い想いが宿りますように」という最後のMCには、思わずグッときてしまった。ラストナンバーの「Terminal」を観客全員が大合唱している時に、今04Limited Sazabysが多くのキッズに求められている理由が何かわかった気がした。

興奮しきった空気しかない会場だが、転換が行われ、いよいよORANGE RANGEの時間が近付いてきた。エレクトロのサウンドがSEとして鳴り、NAOTO(G)、YOH(B)、サポートドラムの楽器隊3人が登場して、YAMATO、HIROKI(vox)、RYO(vox)も登場。いよいよ始まるという高揚感の中、ドラムから祭囃子のビートが鳴らされる。1曲目「祭男爵」で、その名の通り、一気に祭感が増す。そんな中でも、結成15周年の落ち着いた貫禄を感じる。若手の衝動をしっかりと正面から受け止めて、ここから先輩の実力を見せつけていこうという意気込みが伝わってきた。そして、あのビートがドラムから鳴ってくる...それだけで観客全員がざわつく。改めて、大ヒット曲を持っているという事の凄さがわかる。「刺激が欲しけりゃバカニナレ!」という歌詞が突き刺さる「ロコローション」で、完全に観客全員を自分たちのペースに持っていく。



HIROKIとRYOのまるでベテランの司会者の様な余裕ある楽しいMCから、「JIN JIN」、「Special Summer Sale」と楽しい楽曲が続く。よりHIPHOP感が詰まっている「Beat Ball」では、ソリッドでシンプルなリリックが耳に残る。真っ赤な照明の中、泣きのギターを鳴らすNAOTOの姿も印象的であった。

一節歌っただけで、歓声が起きる「SUSHI食べたいfeat.ソイソース」、そして畳み掛けるかのように「おしゃれ番長feat.ソイソース」。両曲とも NAOTOがリズムパッドでリズムを刻み、それに合わせるかのようにキレあるダンスで魅せていくYAMATO。一転して終盤、YOHのベースが唸りをあげる「GOD69」からハードな楽曲へと突入する。ORANGE RANGEのふり幅の広さを感じさせられた。ラウドながら疾走感がある「チェスト」の後は、ラストナンバー「キリキリマイ」。神々しい照明の中、メンバー5人全員がドラムに向き合って、一体となり音が鳴らされていく。その光景は、神聖なるロック儀式を観ているようだった。そして、5人はステージ前方で横並びになって、より一体になって音を鳴らし、叫んでいく。圧が...力が...増していく...圧倒的な音を体現してくれた。メンバーが去った後も、NAOTOのギターの残響音が誰もいないステージで存在感を見せつける。



アンコールでは、興奮を掻き立てるフラメンコのようなギターフレーズから、「お願いセニョリータ」へ。アンコール2曲目は04Limited Sazabysとコラボする事が告げられ、RYO-TAとHIROKAZのギターとKOUHEIのドラムがセッティングされる。GENを加えた4MCで「イケナイ太陽」を披露。9人がジャンルやキャリアを超えて、共に音を楽しんでいる姿は観ていて清々しい。HIROKIが最後に「また、この2組で『LIVE HOLIC vol.7』でお逢いしましょう!」と笑っていたが、もし次やるなら、今夜とは違う化学反応が観れるだろうと期待してしまう魅力的な組み合わせだった。



このライブの模様は、3月29日(火)22時よりスペースシャワーTVにてオンエア予定なので、是非とも映像の方でも体感して欲しい。

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Text by 鈴木淳史
Photo by 渡邉一生

[セットリスト]

■04 Limited Sazabys
01.days
02.monolith
03.fiction
04.escape
05.Now here, No where
06.Chicken race
07.nem...
08.labyrinth
09.me?
10.milk
11.Letter
12.swim
13.midnight cruising
14.Terminal

[ORANGE RANGE]
01.祭男爵
02.ロコローション
03.JIN JIN
04.Special Summer Sale
05.Beat Ball
06.SUSHI食べたい feat. ソイソース
07.おしゃれ番長 feat. ソイソース
08.GOD69
09.チェスト
10.キリキリマイ
EN1.お願い! セニョリータ
EN2.イケナイ太陽
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