スタインバーグの波形編集ソフト「WaveLab 9」登場、新マスタリングプラグイン搭載&Cubase連携を強化、ProはM/S方式にフル対応

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ヤマハミュージックジャパンは、Steinberg Media Technologies GmbH(スタインバーグ)が開発した、プロフェッショナル向けの波形編集・マスタリングのソフトウェア「WaveLab Pro 9」(ウェーブラボ プロ9)と、基本性能にフォーカスしたエントリーグレード「WaveLab Elements 9」(ウェーブラボ エレメンツ9)を発売した。

◆「WaveLab 9」~映像~

「WaveLab Pro 9」「WaveLab Elements 9」は、放送プロダクションやマスタリングスタジオはじめ、プライベートスタジオや学校、整音や音声解析の現場でも愛用されている波形編集・マスタリングソフトウェアの最新バージョン。クリエイティブな作業により多くの時間を割けるよう、さらに磨きをかけて登場した。

リボン&タブレイアウトと新しいドッキングシステムを備えたユーザーインターフェースは、膨大な機能のすみずみまで快適なアクセスを提供。また、マスターセクションはプラグインスロットを拡張し、モニタリング機能もさらに強化している。


新機能ではまず、マスタリング用のVSTプラグイン「Master Rig」が搭載された。イコライザーやコンプレッサーなどのモジュールを組み合わせてマスタリングチェーンを作成することが可能。最大4つのチェーンを記憶でき、瞬時に切り替えて音の比較が行える。

「Cubase」との連携強化も注目。「Cubase」のオーディオイベントを「WaveLab」で開くことが可能。これにより、「WaveLab」の編集機能を「Cubase」のオーディオイベントに適用できる。また、「Cubase」から書き出して「WaveLab」で作業を行っているオーディオファイルに対して、その元のプロジェクトを「Cubase」で開くことも可能だ。これにより、「WaveLab」での作業中に発見したミキシング段階での問題を「Cubase」で簡単に修正することできる。


▲新たに搭載されたマスタリングVSTプラグイン「Master Rig」。

「WaveLab Pro 9」は、M/S(Mid/Side)方式にフル対応を果たした。M/S編集は、通常のL/R方式と異なり、音源の中央付近と左右両側を扱う方式で、音の広がりや中心となるパートなどを効果的に処理できるのが特徴。このM/S編集は、波形ビューおよびスペクトラムの編集モードで適用でき、L/RモードとM/Sモードの切り替えは瞬時に可能。MidチャンネルまたはSideチャンネルのそれぞれに対して正確なスペクトラム編集を行なうことができる。マスターレベルの調節、エフェクトの追加、リサンプリング、ディザリングの適用を行うマスターセクションでは、各プラグインについてどのチャンネルを処理するかを指定可能。これにより、各プラグインを M/S モードで使用できる。「WaveLab Pro 9」に付属のマスタリングプラグイン「Master Rig」は、ほとんどすべてのモジュールが後述のM/Sに対応しており、例えばイコライザーでは周波数帯域別にM/S処理が可能だ。


製品情報

◆WaveLab Pro 9
価格:オープン
◆WaveLab Elements 9
価格:オープン
発売日:2016年3月15日


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