【インタビュー】SCREW、10年を振り返り「全てが輝いていた時間だった」

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2016年4月に結成10周年を迎えるSCREWが3月30日にその歴史を総括するベストアルバム『Brilliant』をリリースする。書き下ろされた新曲「Brilliant」を含む本作はMVを収録したDVDを含むBOX仕様の【PREMIUM EDITION】と【LIMITED EDITION】はCD4枚組、全62曲を収録した異例のヴォリューム。いわゆる通常盤の【STANDARD EDITION】にはこれまでのシングルとアルバムリード曲をパッケージした2枚のCDが収録されている。メンバーの脱退など逆風が吹いた時期も含め過去を振り返った時にすべてが輝いていたと語るSCREW。BARKSではベストのことはもちろん、今だからこそ語れるメンバーの変化、リスペクトの念についても語ってもらった。10周年のアニヴァーサリーイヤーとそれに伴い開催される全国ツアーはバンドの歴史の中、大きな意味を持つものになるだろう。新曲「Brilliant」の最後にSCREWは“青く輝くあの場所が僕らを呼んでるから 地図を捨てよう”と歌っている。

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■各自が入れたい曲を持ち寄った
■僕の中のSCREWの月日を言葉で表すと『Brilliant』

――結成10周年のアニヴァーサリーベスト『Brilliant』はBOX仕様の【PREMIUM EDITION】と【LIMITED EDITION】がCD4枚組全62曲と大ヴォリュームとなりましたが、できるだけ多くの楽曲をパッケージしたいと?

ジン:10周年という節目でベスト盤をリリースする機会ができたというのもありますが、実際、SCREWが今まで発表した曲は今回のベストに入っている曲の倍以上あってーー。なので、選曲には悩んだんですが、シングル、アルバムのリード曲はもちろんのこと、ライヴで盛り上がる曲や、これまでほとんどライヴでは演奏してこなかったけれど、この機会に聴いてほしい曲などを収録して、トータルで言うとドラマ性のある選曲になったと思います。

マナブ:最初から曲数を決めていたわけではないんですが、リード曲を入れようという話からどんどん増えていった感じですね。「じゃあ、4枚組にしよう」って。そこからまたどんどんピックアップしていったんですが、それでも、もっと入れたかったなと思ったり。

――では、リード曲を収録した盤『Melodies Best』より『Memories Best』の選曲が大変だったんですね。

和己:選曲は「どの曲にする?」って各自が入れたい曲を持ち寄った感じでしたけどね。

マナブ:みんなで「この曲を入れよう」とか、後で「あの曲も入れたかったな」って。選曲していくと、わりと聴かせるタイプの曲が多かったんですよね。

和己:確かに多かったね。

――そうなんですよね。ガシガシのヘヴィな曲が多いのかと思いきや、切なくてメロディアスな曲も多く収録されていますね。

ジン:SCREWって自分たちからしてもファンの方からしても“激しくて暴れるバンド”という括りだとは思うんですが、リード曲に限らずいい曲を作ってきたし、バラードも多いんですよね。10年もやってきているとファンの方も知らない楽曲もあると思ったので、そういう曲も聴いてほしいと思ったから、バラードが多めになったのかもしれないですね。

▲【PREMIUM EDITION】

和己:ライヴをメインに選曲したわけではないんですよね。

――SCREWとして節目に残したい楽曲が基準ですか?

和己:そうですね。

マナブ:シングルのカップリングでライヴであまり演っていない陽の目を浴びていない曲だけど、いい曲だからこの機会に聴いてほしい曲も入れたりしています。

――その総集編とも言えるベスト盤に『Brilliant』というタイトルを付けたのはなぜですか?

鋲:ベストを出すことになって自分たちの歴史を振り返ったら良いことも悪いこともいっぱいあったんですけれど、今思うと全てが輝いていた時間だった。だからこそ、10年続いたと思うんですよ。あらためて「自分たちは間違っていなかった」と感じたので、僕の中のSCREWの月日を言葉で表すと『Brilliant』だったんですね。

――光り輝いていた日々ということですね。では、こういう形にまとまってSCREWというバンドに今、感じることは?

ジン:歌詞でも曲でも喜怒哀楽以上のものを伝えたいという気持ちがありますね。“人の心にねじ込む”という意味でSCREWというバンド名を付けたんですが、あらためて感情を揺さぶる曲が多いなと思いました。

――刺さってくる楽曲が多いですからね。

和己:ふだんライヴで演奏していない曲や懐かしい曲に関しては「あの時、こういう気持ちでレコーディングしていたな」とか、いろいろ思い出すキッカケになりましたね。

▲【LIMITED EDITION】

――ちなみに初期のナンバーで[Brilliant ver.]として再録している曲もありますね。

和己:3曲レコーディングし直しましたね。今、ライヴでやっているアレンジと大幅に違っていたりするんです。「惨殺Fiction」や「七色」はマナブが加入する前の楽曲なので、今のSCREWとして録ったらどうなるのか興味もあったし、「Dearest Wish」も含めて非常に大事な曲なので再録しました。

マナブ:最近、プロモーション用に曲のサビばかり並べて編集したものを聴いたんですけど、自分で思っていたよりもメロディ優先のバンドなんだなと思いましたね。

鋲:やっぱりメロディがいいなと。自分が付けたメロディの曲にしても、しっかりと曲に向き合ってきた結果だなと思いました。あとは楽曲の幅が広いので聴き応えがあると思います。曲数は多いけれど、胃もたれせずに聴けるなと。

――ヘヴィでいかついバンドと思っている人にとっては意外な発見が多いと思います。アプローチひとつとってもSCREWの変遷がわかるベスト盤ですが、どの曲が特にレアでしょうか?

マナブ:「その声が聴こえなくなってあの子がもう視えなくなった」はさっき話した陽の目を見なかった曲なので、ぜひ聴いてほしいですね。ほかにもそういう曲はあるんですが、またの機会に聴いてほしい。

和己:あとはレアな曲でいったら「慟哭の痕」。この曲、ライヴでやったっけ?

ジン:何回かはやった記憶がありますね。「Self-Injurious」と「囀る刃」はほとんどライヴでやってないですね。

和己:「囀る刃」にしても、ベストのようなキッカケがないと、今後のセットリストにも組み込まれなかったと思うんですよね。

――10周年だからこそ再収録され、ライヴでも聴けるチャンスがあるということですね。

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