【ライブレポート】ねごと、2マンツアー最終日に「改めて対バンっていいなと」

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ねごとが4月4日、渋谷TSUTAYA O-EASTにて<ねごと presents “お口ぽかーん!?~つまり2マンツアー 2016~”>のファイナル公演を開催した。同ツアーは、ねごとが今、もっとも対バンしたいアーティストと2マン形式で開催したもので、全5ヵ所の規模で行われた。

◆ねごと 画像

ツアー最終ラウンドとなる東京公演の先攻はパスピエ。紅一点ボーカリスト・大胡田なつきを擁する5人組にして、卓抜した音楽センスと独特の世界観をまとったポップ・ロックバンドだ。ちなみにねごとがパスピエと共演するのは2014年に開催された学園祭ツアー以来、2回目となる。



満場の拍手に迎えられて登場したパスピエは、大胡田のキュートながらも蠱惑(こわく)的な歌声とシンセサイザーを基調としたパワフルなバンドサウンドで、「トキノワ」「とおりゃんせ」とキラーチューンを畳み掛け、のっけからフロアの熱狂を我がものにした。

「ねごとファンのみなさんにも何かを残して帰れるような、いいライブをしていこうと思います」

こう語った大胡田は、その後も大人の童謡を思わせる「蜘蛛の糸」、昭和歌謡テイストのサビが絶妙な「シネマ」とパスピエワールドを存分に展開。ラストの「MATATABISTEP」まで一気に駆け抜けて、ねごとにバトンをつないだ。


興奮の余韻と大歓声に包まれながら笑顔でステージに現われたねごとの4人。登場SEに乗せてそのまま演奏をスタートした4人のライブは、2分近くもの前奏を加えた「DESTINY(long ver.)」で幕を開ける。一層分厚く成長したアンサンブルを響かせて詰めかけた1,300人の観客を魅了、スタートからバンドの自信と好調さを見せつけた。

キラキラとした輝きを放ちながら力強く鳴り響くサウンドはもはや“ガールズ”の枠を軽やかに飛び越え、まさに“ロックバンド”の面目躍如。全5公演、それぞれに個性豊かなバンドと各地で熱戦を繰り広げ、蓄積されたエネルギーのすべてをこのファイナルのステージに注ぎ尽くすかのごとく、演奏に没頭する彼女たちの姿が客席の昂揚に拍車をかける。



「シンクロマニカ」ではシーケンスに重ね、場内一体となってのクラップがはじけたほか、「GREAT CITY KIDS」では「声を聴かせてもらっていいですか!」とステージ前方に躍り出た蒼山幸子(Vo&Key)の呼びかけに1,300人が応えてのコール&レスポンスと、ステージと客席のぴったり息の合った連携で、ステージ前半にして盛り上がりはピークに達する。

「今回、久しぶりの対バンツアーということで、本当に刺激をもらえた、改めて対バンっていいなと思えたツアーでした」と共演したバンドの名を挙げながら、しみじみと振り返る蒼山。一方で、2015年にリリースしたアルバム『VISION』の番外編的位置づけでもある本ツアーは、同作品からの楽曲を中心に構成された中盤のセットリストを経て、いよいよ後半戦へ。場内は怒濤のダンスフロアと化した。

「今の私たちのモードを感じてもらえるライブにしたい」という想いのもと、東京では初演奏となる新曲を立て続けに2曲披露。なかでも最初の1曲はこれまでのねごととは一線を画す、クールかつスリリングな新機軸チューンだ。グラフィカルな光を放つパッドを左手に装着、右手にマイクを握りしめ、ステージを右に左にと激しく動き回りながらオーディエンスを煽る蒼山のアグレッシヴなパフォーマンスも印象的だ。



新曲2曲に続き、「ループ」では自身が音そのものであるかのように、メンバーがリズミカルに跳ねては激しく体をしならせる。急進的に突き抜けた「nameless」、抑揚あるテンポ感が小気味よい「透明な魚」とアッパーかつシームレスに繰り出される楽曲が容赦なくオーディエンスを巻き込み、踊らせた。そして、本編ラストを飾った「endless」はこれまでとは格段にスケール感を広げ、この演奏が今ツアーの集大成であり、ねごとの新たな未来を予感させるものとなった。

「近々、きっといいお知らせができると思うので、これからもねごとをよろしくお願いします!」とアンコールで約束。終始集中力の途切れない強靭なプレイで、彼女たちのさらなる飛躍と進化を確信させた。

撮影◎AZUSA TAKADA



■<ねごと presents お口ぽかーん!? ~つまり2マンツアー 2016~ -FINAL->
2016.4.4(mon) at SHIBUYA TSUTAYA O-EASTセットリスト

【パスピエ】
M01. トキノワ
M02. とおりゃんせ
M03. 裏の裏
M04. チャイナタウン
M05. フィーバー
M06. 蜘蛛の糸
M07. シネマ
M08. MATATABISTEP
【ねごと】
M01. DESTINY(long ver.)
M02. シンクロマニカ
M03. 真夜中のアンセム
M04. 未来航路
M05. 黄昏のラプソディ
M06. GREAT CITY KIDS
M07. カロン
M08. (新曲)
M09. (新曲)
M10. ループ
M11. nameless
M12. 透明な魚
M13. endless
encore
EN1. sharp♯
EN2. 憧憬

◆ねごと オフィシャルサイト
◆ねごと オフィシャルFacebook
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