【インタビュー】GRANRODEO「中二病ってイタいし寒いこともあるだろうけど絶対に面白いんです(笑)」

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デビュー11年目に突入のGRANRODEOがTVアニメ『文豪ストレイドッグス』のOP主題歌としてオンエア中の「TRASH CANDY」を4月13日にリリースする。アリーナクラスの会場を満員にする人気と実力を兼ね備え、幅広い世代の支持を得ている彼らだが、2人が口にした言葉は「まだまだ」。華やかなりし10周年イヤーを振り返ってもらい、未来へと向かうモチベーションの中で生まれたシングル「TRASH CANDY」の制作エピソードについてたっぷり語ってもらった。

◆GRANRODEO~画像&映像~

■2015年は“感謝、感謝!”ばっかり言っちゃってたんですけど
■ミュージシャンが感謝とか言いだしたらアブない(笑)


──まず2015年は10周年のアニヴァーサリーイヤーで幕張メッセでの2デイズライヴがあったり、ベストアルバムがリリースされたり、相当、忙しかったと思うのですが、1年間を振り返ってどうでしたか?

e-ZUKA:楽しかったですよ。まず2015年はアルバム『カルマとラビリンス』を掲げてのツアーがあって、イベント<ROUND GR>を開催したり、ベストアルバム『DECADE OF GR』の発売に伴って新宿のアルタ前でゲリラライヴを行ったりとか。その後に幕張メッセで<10 th ANNIVERSARY LIVE 2015 G10 ROCK☆SHOW>があって、豊洲PITで<GR感謝祭>もやって最後は日本武道館でカウントダウンライヴっていう。ご褒美じゃないですけど、お膳立てしてもらった感じはしますね。よくしてもらった(笑)。特に<G10 ROCK☆SHOW>はすごく感動しました。特に2015年は“感謝、感謝!”ばっかり言っちゃってたんですけど、そうなってくると、いよいよアブないなっていうね。

──(笑)何がアブないんですか?

e-ZUKA:ミュージシャンが感謝とか言いだしたらアブない(笑)。「これじゃいけない」って。自分個人としては「10年も続けてこられて出来過ぎだな」って満足しているところもあるんです。カウントダウンを日本武道館で出来たりツアーでは、さいたまスーパーアリーナや大阪城ホールにも立てて。


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©2016 朝霧カフカ・春河35/KADOKAWA/文豪ストレイドッグス製作委員会

──充足感が感謝の言葉に繋がったわけですね。

e-ZUKA:そうです。こんな僕をよくもまぁって(笑)。

KISHOW:(笑)。

e-ZUKA:俺個人を見に来ているわけじゃないんですけどね。「10年よくやってきたな」という想いもありつつ、まわりが知恵を貸してくれたり、道を作ってくれたりして「よく自分たちを信じてやってくれたなぁ」と思うと人間、老いていくばかりなので(笑)。<G10>で感謝して以降はまたゼロからじゃないけれど、そういうモチベーションでやりたいなという気持ちが生まれました。慢心は絶対に生まれてくるものだし、「今年もツアーをやってアルバムを作って来年もツアーをーーっていうことがいつまでも続くと思うな」って僕は思っていますけどね。

──自分自身を戒めてるんですね。

e-ZUKA:そう、そう。自分にも思うし、お客さんに対しても「いつまでも見られると思うなよ」って(笑)。

──KISHOWさんは10周年イヤーを経て、どんなことをいま感じていますか?

KISHOW:10年ってキリがいいので2015年はいろいろなことを次から次へとやらせてもらいましたけど、過去のことを振り返ったり、前ばかり向いていてもアッという間に過ぎていくなって感じましたね。ちゃんとその瞬間を燃焼しないと、ただでさえ忘れっぽくて、喜怒哀楽がすぐ風化してしまいがちな男ですから(笑)、きっちり焼き付けておかないといけない。ちゃんと全て楽しんだはずなんですけど、もう過去のものになっているから「寂しいな」というのも若干感じますね。ただ10年やってきたことはいい意味で消えないので、積み重ねた経験値を含めて、全部背負ってこれからもやっていけるのは強みだと思いますけどね。

e-ZUKA:新しいことにチャレンジしたり、欲深い言い方をすればもっと上を目指したい気持ちはありますね。会場のキャパにしても知名度的にもチャートもそうなんだろうし、実力的にも。

KISHOW:僕のモチベーションは今も昔も「ちやほやされたい」ということなので、そのためにもっと歌が上手くなれるんじゃないかとか、自分のピークはまだ先にあるんじゃないかって信じていますけどね。「もっと声が出るんじゃないか」、「まだ途上だな」って自分に期待をかけているから、やっていけるんだと思うんですよ。アルバムにしても「まだ最高傑作を出してない」って本気で思っているので、燃え尽き症候群みたいなものはないですね。10年をひと区切りとするならば11年目は10年分を背負った上でまた行きましょうっていう。

──まだまだ、これからという意味では2人とも同じ見解なんですね。

KISHOW:たぶん10年前よりは上手いと思うので、これからも続けていけばいいことあるかなと思いますね。もちろん初期にしか出せない荒々しいステージ、パフォーマンスも魅力的で、あの頃には戻れない寂しさも覚えるけれど、それはそういうものだと思っています。つねに自分を客観的に見ているので「カッコ悪いな」とか絶望したりもするんですけれど。

──そ、そうなんですか?

KISHOW:うん。でも、それはカメラワークのせいにしてますけどね(笑)。「俺はカッコいい」って。

──ははは。そんな11周年に向けてのモチベーションが上がる中、制作されたのがTVアニメ『文豪ストレイドッグス』のOP主題歌としてオンエア中のニューシングル「TRASH CANDY」ですね。

e-ZUKA:そうですね。アニメの作品の世界観を反映させつつ、GRANRODEOのシングルとしては「メモリーズ」以来。新曲としてもベスト盤に収録されていた「バラライ」と「今より先を」以来なので、「今度はこう来たか」、「また新しいパターンだね」っていうことを打ち出したかった曲ですね。

──スピード感のある熱いナンバーでアニメの絵と合わさった時にピッタリだなと。

e-ZUKA:そうですね。合って良かったなと。

──e-ZUKAさん的に新たな挑戦をした部分というと?

e-ZUKA:いつもチャレンジはしているんですけど、この曲も2回ぐらい作り直しました。これまでの『黒子のバスケ』のタイアップ曲は爽やか青春路線が多かったんですが、「TRASH CANDY」はシンセベースから始まって、そこからヘヴィなギターリフの曲に移行すると思いきや、歌が入ったらバックがシンセだけになる部分があったり。フックだらけの曲です。

──いつもよりシンセが前に出ていますよね。

e-ZUKA:そうですね。そこは狙いというか、変化ですね。「え? ギター入ってない箇所はe-ZUKAさん、何やってるの? また踊るの?」って思われるぐらいでちょうどいいかなと思ったんですよ(笑)。今回のサウンドが自分の中の流行りというわけではなく、激しい場面転換が欲しかった。

KISHOW:今回はメロディアスでありつつ、使っている音は少ないです。「メモリーズ」が音が多くてグネグネした感じだったから、その対比も印象的。ヴォーカルに関してはサビは「何語?」って思われる発音で歌おうと思っていました。日本語にあまり聴こえないように楽器の一部みたいな感覚で。

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