【短期連載】佐々木亮介 (a flood of circle) のTHE BLUE TOUR DIARY_第12回『剥がれて錆びて@松山Wstudio RED』

ツイート


5月7日18時頃、松山Wstudio REDでは、ダブル・ヘッドライナー・ツアーの先攻Scoobie Doがさすがのライブをキメている最中だ。バックに“Funk-a-lismo!”と“AFOC”、二つの巨大フラッグを背負いながら。

◆a flood of circle (2016.5.7@松山Wstudio RED) 画像

俺とキョウスケはステージ横でギターを手に取る。すぐ隣で次々と繰り出されていくScoobie Doの往年の大ヒット・ナンバーに勝手に合わせてギターを弾く。「アウェイ」のリフや「新しい夜明け」「Back On」なんかのコードをひとつひとつ拾って覚えていく。Scoobie Doみたいにブルー・ノートを中心においたテンション・コードを使いこなしているカッコEバンドは、界隈では滅多にお目にかかれないからね。



MCではシュウさんが「スクービーとフラッドのベスト・アルバムのカタチは似てっから」と話している。似ているポイントは間違いなく、異常な分厚さ、でしょうね。CDなのにちいちゃめの辞書くらいあるからね。堂々と自立するもんね。それにしてもScoobie Doが演奏し出すと、どんなライブハウスでも本当にあっという間に野外フェスティバルの会場みたいに様変わりしてしまう。それはきっと誰でも自由に踊れるあのビートに、その場の屋根の存在を忘れさせるような圧倒的な解放感が宿っているからだと思う。あ、最後の「夕焼けのメロディー」が鳴り出した。うん、後攻やりづれえ。だけど全然負けたくねえ、と思いながらブラック・ファルコンのチューニングをする。



グレッチ社製ブラック・ファルコンとの付き合いはだいぶ長くなって来た。バインディング(ボディ横の金色の縁取り)が剥がれ落ちて木材がむき出しになってしまったし、ピックアップ(ギターの音を拾うマイク)の緑青(その名の通り緑と青の中間色の錆)も根強くはびこっているし、エスカッション(ピックアップの周りを囲うパーツ)は壊れて取れちゃったし、ビグスビーのアーム(音程をぐいんぐいん変えられる棒)の先端はどっかに飛んでっちゃったし、マスター・ヴォリュームのツマミはとっくに失くしてる。なるべくピカピカになるように磨いてるけどさ、ボロボロになるほど格好良くなる不思議なギターなんだ。

後から手に入れたホワイト・ファルコンも、どんどん良い感じになっている。こいつは2013年製で、変わり種と言える。ファルコン・シリーズのギターは大概が分厚いボディのフルアコ(アコースティック・ギターみたいに空洞になっているってこと)なんだけど、これは半分くらいの薄さでボディの中にセンター・ブロック(木材の芯)が一本通ってる。普通のファルコンよりハイ・フレット(ネックのボディ寄りの辺り)に指が届きやすいから、これでギター・ソロを弾きたいと思って手に入れた。

ボディの表のサインは奈良美智さんに書いてもらったものだよ。このギターを最初にライブで弾いたのがザ・ルースターズの大江慎也さんの55歳を祝うイベントだったと思うんだけど、その夜の楽屋で奈良さんを見つけてお願いして書いてもらったんだ。「消えたらもっかい書いてあげるからたくさん弾きなよ」って言ってくれたのを信じてそのまま大事に弾き倒してきたけど、正直ちょっと色が薄くはなってきた……まあ演ってればそのうちまた会えると信じて、まだまだ弾く。そんなホワイト・ファルコンも最初はギンギン堅くてうるせー音って感じだったけど、場数を踏んだ今は大事なとこだけ鋭く鳴るようになって来た。飛び込んでみなきゃ、続けてみなきゃ、何が起こるかなんてわかんねえ。

昔と比べるとギター・ソロを弾く曲が確実に増えたな。シングル曲としては一番新しい「花」のギター・ソロもレコーディング時ものすごく気合いを入れて弾いたんだけど、松山ではホワイト・ファルコンでかました。チョーキング(弦をぐいっと持ち上げて音程を変えること)をする時に口が「いー!」ってひん曲がる伝統的なスタイルでね。最後の「I LOVE YOU」にシュウさんが参加してくれた。ブルース・ハープの演奏だけじゃなくて、2コーラス目は全部歌ってくれたよ。ハープ片手にフロアに突っ込んでくシュウさんを真横で観るのは、すごく楽しい。とんでもなくハッピーな空気で一日が締めくくられた。松山の人達のポジティブな空気感は素晴らしい。まじで。俺達が観られてる側のはずなんだけど、こっちが観入っちゃうくらいだよ。楽しかったな。



明日の朝が早いってことで珍しく打ち上げをやらなかったんだけど、Wstudio REDのボスであるアニキとは色々話せた。松山での次の企みについて。四国には、19日に高知へ帰ってくる。このツアーではここまでやって来なかった曲もやると思う。ヒントとしては……懐かしいやつ、かな。<The Deep Blue Night>というイベントの時にリクエストを募ったんだけど、この曲は上位に入ってたんじゃないかな。お楽しみに。

今は高松に向かってる。今日はゴールデン・ウィークってやつの最後の日らしいね。今回のScoobie Doとのダブル・ヘッドライナー・ツアーも最後の日なんだ。ぶち上がり切って終わろう。


写真は、移動中もストイックに仕事するヘッドフォン女子の図。からの読書に耽るMOBYさんの図。からの眠るリーダーの図。

16/05/08 11:57 コモン「Live At The Jazz Room」を聴いたとこ

佐々木亮介



<AFOC 10th Anniversary“THE BLUE TOUR -青く塗れ!-”>

4月02日(土) 千葉LOOK  open 17:30 / start 18:00
4月03日(日) 水戸LIGHT HOUSE  open 17:30 / start 18:00
4月09日(土) 郡山HIPSHOT JAPAN  open 17:30 / start 18:00
4月10日(日) 盛岡the five morioka  open 17:30 / start 18:00
4月14日(木) 金沢vanvanV4  open 18:30 / start 19:00
4月15日(金) 新潟CLUB RIVERST  open 18:30 / start 19:00
4月17日(日) 長野J  open 17:30 / start 18:00
4月22日(金) 宇都宮HEAVEN’S ROCK VJ-2  open 18:30 / start 19:00
5月01日(日) 岡山PEPPER LAND  open 17:30 / start 18:00
5月03日(火) 鹿児島SR HALL  open 16:30 / start 17:00
5月05日(木) 大分club SPOT  open 16:30 / start 17:00
5月07日(土) 松山Wstudio RED open 16:30 / start 17:00
5月08日(日) 高松DIME  open 16:30 / start 17:00
5月13日(金) 札幌cube garden  open 18:30 / start 19:00
5月15日(日) 仙台CLUB JUNK BOX  open 17:30 / start 18:00
5月19日(木) 高知X-pt.  open 18:30 / start 19:00
5月21日(土) 広島SECOND CRUTCH  open 17:30 / start 18:00
5月22日(日) 大阪なんばHatch  open 17:00 / start 18:00
5月27日(金) 名古屋DIAMOND HALL  open 18:00 / start 19:00
5月29日(日) 福岡CB  open 17:30 / start 18:00
6月04日(土) 新木場STUDIO COAST  open 17:00 / start 18:00
6月11日(土) 沖縄Output  open 17:30 / start 18:00
6月12日(日) 沖縄Output  open 17:30 / start 18:00
チケット料金:¥3,500(+税)
※5/3~5/8公演はSCOOBIE DOとのWヘッドライナー

◆【短期連載】佐々木亮介 (a flood of circle)のTHE BLUE TOUR DIARY 特集ページへ
◆a flood of circle オフィシャルサイト
◆青 オフィシャルYouTubeチャンネル
この記事をツイート

この記事の関連情報

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス