【ライブレポート】<貴ちゃんナイト>で9mm菅原&GREAT3&The Cheseraseraが夢の共演

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5月7日(土)に東京・下北沢CLUB251にて、ラジオパーソナリティ中村貴子によるイベント<y’s presents「貴ちゃんナイト vol.8」>が開催された。

◆<y’s presents「貴ちゃんナイト vol.8」> ライブ画像

<貴ちゃんナイト>のはじまりは2011年、彼女の番組のリスナーがオンエア曲縛りで行ったDJイベントだった。それを2回目からタイトルごと本人が引き継ぎ、ライヴイベントにリニューアル。8回目となる今回も、開催の3ヵ月前から彼女のTwitterでは「前夜祭」と称して、恒例行事の説明や出演アーティストの紹介が行われていた。当日は各出演者にちなんだオリジナルドリンクも用意され、“貴ちゃん”ならではこだわりと愛がぎゅっと詰まった、音楽好きの音楽好きによる音楽好きのための一夜となった。

定刻をまわると、ステージに中村貴子が登場。「音楽が好きなみんなで、宝物のような時間にしましょう!」と宣誓すると、フロアから熱烈な拍手が返ってきた。下は10代から、上は40代いや50代…とにかく幅広い年齢のリスナーが集っている。それもその筈、今回中村貴子が招集したのはThe Cheserasera、9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎、GREAT3の3組。ヴォーカリストの年齢はそれぞれ20代、30代、40代、中村貴子は50代。各バンドのファン、中村貴子のリスナーが一堂に会する<貴ちゃんナイト>ならではの光景だ。



トップバッターは、The Cheserasera。柔らかなギターの旋律と、宍戸翼(Vo/Gt)の優しい歌声がそよ風を思わせるナンバー、「賛美歌」で始める。フロアからは早速手が上がり、思わずメンバー3人も笑顔を見せる。「初めましての人も多いと思いますけど、貴子さん、呼んでくれてありがとう!」と宍戸。続く「butterfly (in my stomach)」「カゲロウ」では、メロディアスだがどっしりと重たい西田裕作(Ba)のベースラインが抜群のグルーヴ感を醸し出し、ロックなアンサンブルでリスナーをさらに惹き込んだ。若手らしく「勢い」をテーマにステージを展開してゆくThe Cheserasera。美代一貴(Dr)の叩き出すリズムが弾けた「東京タワー」も、焦燥とやるせなさをがむしゃらに歌い上げた「月と太陽の日々」も、甘酸っぱい青春のささくれみたいに、聴く者の心をぎゅっと締め付けた。






続いて9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎が、弾き語りで登場。まずは9㎜の「The Revolutionary」を披露。ハープの音色が曲の持つ哀愁の部分を色濃く炙り出す。歌い終えると中村貴子がパーソナリティーを務めたラジオ番組『ミュージックスクエア』のヘヴィーリスナーであったことを告白。THE YELLOW MONKEYの「SO YOUNG」、the pillowsの「ストレンジ カメレオン」と、番組を通して出逢ったバンドの曲をカバーしてみせる。また、菅原はこの日の会場BGMも担当。中村貴子からの要望で「音楽の継承」というテーマで選曲したことを明かす。様々な世代が集うこのイベントのテーマそのものと言っても過言ではないだろう。曲目については中村貴子の公式BBSで公開されているので、ぜひそちらをチェックしていただきたい。ラストは9㎜の代表曲「Black Market Blues」をリスナーと共に歌い、バンドの獰猛なイメージとはひと味もふた味も違う、和気あいあいとしたムードで終了した。




トリは、中村貴子が<貴ちゃんナイト>を始めた当初から出演を熱望していたというGREAT3。フジファブリックを始め、数々のアーティストを手掛ける名プロデューサー片寄明人(Vo/Gt)。CharaやYUKI、中田裕二などのレコーディングやライヴで活躍する白根賢一(Dr)。そして、絶対なる存在感とグルーヴでバンドを支えるのは2012年に加入した若きベーシスト、jan。(ちなみにjanがこの日の出演者の中で最年少)この3人が繰り出すのは、官能的で濃密な音楽世界。「睫毛」「ONO」と続いた場面では、janの奏でるねっとりと妖艶なベースと白根のウェットな質感のドラミングが絡み合う。そこに甘やかな片寄の歌声が合わさり、得も言われぬ色香を漂わせる。白根がメインヴォーカルを取るロックナンバー、「マイ・ウェイ」ではアルバムバージョンとは違ったアレンジで魅了した。ラストはjanの歌声が淡く広がる神秘的な「ポカホンタス」。圧倒的な演奏力と三者三様の歌声で、聴く者を翻弄して本編の幕は閉じた。






リスナーからの熱烈なアンコールに応えてGREAT3の面々が再登場。片寄がThe Cheseraseraの宍戸翼と9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎を招き入れ、セッションタイムが始まった。初回の<貴ちゃんナイト>でかかった「GLASS ROOTS」に、ラジオのオープニングテーマを務めたこともある「DISCOMAN」。当時はラジオに出演するばかりでなかなか聴けなかったという片寄。それでもツアーで全国を回ると「貴子さんのラジオでGREAT3を知りました、って言われることがあった」と、感謝の気持ちを述べた。GREAT3の3人に囲まれる形で、思い切りギターを掻き鳴らす宍戸、ステップを踏みながら楽しげに歌う菅原の姿も、微笑ましい。




そして夢の時間は、あっという間に終わりを迎える。再びステージに上がり、出演者とリスナーとの記念撮影を終えた中村貴子が満面の笑みで、呼びかける。「音楽が好きで良かったよね。ほんとに。これからもみんな、音楽を好きでいようね!」この言葉は彼女の心から気持ちであると同時に、リスナーへのエールなのだと思う。好きなもの好きで居続けること。その大変さや、孤独さ、そして素晴らしさを知る彼女だからこそ、伝えられるメッセージ。音楽を愛することの素晴らしさと共に、好きなことを貫くための勇気までも、彼女にもらった気がした。

Text by:イシハラマイ Photo by:岡村直昭

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<y’s presents『貴ちゃんナイト vol.8』>セットリスト

2016年05月07日(土)下北沢 CLUB 251
■The Cheserasera
1.賛美歌
2.butterfly (in my stomach)
3.カゲロウ
4.ファンファーレ
5.ギブ・ミー・チョコレート
6.ラストワルツ
7.東京タワー
8.月と太陽の日々

■菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)
1.The Revolutionary
2.SO YOUNG (THE YELLOW MONKEY cover)
3.氷の世界 (井上陽水 cover)
4.ストレンジカメレオン (the pillows cover)
5.Black Market Blues

■GREAT3
1.TAXI
2.睫毛
3.ONO
4.綱渡り
5.マイ・ウェイ
6.穴と月
7.レイディ
8.ポカホンタス

■アンコールセッション
GLASS ROOTS(GREAT3 / 菅原卓郎 / 宍戸翼)
DISCOMAN(GREAT3 / 菅原卓郎 / 宍戸翼)
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