【インタビュー】家入レオ、一緒に未来に向かってみんなと歩いていきたい「僕たちの未来」

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■キュートな服「イヤだ!」って闘争したことありますもん(笑)
■まわりに着せられているっていう見方をされたらダメだと思っていたし


──新たなトライが盛りだくさんの曲でもあるんですね。大自然の中で撮影したミュージックビデオも壮大な映像になっています。

家入:そうですね。小学校1年生から4年生までの子供たち6人が参加してくれているんです。

──監督さんのご友人の子供たちだそうですね。手をつないでいるシーンや一緒に行進しているシーンもあったり、映像でも新しいレオさんに出会える。

家入:今まではカメラの前だと身構えてしまって、素の表情をなかなか出せなかったんです。今回は未来の象徴である子供たちと一緒にドキュメンタリー風に撮っていったせいか、カメラが回っていることが全然、気にならなくなっちゃって、すごく自然な表情を壮大な自然とともに映像に落としこめたんじゃないかと思います。

──大自然の中での撮影は大変な面もあったということですが。

家入:激寒でした。陽が落ちると氷点下になって、風も強くなるんですよ。ヒマラヤに行ったことのあるスタッフさんが「同レベルぐらいだ」って。霜も降りていたし、持っていったストーブも全部、風で消えてしまって、ホントに過酷でしたね。2日間かけて撮ったんですが、1日目は夜の10時ぐらいに撮影が終わって2日目は日の出を狙っての撮影だったのでほとんど寝ないで臨んだんです。そんな中、自然の偉大さを感じて、撮り終わった時にはバーッと涙が出てきて「この曲を作って良かったな」と思ったし、その場にいたみんなの想いや情熱が伝わってきて「私、ホントに幸せだ!」って。


▲「僕たちの未来」(完全生産限定盤)


▲「僕たちの未来」(初回限定盤)


▲「僕たちの未来」(通常盤)

──初回限定盤のDVDにはミュージックビデオとメイキング映像が収録されていますが、2日間にわたった撮影のオフショットが?

家入:そうです。合間に子供たちと「だるまさんが転んだ」をして遊んでいる場面が入っていたりとか。子供って正直だから「疲れた」とか「寒い」って素直に口に出すし、それが素晴らしいと思うんですけど、ホントに寒い中、私だけのソロショットの撮影も見ていてくれて「やっぱり頑張る!」って言ってくれたりして、こんな小さな身体のどこにそんな感受性があるんだろうってビックリしましたね。「レオちゃんはこの曲に希望を託したんだよね」って言うから「そうだよ」って答えたら、「じゃあ、次は星を目指すような感じで歩いてみる」って言ってくれたりとか。

──曲のメッセージがちゃんと伝わっていますね。

家入:そう、感動しました。

──そしてカップリングの「わたしの歌」はレゲエ調のナンバーで、タイトルからしてプライベートなことを歌った曲なのかなと。

家入:この曲は多保さんの曲で、以前、「歌ってみる?」って言われたことがあったんです。その時は今の自分とピースがピタッとハマらない感じがしたのでお断りしたんですけど、多保さんと出会ってからルーツミュージックやロックの歴史を勉強するようになって、アーティストとしてもっと幅を広げていきたいと思うようになっていったから、「あのレゲエ調の曲を歌ってみたい」と思って「歌詞を書かせてください」って。歌詞の内容的には春ってホントに出会いと別れの季節だなって思っていて、別れることが決まった瞬間、お互いに素直になれちゃうことってありますよね。「なんでもっと早くこの人ともっと話さなかったんだろう」と思ったり、そういう気持ちを恋人同士に置き換えて書いてみました。サヨナラがくれるのは涙だけじゃなくて、今までへのプレゼントでもある。「実は君のこと、こういうふうに思っていたんだ」とか、前向きな明日に繋がる別れもたくさんあると思ったので。

──今まで言えなかった「ありがとう」や「ごめんね」を言えたりとかね。10代のことを振り返って書いた歌ですか?

家入:いや、これはリアルタイムなお話なんです。私自身、出会いと別れがすごく多かったので、人生ってどんどん手に入れて手離していくものなのかなって。「ずっと一緒にはいられないんだな」って実感したんです。それは家族だってそうだし、だからこそ日々を当たり前に生きちゃいけないと思ったし、今、支えてくれるスタッフさんたちに感謝の気持ちを忘れちゃいけないとか、いろいろなことを考えるキッカケになりました。

──出会いと別れを今のレオさんのポジティブな視点で歌った曲。

家入:そうです。これまではシングルのタイトル曲が明るかったら、カップリングは暗めで、陰と陽のバランスにこだわってきたんですが、そういうふうに決めこまなくてもいいかなって。一人称を“わたし”にするのもすごく珍しかったりするんですけど、プライベートなところももっともっと曲に落としこんでいきたいなと思っています。10代でデビューしたこともあって、女のコというところで並べられることに葛藤した時期もあったんですけれど。

──女のコのアーティストとしてひとくくりにされることに抵抗があったということですか?

家入:アーティストというよりも歌以外の部分で名前が挙がるのが嫌で、スタイリストさんが衣装でワンピースやスカートを持ってきてくれても頑なに拒否していたんです。歌で勝負したくて、この世界に入ったのにベタベタいろいろなシールを貼られる感じがしていたんですよね。でも、20才を過ぎて、自分に自信もついてきて、だから、今回のジャケット写真でワンピースを着たっていうのもあるんです。

──ビックリしましたよ。しかもトランポリンで跳んでいたりする。

家入:(笑)ふわーん、みたいな。今は自分をしっかり持っていれば、ちゃんと音楽が前に出るんだなって思えるので。

──前のレオさんだったら、こんなキュートな服はNGですか?

家入:「イヤだ?!」って闘争したことありますもん(笑)。まわりに着せられているっていう見方をされたらダメだと思っていたし。

──だから、モノトーンのイメージだったんですね。

家入:もとからそういう服が好きなんですけどね。ただ、今、振り返ると自分を守り過ぎていたのかなと。

──でも、そういう時期も大事ですよ。戦ってきたからこそ、今がある。

家入:そうですね。今、こういうふうに出来ているから。

──音源の話に戻ると、初回限定盤に「Hello To The World」のライヴ・ヴァージョンが通常盤に「Silly」のライヴ・ヴァージョンが収録されているのは、つねに更新している今の家入レオを聴いてほしいからですか?

家入:デビューしてから今までのツアーでは音源通りに曲を再現することにこだわっていたから、“ちゃんと歌えるコなんだ”というのをわかってほしくてライヴヴァージョンを収録していたんです。ただ、デビュー5年目に入った今はそろそろライヴでいろいろなアレンジで曲を披露してもいいかなと思うようになっていて、今回の「Silly」も弦ととピアノをバックに歌っているヴァージョンになっています。

──では最後にツアーのことを。夏フェスにも出演すると思いますが、9月から5回目のワンマンツアーがスタートしますね。20箇所20公演とかなり廻りますが、どんなライヴにしたいですか?

家入:自己最多の公演数のツアーであり、新しい扉を開こうとしている気持ちが伝わればいいなと思います。今も日々、制作活動をしているんですが、今までの私は残したまま、やりたいことをふんだんに詰めこんだ曲を作っていきたいと思っているんです。中には「レオちゃん、どうしちゃったんだろう」って変化のスピードに戸惑う人もいるかもしれないですけど、過去を肯定しているから前に進めるし、みなさんを信じているからできることだと思っています。

──つねに今、感じていることを音楽に落としこんでいるという部分ではブレていないですからね。

家入:そうですね。戸惑う方がいても、絶対いつかわかってくれるという気持ちでやっているし、たくさんの方に聴いてほしいけれど、媚びることはしたくないので、ライヴも含めてこれからもちゃんと自分の生き様を刻みこんでいきたいと思っています。

取材・文●山本弘子


「僕たちの未来」

2016.05.11発売
(完全生産限定盤)CD+GOODS
VIZL-961 \1,900+税
日本テレビ系土曜ドラマ「お迎えデス。」主題歌
(CD)
01.僕たちの未来
02.わたしの歌
03.Silly (Live at Zepp DiverCity 2016.2.2)
04.僕たちの未来 (Instrumental)
05.わたしの歌 (Instrumental)
(GOODS)
LEO colour トートバッグ(3 colours)

(初回限定盤)CD+DVD
VIZL-960 \1,700+税
(CD)
01.僕たちの未来
02.わたしの歌
03.Hello To The World (Live at Zepp DiverCity 2016.2.2)
04.僕たちの未来 (Instrumental)
05.わたしの歌 (Instrumental)
(DVD)
M-1.僕たちの未来 Music Video
M-2.僕たちの未来 Music Video Making

(通常盤)
VICL-37162 \1,200+税
01.僕たちの未来
02.わたしの歌
03.Silly (Live at Zepp DiverCity 2016.2.2)
04.僕たちの未来 (Instrumental)
05.わたしの歌 (Instrumental)

ライブ・イベント情報

<家入レオ 5th LIVE Tour 2016>
2016.09.17 (土)埼玉 三郷市文化会館 大ホール
[問]三郷市文化会館チケットサービス:048-958-9900
2016.09.21 (水)新潟 りゅーとぴあ・劇場
[問]キョードー北陸チケットセンター:025-245-5100
2016.09.24 (土)兵庫 たつの市総合文化会館 赤とんぼ文化ホール
[問]たつの市総合文化会館 赤とんぼ文化ホール:0791-63-1888
2016.09.25 (日)広島 広島JMSアステールプラザ大ホール
[問]夢番地広島:082-249-3571
2016.09.30 (金)北海道 幕別町百年記念ホール
[問]幕別町百年記念ホール:0155-56-8600
2016.10.01 (土)北海道 札幌市教育文化会館 大ホール
[問]マウントアライブ:011-623-5555
2016.10.08 (土)宮城 イズミティ21 大ホール
[問]ジー・アイ・ピー:022-222-9999
2016.10.10 (月)神奈川 秦野市文化会館 大ホール
[問]秦野市文化会館事業協会:0463-81-1211
2016.10.16 (日)千葉 君津市民文化ホール
[問]君津市民文化ホール:0439-55-3300
2016.10.18 (火)長野 駒ヶ根市文化会館
[問]駒ケ根市文化会館:0265-83-1130
2016.10.22 (土)島根 出雲市民会館
[問]公益財団法人出雲市芸術文化振興財団:0853-21-7580
2016.10.29 (土)愛知 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
[問]サンデーフォークプロモーション:052-320-9100
2016.10.30 (日)静岡 焼津文化会館 大ホール
[問]焼津文化会館:054-627-3111
2016.11.03 (木)和歌山 紀南文化会館
[問]田辺市文化の会:0739-24-8011
2016.11.04 (金)滋賀 守山市民ホール
[問]守山市民ホール:077-583-2532
2016.11.06 (日)大阪 大阪国際会議場 メインホール
[問]キョードーインフォメーション:0570-200-888
2016.11.12 (土)岡山 倉敷市芸文館
[問]夢番地岡山:086-231-3531
2016.11.13 (日)山口 周南市文化会館
[問]周南市文化会館:0834-22-8787
2016.11.19 (土)福岡 福岡サンパレスホテル&ホール
[問]BEA:092-712-4221
2016.12.10 (土)東京 東京国際フォーラム ホールA
[問]ディスクガレージ:050-5533-0888

<「僕たちの未来」リリース記念イベント>
2016.05.14 (土)東京 ゲートシティ大崎 アトリウム(地下1階)
2016.05.15 (日)愛知 アスナル金山 明日なる!広場
2016.05.15 (日)兵庫 阪急西宮ガーデンズ 4Fスカイガーデン・木の葉のステージ

<J-WAVE アカリトライブ 2016>
2016.06.15 (水)東京 東京国際フォーラムホールC
[問]ディスクガレージ:050-5533-0888(平日12時~19時)
【出演】GAKU-MC/家入レオ/SKY-HI
【MC】レイチェル・チャン(J-WAVEナビゲーター)

<UMK SEAGAIA JamNight2016~40th anniversary~ “Juke Night ~J-ROCK&POPS~>
2016.07.24 (日)宮崎 シーガイアスクエア1
[問]JamNight事務局:0985-31-5131(平日10:00~17:30)
【出演】RIP SLYME/ORANGE RANGE/miwa/[Alexandros]/家入レオ/Mrs.GREEN APPLE
※opening act:Brian the Sun/GOODWARP

<情熱大陸 SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA '16>
2016.08.27 (土)東京 夢の島公演陸上競技場
[問]キョードー東京:0570-550-799 / キョードー横浜:045-671-9911


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