【速レポ】＜SATANIC CARNIVAL＞SHANK、「PIZZA OF DEATHに愛を込めて」

＜SATANIC CARNIVAL＞3年連続出演のSHANK。2015年はEVIL STAGEのヘッドライナーを務めたが、今年はG-FREAK FACTORYに続いてEVIL STAGE後半戦を盛り上げる重要な役割を担うこととなった。

◆SHANK 画像

フロア後方までびっしり埋まった観客を前に、SEに乗せてステージに姿を現したSHANKの3人。調子に乗った庵原将平（Vo&B）はステージ前方でドリフのヒゲダンスばりにおちゃらけて見せるも、松崎兵太（G&Cho）から早く演奏しろとツッコミが入る。冒頭からリラックスした様子の3人だが、いざ演奏が始まるとモードは一変。ストレートな「Departure」を繰り出すと、フロアでは早くもクラウドサーファーが続出する。さあ、ここからが＜SATANIC CARNIVAL＞常連ならではの、怒涛の展開の始まりだ。

池本雄季（Dr&Cho）によるパワフルなビートが心地良いメロディックパンクナンバー「Cigar Store」が間髪入れずにプレイされると、会場の熱気もさらに高まっていく。オーディエンスによる曲中のコールもバッチリ決まったところで、続く高速スカ「Take Me Back」では観客が気持ち良さげに踊りまくる。そんなフロアを前に、庵原は「イエーイ！……こんな感じでお願いします！」と簡単に挨拶。MCも短めに、バンドは「Weather is Beautiful」を立て続けに披露し、会場は溢れんばかりの多幸感に包まれた。

4曲終えると、庵原は「＜SATANIC CARNIVAL＞に毎年出させてもらってるけど、今日は年に一度、PIZZA OF DEATHのすごさを実感する1日です」と冗談まじりに話す。続けて「PIZZA OF DEATHに愛を込めて」と王道メロディックパンク「Set the fire」をスタートさせると、冒頭のスローパートでは観客の大合唱も沸き起こった。その後も「Hope」「620」とSHANKらしいスカ＆メロディックパンクを連発し、EVIL STAGEのオーディエンスをSHANKならではの空間へと導いた。

松崎によるエモーショナルな「ド、レ、ミ、ファ～」ギターソロに続いては、疾走チューン「Knockin' on the door」で再加速。曲中盤にはハンドクラップと「ラララ♪」の合唱でステージと客席がひとつになり、続くショートチューン「TOP WATER」で会場の盛り上がりはピークに達した。しかし、本当のピークはこの後、松崎によるまさかの行動によって迎えるのであった。

曲間のチューニング中、松崎が「俺さ、知ってのとおり、キンタマ1個しかないやん」と唐突につぶやく。すると庵原は「見せてみたら？」と松崎を煽り、これを受けた松崎もノリにノッてパンツを下ろす。このハプニングにフロアからは歓喜の大声援。庵原も「SiMに行ってたら見れんかったね。PIZZA OF DEATHに感謝します！（笑）」と嬉しそうに語ってから「Love and Hate」「Long for the Blue moon」を連発する。さらに「また来年も会えるように、刀研いでおきます。また会おう、バイバイ！」と叫んで、「BASIC」「submarine」とファストチューンを立て続けに繰り出して、3度目の＜SATANIC CARNIVAL＞も全力のマイペースさで完遂した。終了してみればトータル13曲、さらにポロリもあり。これぞ＜SATANIC CARNIVAL＞の楽しみ方を十分知り尽くしたSHANKならではの、観る者がおなかいっぱいになる、そんなステージだったのではないだろうか。

取材・文◎西廣智一
撮影◎Teppei Kishida