【連載】逆襲のアキラ「第6戦 音楽的特異点を追い求めて!未来形ピアノトリオ!Schroeder-Headz!出撃!」

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皆様コンニチハ、2,5次元ロックアーティスト逢瀬アキラです。BARKS様で告知やレポートを掲載してもらってました5月1日の逢瀬アキラ1stワンマンライブ『赤い彗星の俺達!!!』~アキラの野望編~、皆様のおかげで最高と言えるワンマンライヴになりました。今の自分がやれる全てを絞り尽くしたその日のステージは、いつもいつも私に生きる活力を与えてくれているアキラ帝国赤い彗星軍の皆が居ないと絶対に成功できなかったと思います。本当に、沢山の方々に支えられて逢瀬アキラは存在しているのだなと実感し、その事が猛烈に嬉しかった。いつもふざけてばかりな私ですが、この場を借りて言わせてください。いつも支えてくれて、本当にありがとう。必ず立派な女帝になってみせるから、これからもどうか共に歩んでいきたい。応援宜しくお願いします。女帝の背中は任せたぜ。

話は変わるんだけれど、皆は1日の中でどの時間帯が1番好き?爽やかな気持ち良い朝とか、休日ののんびりした昼下がりとか、胸を刺す様な真っ赤な夕暮れ時とか、、、素敵な時間は沢山ありますが、女帝は深夜の1時~3時ぐらいの時間帯が物凄く好きです。だいたいこの時間に曲を作ったり歌詞を書いたりする事が多いからか、凄く真っ白で素直な自分と、酷く真っ黒で醜い自分が顔を出してありのままの逢瀬アキラが剥き出しになってる時間帯。自分の中の足りない音、足りない言葉、捨てたい思い、要らない自分、そういったものが否応無く浮き彫りになる。狂人のフリは出来たって、狂人になる度胸も無い。そんな色んな気持ちがクレイジーに暴れだして苦しくて、でもそれが気持ち良くて堪らないから好き、なのです。で、4時に向けてどんどん明るくなる恐怖の時、私は耐えられない孤独の重圧に負けない様に、あの方の音楽に身を委ねるようにしています。ヘッドフォンで耳を塞ぎ全ての世界から自分という個体を遮断。耳から脳へ、血液を渡って体中に流れていく彼らの脳内麻薬の様なミュージックはまるで宇宙遊泳している様に錯覚させる。体内で暴れ回る全ての私は動きを止めてただその音だけに全神経を研ぎすませ、眠る様に1つの人格へと落ち着いていく。彼らの名はSchroeder-Headz(シュローダーヘッズ)。今日は狂おしいほど孤独な夜に欠かせない、Schroeder-Headzについて語らせて頂きます。


Schroeder-Headzを知ったのは2010年、バンドのデビューアルバム『NEWDAYS』を試聴コーナーで聴き思わず涙したのがきっかけである。(今書きながらあれが6年前という時の流れに驚愕中)このバンドが誰でどんな人とか何も知らなかったけれど、もうその時の気持ちは言葉にできない。ただただ胸がぎゅうっとなって、つま先からさざ波が立つ様にゆっくり涙が出た。本当にそれだけ。幼い頃に坂本龍一さんの『ウラBTTB』という曲を聴いて意味も分からず涙が出たときと同じ様な不思議な感覚だった。良い音楽は人間の本能的に感情より先に体が反応するものなのだな、と改めて実感した。

アルバムを購入してバンドについて調べるうちにとんでもない人物だった事が分かった。Schroeder-Headz、名前をあげればきりがないほどの数々の著名ミュージシャンのサポートキーボーディストとして大活躍してらっしゃる渡辺シュンスケさんによるソロプロジェクトバンドだったのだ。音楽を志すもの、その存在を知らないわけない渡辺シュンスケさん。アーティストさんのライヴサポートで何回か生で演奏も聴いていたから余計に興奮したのを覚えている。耳触りの気持ちいいその名前の由来は、アニメ"PEANUTS"(スヌーピーが出てくるやつ!)に登場するトイピアノを弾くシュローダー君にちなんでだとか。またそんな活発で音楽に情熱的な男の子の脳内を表現しているらしい。

Schroeder-Headz、いわゆるありふれたジャズトリオと同じにしてもらっちゃ困ります。非常に洗礼されたアコースティックトリオサウンドに現代的なブレイクビーツプログラミングの融合は斬新でとても心地良い。美しい生演奏と打ち込みのグリッドミュージックが合わさる事によって、エレクトロニックかつノスタルジック、耳に新しいでもどこか懐かしく切ない気持ちにさせる、新しいピアノトリオの未来形とも言える音楽が打ち出された。


狂おしいほど孤独な夜に欠かせないと先ほど言ったが、Schroeder-Headzは聴き手側によって大きく印象が異なるような、未知の想像力を掻き立てる力を持っていると思う。私の様に夜の孤独に寄り添ってほしい時に聴く人間もいれば、天気の良い野外フェスで踊りながら聴きたい人間もいる。煌びやかで躍動感溢れる太陽の様な表情のときもあれば、ひっそりと翳る美しい月の様な表情のときもある。ピアノトリオというシンプルな編成だからこそ自由自在に遊んで魅せれる3人の音はポップでありながらも常に未来的。歌が無い分、聴き手の「今」の想いを無駄無く捉えてくれるのだろう。何も言わない、ただ黙って傍に居てくれる。そんな渡辺シュンスケさんのピアノは本当に、本当にロマンチック極まりない!けしからん!どんだけロマンチストなのだこのお方は!宇宙遊泳している様にフワフワと心地いい感覚のグルーヴ、心に沁みるメロディーライン、優しく雨粒みたいに静かに零れ落ちていくピアノの旋律は、私を酷く落ち着かせてくれる安定剤の様なものなのだ。フルアルバムは1st「NEWDAYS」2nd「Synesthesia」そして今年発売された3rd「特異点」 の3枚がある。どのアルバムもそれぞれの色が濃く挑戦的。女帝は2nd「Synesthesia」が猛烈にオススメ。ロマンチックの塊。でも3rd「特異点」もロマンチックさに磨きがかかっててねー!エレクトロ感も増し増しでねー!素敵なのよねー!最近の夜はこっちかなー!でもでもやっぱりSchroeder-Headzはライヴが1番オススメ。生の渡辺シュンスケさんピアノは痺れます。女帝はハンカチ必須です。

Schroeder-Headzの曲を聴くとまるで映画を見ている様な気持ちになる。そこに言葉は無いのに確かにある想いが流星の様にキラキラシャラシャラ流れてくる。演奏家としての渡辺シュンスケさんの音楽的宇宙に、私は今日も心地良く、独り漂う。


◆【連載】逢瀬アキラの『逆襲のアキラ』
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