【インタビュー:後編】フルカワユタカ、the band apartを語る「どう考えても好きなんです」

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■新譜が出るたびにずっとチェックしていたし
■the band apartがカッコいいと嫉妬します

──フルカワさんがここまでリスペクトするバンドも珍しいでしょ。なのに“疎遠になった”とは、DOPING PANDAとthe band apartのあいだに何があったんですか?

フルカワ:でも、実際はそんな大きなわだかまりもないんですよ。東名阪ツアーが終わったときはちょっとケンカ別れみたいになったんだけど、その後も似たようなシーンでやっていたので、ライブ会場で会ったり打ち上げで一緒に飲んだりしていたから。もちろん顔を合わせたら即取っ組み合いみたいなことはない。ただ、とにかくライブは誘わないし誘われないみたいな時期はありましたね。これは今だから言える話ですけど。


──そもそもDOPING PANDAにあまり対バンのイメージもなかったりするんですが。

フルカワ:好んでやってなかったですからね。でも、DOPING PANDAの後半は、“あの手この手で自分の中に燻っているものを燃やさなきゃいけない”と思っていたので、“the band apartとやりたい”っていうキーワードも何回も出ていたんです。で、実は何度も対バンのオファーをしているんですよ。ただ、タイミングとして彼らも“今、DOPING PANDAとやるのは違う”っていうのがあったと思うんですけど、結果、実現しなかったんですよね。

──では、DOPING PANDA時代は<mellow fellow>以降、the band apartとの対バンはなかったんですか?

フルカワ:あんなに一年通してやってたのにね(笑)。どこかの学祭で一回一緒になっただけじゃないかな。その時の楽屋でもあんまりしゃべらなくて(笑)。仲が悪いわけじゃないんだけど、そうなっちゃうと何かよそよそしい会話しかないんですよね(笑)。

──じゃあ、都市伝説は事実ではないにせよ、ニュアンスとしては正しい部分も(笑)?

フルカワ:なんかね、酒宴の席で荒井とケンカしたこともあって。それも荒井が直接の原因じゃなくて、音楽のことで別のヤツとしてたケンカを止めに入った荒井と口論になったんです、僕。その後、「アイツはホントにダメなヤツだ」と荒井が言ってたっていうのが僕の耳に入ったりして、“やっぱ、絶対に嫌われてるな”と思っていたんですよ。ところが、そんなところにthe band apartの大阪公演に誘われたりして。

──2014年6月のthe band apartリリースツアー<BONGO e.p.”release live SMOOTH LIKE BUTTER TOUR>初日となる大阪BIG CAT公演にフルカワさんがゲスト出演しましたね。その翌年1月にはフルカワさんと荒井さんは下北沢SHELTERにて<ソロウ フェロウ>というタイトルでアコースティックライブを開催してます。それまで音楽的な接点はほとんどなかったんですか?

フルカワ:僕がソロになってからも一度声を掛けたんですけど、それは本当にタイミングが合わなかったんですね。でも、逆にthe band apartからツアーの大阪公演に呼ばれた。この時はメチャクチャ嬉しかったですよ(笑)。“会うとしゃべるんだけど、本音では絶対に絡みたくないんだろうな”と思っていたので、嫌われてなかった!と(笑)。ホントに嬉しくて、もう楽しかったですよ、大阪は(笑)。


──そのライブではthe band apartのステージで共演もあったそうですね。

フルカワ:彼らがライブ中に、突然DOPING PANDAの「Transient Happiness」を即興で演りだして、ステージに僕が駆り出されて歌うみたいなサプライズもあったりね。原ちゃんからは「DOPING PANDAやれよ」とかも言われたな。

──その「DOPING PANDAやれよ」っていうのは、ソロでDOPING PANDAの曲をってことですか、それとも再結成をってことなんでしょうか?

フルカワ:どういうカタチでもいいから、DOPING PANDAに戻れっていうことじゃないですかね。彼は真意を多くは語らないから。あのぶっきらぼうな口調で「DOPING PANDAやればいいんだ、お前は」ってね(笑)。でも、それって適当に言えないことですよね。そういうことをパッと言ってくれてるんですよ、彼は。打ち上げでは荒井とか木暮とかともしゃべって。普通に「オマエいいやつだな」なんて言われたりすると、「え、オレいいやつ?」なんて照れて嬉しくなっちゃったりして(笑)。ま、結局、いろいろと僕の考えすぎだったんですけど、一目置いてくれていたっていうのかな。

──しばらく対バンがなかった時期もお互いに意識はしていたという?

フルカワ:それでも僕はthe band apartが好きでしたからね。向こうは意識して僕らを観てはないと思うんだけど、僕はthe band apartの新譜が出るたびにずっとチェックしていたし。これは自分のblogにも一度書いたんですけど、the band apartがカッコいいと嫉妬しますし、the band apartが……そういうことってほとんどないんですけど、カッコ悪いことをしてたりすると、それはそれで頭にくるみたいな(笑)。

──愛じゃないですか、それ(笑)。

フルカワ:純粋にファンなんですよね、the band apartの(笑)。僕は原の大ファンで、アイツのことを天才だと思っているんですね。昔の4人は“これでメシ食っていくんだ!”みたいなところもまったくなくて、好きなことをやってたら自然と客がたくさん入るようになってた、みたいなカッコよさがありましたよね。そのロンリーウルフな感じが続けられてるとしたら、それは凄いことで。

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