Joy Opposites、<サマソニ>の2,000人を前に「俺たちの1stライブ、楽しんで」

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元FACTのメンバーが中心となり結成された新バンドJoy Oppositesが8月20日、<SUMMER SONIC2016>東京会場にて初ライブを行った。

◆Joy Opposites 画像

午前中から豪雨降りしきる幕張メッセ。開場してまだ間もないMOUNTAIN STAGEには、オープニングアクトにして初ライブとなるJoy Oppositesのステージを一目見ようと2000人を越える観客が集まっていた。そして10時20分、場内が暗転し、ステージ横のモニターに“Joy Opposites”のバンドロゴが表示されると、大きな歓声と拍手が鳴り響きわたる。

思い返せばFACTとして、UK大規模のフェス<Sonisphere Festival>メインステージ出演を果たした彼らはその足で帰国し、<SUMMER SONIC 09>にてメジャーデビュー後初の凱旋公演を開催。オープニングアクトとして過去最高の動員記録を樹立した。その舞台が、ここMOUNTAIN STAGEでもある。

バウンスの効いたヒップホップのSEが会場に流れるとEiji(Dr)がステージに登場、続いてImmy(G&Vo)、Adam(Vo&G)、Tomohiro(B)の順にフロントの3人が姿を現し、ステージにJoy Oppositesの4人が揃った。楽器を持ったメンバーはデビューライブを楽しむように、大きく手を振り上げオーディエンスを煽る。客席はこれから始まるライブが待ちきれないといった様子でビートに合わせて身体を揺らしている。





SEから打って変わって、Adamのへヴィなギターリフが場内に鳴り響いた。記念すべきライブ1曲目は「Candyass」だ。Eijiのドラムアタックでバンド演奏がスタート。Tomohiroが激しく頭を振り、Immyが大きな動きでギターを掻き鳴らす。Adamの透き通るヴォーカルはライブでも健在だ。「Joy Oppositesは暴れる音楽ではない」とAdamが発言していたように、客席がそのサウンドに身を委ねるように聴き入る光景が広がった。

「We are Joy Opposites!!!!」──Adam

Adamの第一声はまず自己紹介から。「新人だから時間は短いけど、俺たちの1stライブ、楽しんでって」と謙虚に自身も楽しんでいることを伝えた。続くナンバーは「Now & Then」。Adamの優しい歌声とアルペジオから始まった同曲は、サビでヘヴィサイドへと変化するドラマティックな構成が魅力だ。随所に散りばめられたEijiのドラムロールは、FACT時代とは異なるテイストのテクニカルプレイであり、緩急激しい楽曲が個々のプレイ的な見せ場を浮き彫りにする。





3曲目は「Somewhere Down The Line」……しかし、イントロでトラブルが発生した。ImmyのギターとEijiの刻むリズムが大きくズレ始めたのだ。不安気にImmyを見るEijiが遂に耐え切れなくなったのか、「ストーップ!」と声を張り上げ、演奏を止めた。

「ゴメンね! ライブ初めてだからさ(笑)」──Eiji

という屈託のない発言に、会場に笑みがこぼれた。すかさずTomohiroが、「イムちゃん、ちゃんとやって(笑)」と声を掛けるなど、スムーズなトラブル対処は、さすがは百戦錬磨のメンバーたち。それまで緊張感に包まれていた会場を一気に和やかな空気へと変換させるなど、トラブルが逆に広大な場内をJoy Oppositesのものにしてしまった。

そして、仕切りなおし。再度イントロから演奏をスタートした「Somewhere Down The Line」は、極限まで空間を意識したEijiのリズムに、グルーヴ感たっぷりのTomohiroのベースラインがオーディエンスをいいムードに酔わせる。さらにAdamとImmyによる呼吸ぴったりのヴォーカルが色気満載だ。4曲目には「Blossom Forecast」を披露。疾走感たっぷりにエモさを感じる同曲に、先ほどまで演奏に聴き入っていたオーディエンスが大きく身体を揺らし、ここまでJoy Oppositesのライブのノリを探っていた観客もそれぞれに身体を動かしている。



シングルカットされた「In My Bones」で会場のテンションは最高潮に。早くもバンドの代表曲となった感のあるナンバーにステージ上のメンバーもテンションが高い。Eijiのドラムはより激しく、Immyはギターを振り回し、Tomohiroはテクニカルな演奏ながら頭を振り、Adamのヴォーカルが場内を突き抜けるように響き渡った。

「次の曲で最後になります。明日、このステージで同じ時間に大切な友達がライブをします。明日も来る人はぜひ見てください」──Adam

元FACTの盟友Hiro、Kazuki、Takahiroによる新バンドSHADOWSへのエールに客席から拍手が上がり、FACT時代からのファンには堪らないAdamの計らいが会場を感動的な空気にした。



そして、最後に披露されたナンバーは「Slip」だ。Immyが「一番のお気に入り」と話す同曲はダークさと感情の大きな振り幅が混在するナンバーだ。全曲の高いテンションを保ったまま、リズムの変化の激しい楽曲がバンドのポテンシャルの高さを物語り、バンドとオーディエンスの気持ちがシンクロするような熱気が充満したまま終了。こうして約30分にわたるJoy Opposites初ライブが幕を下ろした。

Joy Oppositesは、そのまま大阪へと移動し、翌日は<SUMMER SONIC 2016>の大阪会場FOREST STAGEにてライブを開催。セカンドライブは屋外での演奏となった。9月以降もcoldrainや Crossfaithといったバンドのツアーへの参加も決定しているなど、ライブ活動をますます本格化させる予定だ。

(c)SUMMER SONIC


■1stアルバム『Swim』

2016.8.10 On Sale
QAIR-10040 2,800円(税抜価格)+税
01. Candyass
02. In My Bones (Album Version)
03. Swirl
04. Somewhere Down The Line
05. Now & Then
06. King Of Nothing
07. Skim The Sun
08. Blossom Forecast
09. Abida
10. For The Crows
11. Slip
12. Cabeza**日本盤ボーナストラック


■Joy Oppositesライブ情報

<RISE RECORDS TOUR JAPAN 2016>
9/10(土) 名古屋 RAD HALL
9/11(日) 心斎橋 DROP
9/13(火) 渋谷 duo music exchange

<coldrain 原点回帰全国ツアー>
9/15(木) 長崎 STUDIO DO!
9/17(土) 小倉 WOW!
9/19(月) 宮崎 SR-BOX
9/21(水) 高知 X-pt
10/5(水) 旭川 CASINO DRIVE
10/6(木) 札幌 PENNY LANE
10/8(土) 函館 club COCOA

<Crossfaith New Age Warriors Tour 2016>
10/13(木) 岡山 YEBISU YA PRO
10/15(土) 神戸 太陽と虎

◆Joy Opposites オフィシャルサイト
◆Joy Opposites オフィシャルTwitter
◆Joy Opposites オフィシャルFacebook
◆Joy Opposites オフィシャルInstagram
◆Joy Opposites オフィシャルYouTubeチャンネル
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