目指せカラオケ世界No.1!<KARAOKE WORLD CHAMPIONSHIPS 2016>日本大会レポ、実力派ぞろいの熱戦を制した男女各1名が日本代表に決定

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世界各国のアマチュアシンガーによるカラオケ世界No.1決定戦<KARAOKE WORLD CHAMPIONSHIPS>(以下、KWC)の季節が今年もやってきた。「KWC 2016」に挑む日本代表を決める<KWC 2016 JAPAN 日本大会>が8月27日、東京・六本木nicofarre(ニコファーレ)で行われ、アジア大会、世界大会に出場する男女各1名が決定した。

KWCは2003年より毎年開催され、今年で14回目を迎えるカラオケ世界No.1決定戦。世界中のハイレベルなシンガーが集結するカラオケの一大イベント。昨年は31カ国・地域の代表59名によって熾烈な戦いが繰り広げられた。そして2016年、日本代表を決める「KWC 2016 JAPAN 日本大会」の国内でのオーディションは、カラオケユーザーコミュニティサービス「DAM★とも」による審査を経て、東京と大阪で予選を実施。その結果18歳~38歳までの男女各10名、計20名が選ばれ、8月27日日本大会のステージに立った。


▲MCはIMALUとZiNEZ(左)。ニコ生からの「有吉反省会見たよ!」とZiNEZへのコメントには場内から笑いが。審査員は伊藤薫氏、鈴木康志氏、八王子P氏(右)。

日本大会のMCとして会場を盛り上げたのは、タレントやアーティストとして活動しているIMALU(イマル)、そしてフリースタイルバスケットボーラー世界チャンピオンでありラジオパーソナリティとしても活動するZiNEZ(ジンジ)の2人。審査員として作詞・作曲家の伊藤薫氏、作曲家・音楽プロデューサーの鈴木康志氏、そしてボーカロイド界の貴公子、八王子P氏の3名が、客席後方からステージをチェックする。ニコファーレの四方の壁にはLEDの鮮やかな照明とともに、生中継されているニコニコ生放送の視聴者によるコメントが飛び交い、観客とともにパフォーマンスへの期待がどんどん高まっていく(ちなみに歌唱中はニコ生のコメントは会場内には流れない)。


▲男女各10名が出場。日本代表の座をかけて渾身のパフォーマンスを披露。

MC、審査員の紹介が終わると、即座に挑戦者のステージがスタート。1stステージとファイナルステージの2段階で代表が決まった昨年までの選出方法とは異なり、2016年は出演者各1曲の一発勝負。しかも歌唱前に全員がステージに上るという前回のような演出もなく、それぞれがステージに立った瞬間にイントロが始まり、パフォーマンスを披露しなくてはならない。これはかなりのプレッシャーだ。1人目の挑戦者が登場するなりステージにしゃがみこみ、「あなたのキスを数えましょう/小柳ゆき」を情感豊かに歌い上げる。JUJUや清水翔太、阿部真央などのバラードを中心にじっくりボーカルを聞かせる選曲が多かったこともあり、観客は静かに聞き入るといった様子。挑戦者の張りつめた緊張感に観客も呑み込まれたようだが、それでも徐々にライヴを楽しむといった雰囲気に。Mr. ChildrenやONE OK ROCKといったロックバンド、演歌、約3分の1を占めた英語曲なども含めバリエーション豊かな楽曲が、前半10曲、休憩をはさんで後半10曲とそれぞれノンストップで歌われていく。目をつぶって思いを歌に込める人、アクションで見せる人、ステージを左右に動き観客を盛り上げる人、パフォーマンスも歌声もそれぞれまったく異なるのだが、歌のうまさは共通。曲ごとに変わる凝った照明の効果もあってか、まるで歌番組を見ているかのよう。非常にハイレベルな戦いが繰り広げられた。


▲昨年日本代表となった齊藤伶奈さん、寺中章人さんがゲストとして登場。圧巻のステージングで会場を盛り上げる。

2時間超ながらあっという間に感じられた20人のパフォーマンスが終わると、ここからはしばし審査の時間。ゲストとして昨年のKWC 2015の世界大会に出場した齊藤伶奈さん、寺中章人さんが登場。「ビリーヴ」(シェネル)、「よっしゃあ漢唄」(角田信明)をそれぞれ歌唱。昨年の日本大会のステージからさらに磨きのかかった歌唱力と余裕のパフォーマンスで観客をのせまくる。終了後に客席から「最高!」と声があがるなど、さすがチャンピオンという姿を見せつけた。MCから昨年の世界大会の様子を聞かれると、「常にヒューヒュー盛り上がってる」(齊藤)、「声量がすご過ぎてビビりました」(寺中)とコメント。また、齊藤さんはステージの途中でいなくなったり、寝っ転がったりするというパフォーマンスにも驚かされたという。さらにこれから世界大会に進む挑戦者には「自分らしく、恥ずかしがらずにいろんなことを思いっきりやって」(寺中)、「自分を出し切った方がいい。(ステージでは)今までに味わったことのない緊張感に襲われるんですけれども、出番の時になぜかだんだん緊張が逆に取れてくる。もう楽しむしかないなって。一生に一度しか出られないステージなのかな?って思ったら、開き直った感じになって。だから本番はすごく楽しめました。思い切って行ってほしいです」とエールを送る。さらにMCのZiNEZがフリースタイルバスケットボールのアクロバティックなパフォーマンスを披露。ステージを降りて観客を巻き込んでの技の応酬には大きな拍手が起こった。


▲ZiNEZが音楽に合わせて2つのバスケットボールを操りパフォーマンス、ニコ生視聴者からのコメントが壁面を埋めていく(左)。そして、20名がステージに上がり結果発表を待つ。

そしていよいよ結果発表。20名の挑戦者がステージに並び、緊張の面持ちで最終結果を待つ。見事優勝となったのは、時に甘く時に力強く、魅力的な高音で「366日/清水翔太 feat.仲宗根泉(HY)」を歌い上げた海藏亮太さん(25歳/愛知)。そして、唯一の演歌&着物姿でコブシをきかせ、「知床番屋/山口ひろみ」をノリのいいパフォーマンスで魅せた辻本希さん(29歳/和歌山)。

▲伸びのあるボーカルでフェイクもバッチリ決めた海藏亮太さん。


▲明るくノリのよいステージングで観客を楽しませた辻本希さん。

男性部門の海藏亮太さんは、「まさか自分が日本日本代表になれるとは思ってなくて。今日はほんとにとにかく、ここの舞台で悔いのないように、楽しく歌うことを心掛けていたので、結果としてこのような賞をいただいて、ほんとにうれしく思っています。ありがとうございます。」と喜びを語った。アジア大会、世界大会への意気込みと問われると、「いろんな人がこの大会を目指していたと思うので、僕も世界の大会で悔いのないように、日本の皆さんに、期待を裏切らないような演奏をしたい思っております。よろしくお願いいたします。」と笑顔で答えた。

名前を呼ばれると顔を両手で覆い涙を見せた女性部門の辻本希さんは、「ほんとに夢のようです。日本の勝負服で来てよかったなと思います。また、世界大会に行って今より実力を磨いてがんばりたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします。」とコメント。「アジア大会、世界大会がありますが、演歌で勝負するつもりですか?」とのMCからの問いには「はい、私には演歌しかありません!」と力強く答え、「こんなたくさんの応募者の中から選ばれた限り、せいいっぱい歌って、またみなさんの前でいい報告ができますようにせいいっぱい歌ってきますので、応援よろしくお願いいたします。ほんとにありがとうございます。」とアジア大会、世界大会への意気込みを語った。


▲自分の名前を呼ばれ、即座にガッツポーズで喜びを表現した海藏亮太さん(左)。辻本希さんは涙で礼をした後両手を挙げ、再び信じられないというように両手で顔を覆う(右)。


▲記念の盾と賞金50万円の目録の授与。ステージ後ろにはニコ生視聴者から優勝を祝う「文句なし!」といったコメントが流れる。

日本代表となった海藏亮太さんと辻本希さんは、9月に開催されるKWCアジア大会(中国・マカオ)、11月の KWC 世界大会(カナダ・バンクーバー)へ出場し、今度は世界の強豪たちと闘うことになる。カラオケ発祥の日本からカラオケ世界チャンピオンが誕生するのか? 日本代表の2人の活躍に期待したい。


KWC 2016 今後の大会スケジュール

◆KARAOKE WORLD CHAMPIONSHIPS ASIA 2016
アジア各国・地域代表のアマチュアシンガーたちによるカラオケアジア No.1 決定戦。
運営主体:APIC
開催日:9月26日(月)~9月28日(水)
開催地:中国・マカオ

◆KARAOKE WORLD CHAMPIONSHIPS 2016
世界各国・地域代表のアマチュアシンガーたちによるカラオケ世界No.1決定戦。
運営主体:KWC Organization Ltd.
開催日:11月1日(火)~11月 6日(日)
開催地:カナダ・バンクーバー

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