【座談会】Ken (L’Arc〜en〜Ciel)×逹瑯(MUCC)×怜(BAROQUE)×将(A9)、「<PARTY ZOO>は和気藹々じゃない」

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Ken (L’Arc〜en〜Ciel) が自ら声をかけた仲間たちが集結、全国5ヶ所をまわるイベント<PARTY ZOO 〜Ken Entwines Naughty stars〜>が9月11日の名古屋ダイアモンドホール公演を皮切りに開催される。スタイルもキャリアも異なるバンドの共演ツアーは、それだけで充分見どころに事欠かないが、各地で繰り広げられる一夜限りのセッションもスリルと興奮に溢れて予測不能だ。

◆<PARTY ZOO 〜Ken Entwines Naughty stars〜> 画像

BARKSでは<PARTY ZOO>出演主要バンドから逹瑯(MUCC)、怜(BAROQUE)、将(A9)といった3人のフロントマンとKenによる座談会を行なった。<PARTY ZOO>始動の経緯はもとより、ヴォーカリストとしてのこだわりやお互いの印象、刺激に満ちたセッションの予感など、本日8月31日発売となった『PARTY ZOO OFFICIAL BOOK』とは別のテーマと組合せによる貴重なトークセッションの模様をお届けしたい。

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■ほかのバンドのいいところが出たとき
■またそのほかのバンドがどう思うか──Ken (L’Arc~en~Ciel)

─このイベント・ツアー<PARTY ZOO 〜Ken Entwines Naughty stars〜>の企画が立ち上がったいきさつについて、まずはKenさんから聞かせていただけますか?

Ken:今年の頭から春にかけて、MUCCとAKi(シドのベーシスト明希のソロ)で<M.A.D>っていう対バンツアーをやって、そこに俺もゲストで出てたんだけど。その最終日だったかな? 逹瑯が「Kenさん、もう<K.E.N>って名前で、なんかやればいいんじゃないですか?…なんか」って(笑)。

逹瑯:いや、最初はね、<M.A.D>の空気感がすごく良かったから、「年内に続編をやったらいいんじゃないか」っていう話がスタッフやメンバーの一部で盛り上がってたんだけど、実は、俺はそれには反対で。<M.A.D>のようで<M.A.D>じゃないものを、Kenさんが好きにやってくれるのがいいんじゃないかって思って、Kenさんにそのまま丸投げしたら…意外と丸投げで返ってきたみたいな(笑)

▲Ken (L’Arc〜en〜Ciel)

Ken:そうだったんだ(笑)! “<K.E.N>っていうのをやれば?”って言われて、ノリで発表しちゃったし、秋口にもうライヴハウスを押さえたって言ってるし。“これは、俺がバンドを立ち上げてソロで動くべき? イベント? 何すればいい?”って、なってた(笑)。

逹瑯:この話ってもう“被害者”しかいないんですよ。打ち上げのノリで“やろうよ、やろうよ!”って盛り上がってたメンバーが、誰もケツを拭かない。いろんな案が出てきて、丸投げされるKenさんが第一の被害者で。

Ken:何でもいいからイベントしたいって話で、俺が使われたってわけだよね、今の話だと(笑)。で、俺はイベントをやるなら、自分の友達とかに片っ端から連絡してみようと。それともうひとつ、MUCCやAKiの世代ぐらいのバンドで何か面白い感じのフュージョンがあるんじゃないかなっていうことを勝手に思ってて、それも見たいなっていうのがあったね。実際、声をかけてみたらみんな“出るよ、出るよ”って言ってくれて、ものの15分で決まりました(笑)。

逹瑯:で、“メンツは集めたから、細かいところ…デザインだなんだみたいなところを手伝ってよ”って言いながら丸投げされる俺が、第二の被害者(笑)。そこからセッションだなんだって、どんどんやることが増えて、被害者たちがどんどん増えていくっていう…。

▲『PARTY ZOO OFFICIAL BOOK』表紙画像

──そういった企画の中のひとつでもある“オフィシャルブック”も、大きな話題になっています。こちらの制作は、Kenさんの発案だそうですね。

Ken:そう。今回参加するメンバーで撮影した写真や、いろんな組み合わせでの対談がたくさん載ってます。リリースタイミングのインタビューっていうのはよく見るけど、作品に対してじゃない話がいっぱい詰まったインタビュー本でもあるから、そこがすごく面白いかなと思う。

逹瑯:Kenさんとkazuma (gibkiy gibkiy gibkiy)さんの対談なんて、ここでしか絶対、読めないですからね。それ以前にまず、このメンツが集まったっていうのが、まず凄いし。怜と将は、誰と対談してるの?

怜:俺は虎くん (A9)とAKiくん、Duran (Made in Asia)くんとで刺青の話を。最終的にKenさんにどうしたら刺青ってこういうものだよって教えられるかっていう内容で落ち着いた感じですね(笑)。

将:自分は、ミヤ (MUCC)さんとsakura (gibkiy gibkiy gibkiy)さんと一緒に「リーダーは辛いよ」っていうテーマで。ミヤさんのSっ気をすごく感じる、いい対談でした(笑)。

逹瑯:ははは。そこ、感じちゃった?

──トレーラーも拝見しましたが、撮影は確かにスゴイことになってましたね。

Ken:そう。その撮影でみんなが集まったあと打ち上げをしたんだけど、俺が集めたメンバーっていうだけじゃなくて、全員それぞれが知り合いみたいな感じで。それぞれが勝手にセッションの話とかで盛り上がってたから、“あぁ、いいフュージョンが始まったな”って。

逹瑯:Kenさんは、サッカーのクラブチームの監督みたいな感じですよね。いろんな選手を集めてきて采配するっていう。あ、でもプレイもするか…。選手兼監督だから、古田 (元ヤクルトスワローズ)っすね。

Ken:けど、選手ムチャクチャ(笑)。全然、言うこと聞いてないもんね。そのときの打ち上げでも、まだライヴ演ってもないのに、ものすごいことになって。今後、ライヴの後の打ち上げが心配だよね(笑)。み〜んな、グッチャグチャなんだもん!

──集めてはみたものの、さすがにこれだけのメンバーを仕切ってまとめるのは、難しいと実感されましたか(笑)。

逹瑯:すっごい包容力か、すっごい暴力か。どっちかじゃないと無理。

Ken:俺がみんなをまとめて作るフュージョンじゃなくて、勝手にフュージョンしてほしいなと思ってて、実際、撮影の日からそれぞれで勝手な化学反応が起きてると思うね。MUCCのライヴは前からよく観てるけど、最近特に伝わるものが増えてきてるなって思うから、それを観て他のバンドがどう感じるか、とか。ほかのバンドのいいところが出たとき、またそのほかのバンドがどう思うかとか。そういうのをどんだけでもぶつけていい場所っていうか。お互い、遠慮なしにいけたらいいんじゃないかなと思ってるんですよね。

◆インタビュー(2)へ
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