【インタビュー】佐橋佳幸、ライブ<PB Session>は「音のハプニングが起こりそうな予感」

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■出演者の音楽的ルーツが
■自ずと垣間見れます──土屋真信

ではここで、今回の参加ミュージシャンを、本パーティーの発案者である先述の土屋氏に、改めて紹介してもらおう。今回のステージは、2部構成となっており、キュレーターの3人に、屋敷豪太(Dr)らのプレイヤーを加えたバンド・ライブに加え、ゲスト・シンガー、ギタリストとのセッションが展開される予定だ。

▲屋敷豪太(Dr)

「佐橋佳幸さんは、80年代から現在に至るまで、第一線で活躍しているギタリストでありプロデューサー、メロディ・メーカーです。代表作には、藤井フミヤさん「True Love」や小田和正さん「ラブストーリーは突然に」など、誰もが知っている名曲ばかりです。他にも、槇原敬之さん、渡辺美里さん、Tin Pan、小坂忠さんなど、数え切れない作品に参加しています。小原礼さんは、言わずと知れたサディスティック・ミカ・バンドのベーシスト。奥田民生さんや尾崎亜美さん、ボニー・レイト、ロニー・ウッドなど、世界中で数々のセッションに参加する日本ベーシストの草分け的存在です。そして、ボ・ガンボス出身のDr.kyOn。彼のニューオリンズ仕込みのセカンド・ラインは圧巻で、今や、彼の名前がないセッションを探す方が難しいほど、日本中で引っ張りだこのキーボード・プレイヤーです。ドラムは、グランド・ビートを作ったと言われている世界のグルーヴ・マスター、屋敷豪太さん。シンプリー・レッドのドラマーとしても知られ、小原礼さんとのロック・デュオ“The Renaissance”など、アルバムに、ライブにと、とても幅広い活動を展開されています」──土屋真信

▲柴田俊文(Key)

そして、柴田俊文(Key)、山本拓夫(Sax)、西慎嗣(Vo&G)といった、佐橋氏と旧知のミュージシャンの参加も決まっている。

「佐橋さんと同級生である柴田俊文さんは、今回、ダブル・キーボード編成ということで、オルガンをメインとしてプレイをしてくれそうです。彼の音楽知識は、インターネットにも引けを取らないほどのライブラリーが揃っているんです。山本拓夫さんも、実は佐橋さんと同級生で、“昆虫博士”の異名を持つサックス・プレイヤー。ソロでのプレイはもちろん、村田陽一さん率いる“SOLID BRASS”のメンバーとしても、その名は広く知れ渡っていて、日本で一番多忙なサックス・プレイヤーのひとりだと思います。そしてギターには、高校生時代に伝説のブラス・ロックバンド“スペクトラム”でデビューを果たした西慎嗣さん。現在は徳島在住で、山崎まさよしくんとのユニット“SOFTCREAM”や、自身のグループ“ナタデココ”などで活動中。もちろん、西慎さんとも佐橋さんは、旧知の仲です」──土屋真信

▲根本要(スターダスト☆レビュー/Vo&G)

加えて、ゲスト・シンガーとしては、小坂忠(Vo&G)、根本要(スターダスト☆レビュー/Vo&G)といった、お馴染みのベテラン勢もラインナップ。

「小坂忠さんは、日本R&Bの草分け的存在。キャラメルママのプロデュースで制作された名盤『ほうろう』は、日本の音楽史に欠かせないアルバムです。2006年に“小坂忠&Soul Connection”名義でレコーディングしたアルバム『Connected』は、佐橋さんのプロデュース。ちなみに、その時のメンバーは、佐橋さんに、小原礼さん、Dr.kyOnさん、高橋幸宏さん、山本拓夫さんと、ほぼ今回の出演者が関わっています。スターダスト☆レビューのリーダーでありシンガー、そしてギタリストである根本要さんは、このセッションに欠かすことのできないゲストの1人です。毎回、たくさんのエピソードがありますが、歌と演奏はもちろん、MCが最高に楽しい。これも、要さんの魅力のひとつです。過去の出演では、3曲で1時間(!)というロングランもありましたが(笑)、しかし、まったく長さを感じさせることなく、本当に楽しい時間を過ごさせていただきました。今回は、一体どうなるのか、私も想像できませんが(笑)、デビュー35周年を迎えて、ますます脂が乗った演奏とトークをお楽しみください」──土屋真信

▲元ちとせ(Vo)

そして今回、藤井尚之(Vo&Sax)、元ちとせ(Vo)と、このパーティーに初めて参加する2人にも注目だ。

「藤井尚之さんは、藤井フミヤさんの実弟であり、“F-Blood”や“Non-Cords”などでも活躍中です。実に味のあるテナー・サウンドを聴かせてくれます。このパーティーには女性アーティストの参加が少なくて、2007年の坂本美雨さんに次いで2人目となるのが、元ちとせさん。奄美育ちの彼女が選ぶ曲を楽しんで欲しいですね。でも、彼女や藤井くんという、初参加の2人が何をやってくれるか、リハーサルを始めるまで、誰にも分からない。それが、とても楽しみなんです」──土屋真信

こうした会話から、出演者とスタッフ自身が、このパーティーを心待ちにしている様子が十分すぎるほど伝わってくるが、もちろん、そうしたリラックスしたセッションを、観客にも大いに楽しんでもらいたいというのが、彼らの本心であり、他のライブとはひと味違う<PB Session>の醍醐味と言えるだろう。

「このパーティーは、“持ち歌禁止”のセッションなので、バンドのメンバー、そしてゲスト出演者の音楽的ルーツが、自ずと垣間見れます。ですから、お客さんにとっても、自分のお目当てのミュージシャンが、どんな音楽が好きだったかなど、今まで知らなかった発見があると思いますし、自宅に帰って音楽を聴く時に、さらに楽しみが増えることだと思います。もちろん、皆さんが知らなかったようなアーティストを聴くきっかけにもなるでしょうし、より音楽に興味を持ってもらえるようになれば嬉しいですね。そして当日は、大いに飲んで、歌ってください。それはもちろん、出演者も同様です。むしろ、そちらの方に重点を置いているんです(笑)」──土屋真信

「僕自身も、今までに体験したことのないような“音のハプニング”が起こりそうな予感を、今からとても楽しみにしています」──佐橋佳幸

取材・文◎布施雄一郎

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■<Saturday Night Live Show Presents PB SESSION
『秋の夜長の音楽会~円山町でお会いしましょう』>

10月18日(火)東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGE
18:00開場/19:00開演
【PB Session Band】小原礼 / Dr.kyOn / 佐橋佳幸 / 柴田俊文 / 西慎嗣 / 屋敷豪太 / 山本拓夫 / DJ Fuku-Chang
【ゲスト】小坂忠 / 根本要(スターダスト☆レビュー) / 元ちとせ / 藤井尚之 and more
▼チケット
前売 ¥7,500(税込み/ドリンク別)
当日 ¥8,000(税込み/ドリンク別)
※全自由
※1ドリンク別
※3歳以上要チケット
・チケットぴあ[Pコード:304-914]
・ローソンチケット[Lコード:74488]
・イープラス
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

◆佐橋佳幸 オフィシャルサイト
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