【ライブレポート】<VISUAL JAPAN SUMMIT 2016>1日目後半「今日はお前ら分かってんだろうな! 気合い入れていけーー!!」

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20時55分、3日間このイベントのヘッドライナーをつとめるX JAPANのステージがいよいよスタート。MiracleのSEが鳴り響くなか、海外で行なったX JAPANのライブを映し出すオープニング映像が流れる。SUMMIT STAGEはX JAPAN仕様のステージセットに早変わりして、舞台後方には階段が登場。その階段の上段にドラム台とピアノがセットされている。YOSHIKI(Dr)がオーディエンスの大歓声を一身に浴びながら、着ていたロングコートを脱いでドラムの台の椅子に座ると「JADE」でライブは幕を開けた。

この日は彼らにとってPATA(G)ステージ復帰後初のライブで、X JAPAN完全復活を世界中のファンに告げる記念すべきステージ。彼らの復活を歓迎するかのように、舞台ではイントロから激しく白煙が吹き上がり、ファイヤーフレームが連続噴射。場内は、完全復帰したX JAPANの姿を一目見ようと集まったファンでフロアはいつしか最後尾まですし詰め状態となり、フロアに入りきれなかった人々があちこちの通路や外で体を揺らし、声をあげてるというとんでもない熱狂に包まれている。「幕張、今日はお前ら分かってんだろうな! 気合い入れていけーー!!」。Toshl(Vo)の気合いの入った叫び声に、オーディエンスは地響きが鳴るような大歓声で応える。

そうやって観客に気合いを入れていたToshlが、この日は「紅」を歌っている途中に泣きだすハプニングがあった。「紅」の演奏が始まると同時に、ステージ後方のスクリーン が今はなきhide(G)の懐かしいパフォーマンスシーンを映し出すと、それまで笑顔が溢れるほどこの復活ライブを喜んでいるように見えたToshlが、突然口を手でおおって絶句。エクスタシーサミット復活に伴い、hideへの思いも蘇ってしまったのだろうか。嗚咽をこらえるような仕草でうつむいたままのToshlの代わりに、ここではファンが「紅」を大声で熱唱。温かい歌声でToshlを励ました。

また、ToshlとYOSHIKIが昔のエクスタシーサミットの思い出を語る場面では、Toshlが「武道館ではYOSHIKIと一緒に花嫁衣装を着て契りを交わした」ことを明かし、YOSHIKIが「あー、あれ持ってこなかったね。俺、明日はポケモンになろうかな!」といって場内を笑わせ「当時はhide、TAIJI(Ba)と無茶苦茶やってたね。みんな大人になったよ。少しね」とニコニコの笑顔を浮かべた。続いてYOSHIKIはPATAのことにも触れ「心配かけやがって」と苦笑いを浮かべながら、hide、TAIJIを亡くしているからこそ「みんな“酒飲むな”“タバコ吸うな”ってPATAにいって」と観客にも協力を求めた。

そして、開幕したVISUAL JAPAN SUMMITについては「こうやって長い時間を経てLADIESROOMやTOKYO YANKEESやGLAY……仲間たちと一つの空間を分かち合えるのはいいもんだよなって。いままで頑張ってよかったねってさっきToshlと話してたんだ。Toshlも色々あったけど(笑)。音楽やってて、本当に僕らX JAPANは幸せです。みんなありがとう」と感謝の気持ちを伝えた。

また、この日は「さっきToshlと打ち合わせした」とYOSHIKIがいって、セットリストにはなかった新曲のさわりだけ急遽初披露するというサプライズで、彼らの復活を待ちわびていた観客を喜ばせた。この新曲はドキュメンタリー映画『We are X』のために書き下ろしたもので、タイトルは「LA VENUS」だということもYOSHIKIの口から伝えられた。その後は、本編ラストを締めくくった「X」ではYOSHIKIのドラム台が白煙をあげながらリフトアップ、またアンコールでは「ART OF LIFE」の第2章を披露するなど、最後までX JAPAN本格始動にふさわしい圧巻のライブでファンをどこまでも熱狂させた。

取材・文◎東條祥恵




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初日から圧巻の光景を見せてくれた<VISUAL JAPAN SUMMIT 2016>。初日ラストには無敵バンドでの大セッション大会が行なわれ、2曲目にはサプライズゲストとしてジーン・シモンズ(KISS)が登場。無敵バンドに参加するという思いがけぬ展開で翌日のDay2へと繋いだ。

写真:VISUAL JAPAN SUMMIT 2016 Powered by Rakuten


◆<VISUAL JAPAN SUMMIT 2016> オフィシャルサイト
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