【ライブレポート】SIAM SHADE完結、「今、俺たちは一つのSIAM SHADE」

ツイート

SIAM SHADEが10月20日、日本武道館にて<SIAM SHADE 20th Anniversary year 2015-2016「FINAL ROAD LAST SANCTUARY」>を開催した。この日はメジャーデビューを飾った10月21日の前日でもあり、本当の意味での20周年の締めくくりとなった。

◆SIAM SHADE 画像

日本武道館の前にはSIAM SHADEのシンボルマークが描かれた幕や、実際にステージで使われていたロゴパンチなどがしつらえられ、オーディエンスは開場までの時間を楽しめるようになっていた。また、20周年最終章発表後にバンドの「完結」を伝えた彼らが聖地・武道館で行うライブはどのようなものになるのか。ステージ裏までギッシリの観客はさまざまな思いで開演の時を待っていたに違いない。


開演時刻の18:30を少し過ぎた頃に客電が落ちると、インディーズ時代からの楽曲「LIGHT FOR CLOSED YOUR EYES」がSEとして流れ、メンバーがステージに登場した。1曲目の「DREAMLESS WORLD」ではレーザーと照明がSIAM SHADE流ハードロックを盛り立てる。続けてメジャーシングル「RAIN」へ。

「武道館、ようこそ! 今日はとりあえず楽しむぞ! 一つになるぞ!」──栄喜(Vo)

最初からキレキレのパフォーマンスを展開する栄喜、歌って踊ってギターも弾く多彩なKAZUMA(Vo&Gt)、どこまでも進化し続けるDAITA(G)のギタープレイ、土台から歌とギターを支え、何度もメンバーとアイコンタクトをとって笑顔を絶やさない淳士(Dr)、動き回るメンバーを見守りながらオーディエンスを煽るNATCHIN(B)。この5人から鳴らされるSIAM SHADEサウンドはやはり強い。

その後も変拍子が特徴的な「NEVER END」、「DEAD SPACE」「RISK」「D.D.D」「BLUE FANG」と2007年の復活後一度もやったことのない曲や、2013年の武道館公演ぶりとなる「Life」が演奏されるなど、コアファンが熱狂するセットリストだ。KAZUMAがリードボーカルをとる「Over the rainbow」もこの日は解禁。歌詞にある「黄色いリストバンド」では右手につけた黄色いリストバンドを掲げてユーモアを加えつつ、甘く切ない歌声でファンを魅了した。


中盤に差し掛かるとSIAM SHADEのもうひとつの魅力であるインスト曲「THE BUDO 2016」へ。同曲は解散ライブでも演奏されたものであり、SIAM SHADE楽曲の中でも難易度が高い。ミラーボールが回ったときの武道館の景色はあまりにも美しかった。そして「Shout out」で会場は灼熱に。後半戦は怒濤だ。「GET OUT」「PRIDE」「PRAYER」「LOVESICK~You Don’t Know~」「Fine weather day」「D.Z.I」「GET A LIFE」と、これでもかと畳みかけてメンバーはステージを後にした。

アンコールでは、「おまえら 歌いたいか?」という栄喜のMCの後に「Dear…」を演奏。場内の電気が全て着いた状態がオーディンスの大合唱を浮かび上げる。それを見守るようなメンバーが印象的なシーンとなった。続いて、代表曲「1/3の純情な感情」も披露、ラストはインディーズ時代の名曲「NO CONTROL」からNATCHINのタイトルコールに導かれて「Imagination」へ。「Don’t tell Lies」ではメンバーの煽りとともに会場が最高潮に。その最後には物凄い爆音が武道館に鳴り響き、SIAM SHADEは完結した。

しかし、鳴り止まないファンの声に、本当の最後として栄喜が「みんなの夢を叶えます」と語り「Dreams」を披露。と、思いきや前曲最後の特効の影響で機材が壊れるトラブルが発生してしまった。「お前らの夢を叶えるぞ!!」と、もう一度煽ったが、まだ直らない機材に「ごめん叶えられない!」と冗談を交えるあたりのトラブル対処はさすが。そして「お前らの夢を叶えます」と最後のナンバー「Dreams」が届けられた。


「何十年経っても変わらない景色ってあるんだなと、本当思いましたありがとうございました!」──淳士

「喋る予定じゃなかったから……凄く楽しかったです、本当に。みんなが居てくれてよかったです。ありがとう!」──KAZUMA

「SIAM SHADE最高ですよね。6人目のメンバーが居てくれたからこそなんだけど、一つだけお願いを聞いてほしい。わがままな5人に付き合ってくれたスタッフに拍手を送ってください、ありがとうございました!」──NATCHIN

「本当にわがままで自分勝手なSIAM SHADEですけど、これもまたSIAM SHADEらしいと思ってください。また勝手にやるかもしれません、それがSIAM SHADEだオラ!!!」──栄喜

「自分たちがやってたROCKは間違いじゃなかったと本当に心から確信しました、ありがとう!」──DAITA

<SIAM SHADE 20th Anniversary year 2015-2016「FINAL ROAD LAST SANCTUARY」>は恒例の「1,2,3,ダー!」で幕を閉じた。エンドSEは解散後に唯一作った楽曲「Still We Go」。20周年を締めくくり、日本武道館で完結したSIAM SHADEは同曲の一節にある「今、俺たちは 一つの SIAM SHADE」という言葉を残して、いつまでも輝き続ける。

■<SIAM SHADE 20th Anniversary year 2015-2016「FINAL ROAD LAST SANCTUARY」>2016年10月20日@日本武道館SET LIST

SE.LIGHT FOR CLOSED YOUR EYES DREAMLESS WORLD
01.RAIN
02.BLOW OUT
03.NEVER END
04.DEAD SPACE
05.RISK
06.D.D.D
07.BLUE FANG
08.Life
09.Over the rainbow
10.THE BUDO 2016
11.Shout out
12.PRIDE
13.PRAYER
14.LOVESICK~You Don’t Know~
15.Fine weather day
16.D.Z.I
17.GET A LIFE
encore
EN1.Dear
EN2.1/3の純情な感情
EN3.NO CONTROL
EN4.Imagination
EN5.Don’t Tell Lies
EN6.Dreams

◆SIAM SHADE オフィシャルサイト
◆DVD『-The Ultimate Fight Series-「Live At Zepp Tokyo」』 特設サイト
この記事をツイート

この記事の関連情報