豪華!と話題、TOKYOカルチャーの変遷を5分で表現した「今夜はブギー・バック」カバーメドレー

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この40年間の東京のカルチャーを、“ファッション”と“音楽”という2つの視点から振り返るミュージックビデオ「TOKYO CULTURE STORY 今夜はブギー・バック(smooth rap)」が公開とともに話題を呼んでいる。

◆「TOKYO CULTURE STORY 今夜はブギー・バック(smooth rap)」映像

同映像は、ビームスの創業40周年を記念したプロジェクト「TOKYO CULTURE STORY」の第一弾として制作されたものである。1976年、東京・原宿に第一号店(6.5坪!)をオープンし、これまでセレクトショップの先駆けとしてライフスタイルまでもを提案してきたビームスらしく、“東京”にスポットライトが当てられた内容だ。原宿、渋谷、表参道など東京のカルチャーシーンを象徴する場所で、計300時間以上をかけて撮影されたという大作ノンストップワンカット・ムービーである。映像制作には総勢1,200名が参加しているというから驚きだ。

メインキャストである俳優・池松壮亮、女優・モデルの小松菜奈の両者を迎え、総勢男女82名のモデルが登場するのだが、40年分のスタイル──1976~79年からはUCLAスタイル/ヘヴィーデューティ/アウトドアスタイル/サーフスタイル/シティボーイ/ディスコスタイル、1980~89年からは竹の子族/カラス族/第一次DCブランドブーム/パンクス/オリーブ少女/渋カジ、1990~99年からはグランジ/アンダーカバー/裏原ムーブメント/B-BOY/アムラー、2000~09年からはニューグランジ/LAセレブ/森ガール/エレクトロスタイル/甘辛ミックス、2010~16年からは山ガール/ニューシティボーイ/パステルカラー/ノームコア/ミクスチャースタイル/アンバランススタイル──を着こなしている。40年の軌跡を約5分に完全アーカイブしてしまうという、見ごたえありまくりの内容なのだ。しかも、モデルが身につけているファッションは本企画の全体スタイリング・ディレクションを手掛けた島津由行をはじめ、伏見京子、井嶋一雄、木俣歩、二村毅、管沼詩乃、高橋ラムダ、遠藤彩香ら各年代を代表するスタイリスト陣が、当時の貴重なコレクションの数々を掘り起こしているため、時代性が見事表現されている。衣装点数は各年代合わせて350点以上にのぼるという。

がしかし。BARKSとしては、この映像で展開されている圧倒的にスペシャルな音楽面での共演を楽しませてもらった。オリジナルをスチャダラパーが歌うこの「今夜はブギー・バック(smooth rap)」は、1994年3月にリリースされて以降、数多くのミュージシャンにカバーされてきたが、今回のカバーアーティストの豪華さは、「異常」という賛辞を呈したくなるほどなのだから。

1970年代代表として、南佳孝/戸川純が、1980年代はSEIJI(GUITAR WOLF)/こだま和文(ex.MUTE BEAT)/森高千里、1990年代はEYE※(BOREDOMS)/野宮真貴/サイプレス上野・高木完、2000年代はHUSKING BEE/ナカコー&フルカワミキ(LAMA/ex.SUPERCAR)/クラムボン/sasakure.UK feat. 初音ミク、そして2010年代からは、チームしゃちほこ/tofubeats・仮谷せいら/YONCE(Suchmos)が各自の個性を全面に出した歌唱・演奏を披露しているのだ。

なお編曲は、世界を舞台に活躍するサウンド・プロデューサー/編曲家/作曲家であるCMJK.が手掛けている。これまでの歴代カバーでも「今夜はブギー・バック」という曲の良さ・偉大さは十分に周知されているところだが、今回の映像で、とどめを刺された気分になってしまった。



「今夜はブギー・バック」は、「TOKYO CULTURE STORY」のコンセプトにあまりにも相応しい。発売されるやいなや、五十万枚を超えるヒットを記録したこの曲は、お茶の間レベルでヒットした日本語ラップの最初期の楽曲のひとつであり、このヒットにより小沢健二とスチャダラパーの名前は一躍広く知れ渡った。しかも、当時、2組はそれぞれ別々のレコード会社に所属しており、レコード会社という枠を超えた ミュージシャン同士のコラボ作品の先駆的ナンバーなのである。


とてつもない情報量が5分間に詰め込まれた映像であることがおわかりいただけるだろう。文字通り何度でも見返したくなる映像であり、それに対するユーザーの感応の仕方も間違いなく千差万別のはずで、そこが今回の映像の魅力でもあると思う。豪華映像のめくるめく展開に興奮を覚えた人、CD棚から当時流行った音源を引っ張り出したくなった人、ひとフレーズでも心が奪われそのアーティストのオリジナル音源を聴いてみたくなった人、押し入れで眠っていたあの頃の勝負服をまた着てみようかと思いついた人。たくさんのきっかけや触発が散らばっている。

そして映像のラスト、“WHAT'S NEXT?”の文字に、これからまた、どのようなカルチャーが誕生するのだろうかと、なんだか俄然明日が楽しみになったのである。

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