【音楽ギョーカイ片隅コラム】Vo.56 「MONOを日本から追っかける!(6)~アルバム『Requiem For Hell』発売~」

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今年の春先に思い立った「海外で活躍するジャパニーズバンド・MONOをコラム上で追っかける」。まさにその頃、シカゴでレコーディングされていた音源がニュー・アルバム『Requiem For Hell』として、10月14日にようやくリリースされました。暮らしの時間軸で考えると束の間のようですが、特定の音源を待っていた気持ちのみに焦点を絞れば相当長いものでした。


実際、耳にすることができた今感じるのは、この作品と出逢えて良かったということ。そして、これまでの作品群にはなかった「何か」が加味されたような印象を持ちました。それが何かとか、どう違うとか、そういった説明は不要であることは確かで、トレーラーにあったTodd Trainer(Shellac)の「MONOを言葉でなんか表現したくない」という言葉に深く頷きました。

しかしながら、この広い地球上において、MONOという巨大で未知な可能性のある音源体をどうパッケージするべきかを、メンバー以外で最も理解しているのは、プロデューサーであり、この作品をMONOと共に創り上げたスティーヴ・アルビニ。その彼がMONOを語る肉声は必聴ですので下記にご紹介します。


今作は、優秀な音楽の数々を日本へ運び込んでいるホステスとマグ二フの2社による共同マネージメントの第1弾日本人アーティスト作品としても注目を集めていますが、第1弾がこれほど良作ですと続く作品も楽しみですね。



さて、こんな大作を産み落としたMONOのメンバーの現在地はどこか。先週、中国ツアー8公演(写真)を大成功させて帰国中。おお、珍しく日本にいるではないですか! と思いきや、10月27日から開始されるヨーロッパ・ツアー(37公演)へと飛び立つとのこと。ヨーロッパ諸国にお住まいの方は、そちらへ足を運んで欲しいです。また、年明けのアジア・ツアーもアナウンスされましたね。日本にお住まいの方は来年の2月12日(日)代官山UNIT公演が発表されましたので、そちらへ足を運んでみてはいかがでしょうか。
それから、先週にはフロントマンであるTakaakira 'Taka' Goto氏のソロプロジェクト・Behind the Shadow Drops始動も発表されました。ソロとして、一体何を見せてくれるのか。期待が高まりますね。

毎年およそ150本におよぶワールドツアーを行い、これまでに訪れた国は50カ国以上、日本人バンドとして世界で最も多くのオーディエンスを獲得したバンドのひとつであるMONOの9作目『Requiem For Hell』。音楽の素晴らしさを、MONOとスティーヴ・アルビニの最強タッグが織り成す音作品を通して感じて欲しいです。


写真:Mitja Kobal、Muto

◆早乙女“ドラミ”ゆうこの【音楽ギョーカイ片隅コラム】
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