【速レポ】モンパチフェス＜WWW!! 16＞、SiM「普段言わないヤツも今日は叫ぼう」

今年4月に4thフルアルバム『THE BEAUTIFUL PEOPLE』を発表し、全国26ヶ所を巡る全国ツアーファイナル＜THE BEAUTiFUL PEOPLE TOUR 2016 GRAND FiNAL"DEAD MAN WALKiNG"＞横浜アリーナ単独公演、7月には一大野外イベントへと成長を遂げた＜DEAD POP FESTiVAL＞も成功裏に収め、独自の世界観を表現しながらそのパワーを増幅し続けるSiM。その楽曲／演奏力／ライブ・パフォーマンスもさることながら、彼らの魅力は精度の高いMVにもある。彼らのライブをなかなか観る事のできない沖縄では、MVで出会ってハマった、またはMVを見ながら待ちわびていたという人も多かったのではなかろうか。しかしやはりどうしてもライブで観たいバンドが、今回は10月29日桜坂セントラルでのCrossfaithとのライブを終えたばかりでモンパチフェス＜WWW!! 16＞に参戦という、異例の2週連続の沖縄ライブが実現することとなった。先週の興奮が冷めやらぬファンも大勢駆けつけたことだろう。

◆SiM画像

黒い衣装にミドリのネクタイでMAH（Vo）が登場、1曲目「Blah Blah Blah」が始まった瞬間からダイブ＆モッシュが始まり、興奮の渦はあっという間に会場全体を飲み込んでいく。SIN（B）とSHOW-HATE（G）のアクロバティックなまでのパフォーマンスに煽られ、会場は完全にヒートアップ完了だ。

曲間の一瞬をついて静かに怪しげに、あのイントロが聞こえて来る…2曲目「MAKE ME DEAD」で歓声が上がった。はねるリズム、バックビート、倍転と次々とリズムが変化していくこの曲に、一緒に歌い手を振り、ジャンプ＋ヘドバン＋モッシュと、楽しみ方を完全に把握しているオーディエンス達の熱気の輪は内側から外側へ伝染していく。



「音楽でいろんな問題を解決するのは難しいかもしれないけど、鬱憤やモヤモヤをはらすだけなら俺らでもできるかもしれない。普段そういうこと絶対言わないヤツも今日は叫ぼう、沖縄ー！」──MAH

3曲目「I HATE U」で完全に一体となった会場に、MAHの煽りでみんな両手を体の前で上下に振りながらモンキーダンスを踊り始めたら、そのまま4曲目「GUNSHOTS」へ。SHOW-HATEが途中シンセを操り、SINがセンターに立ち、エフェクトを使ったプレイで目も耳も楽しませてくれた。





MCでは高校生の時ベースボーカルでモンパチのコピバンしていたというMAHが「モンパチが2年間全国を回って来た中で出会った“沖縄のみんなにも見せたいさぁリスト”がWWWのメンツだと思う。その“見せたいさぁリスト”に名を連ねられて本当に光栄です」と語り、満場の拍手が会場を包み込んだ。「君たちまだまだぬるいよ、1年最後の夏フェスもっといけるよね？いけますか、大丈夫ですか！」と客席を煽りつつ、もう待ちきれなくなったMAHは「俺が行くよ！お前らが来ねえから俺が来てやったよ」と客席に降り、オーディエンスが取り囲み、足元を支えて群衆の中に立ち上がる…ものの、足元が安定せず「やっぱ無理だった」と笑って、柵の上に立って仕切り直す。

「Amy」「JACK.B」と期待の曲が続いて、最後に「KiLLING ME」が始まりつつも、どうやらタイムリミットが来たようで、突如の演奏中断で会場をざわつかせた。「時間がなくなっちゃった！ラスサビだけやらせて下さい！」と、ギュッと凝縮された「KiLLING ME」で濃密なひとときをパフォーマンス、「ありがとう」と名残惜しそうにステージを去った。





取材・文◎KEN子
撮影◎(c)WWW16 OFFICIAL




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