【インタビュー】有村竜太朗、個人作品集完成「純度がものすごく高い」

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Plastic Treeの有村竜太朗(Vo)が本日11月23日、個人作品集 1996-2013『デも/demo』をリリースする。Plastic Treeデビュー20周年を目前に発表される同作は、自身が作り続けてきた楽曲群からの6曲と2曲のインストからなる初のソロアルバムだ。加えて初回盤には前述の6曲がアコースティックアレンジされた作品(op.=オーパス)も収録される。

◆『デも/demo』全曲試聴映像

サウンドは、Plastic Treeの有村竜太朗とは似て非なるもののようだ。téのhiro(G)、chouchou merged syrups.の鳥石(B)と高垣(Dr)、THE NOVEMBERSの小林(G)といった参加ミュージシャンや、People in the boxの波多野によるトラックメイキングが音像を研ぎ澄まし、アップライトベースの導入やES-335の再生など細部に至るこだわりや実験が、純度の高い有村竜太朗サウンドを形成した。初回盤に貼付されるシールは、1枚1枚自身の手によってアルバムタイトルを書き上げたものだが、それはそのままシグネイチャーを意味するものであり、贈り主は有村竜太朗に他ならない。“デも/demo”というタイトルには、“デモテープ”の意味が含まれ、個人発信色の濃さに加えて、温もりや愛着を感じさせるネーミングともなった。

ソロ始動の理由や、ゲストミュージシャンとの深いつながり、各楽曲の制作過程、そして今後など、あらゆる角度から訊いたロングインタビューをお届けしたい。

   ◆   ◆   ◆

■古いバンドマンなので
■最後はサシで飲まないと(笑)

──初のソロアルバム『デも/demo』が完成しました。まず、このタイミングでソロ作品を出そうというのは何が大きかったのですか。

有村:きっかけとしては、曲はずっと作っているんですけど。Plastic Treeの曲出しに提出したけど採用しなかった曲とか、作ったはいいけど、全部アレンジを固めて歌詞をつけるまでに至らずに眠っている曲とかが溜まっていたんですよね。僕もずいぶん芸歴が長くなっちゃったので(笑)。

──2017年にPlastic Treeはデビュー20周年を迎えますね。

有村:そういった曲をちゃんと作品にしてあげたいなとは思っていたんです。最初はひとりでアレンジを詰めたり、歌詞を書いたりしていって。それもだいぶ出来てきたので。じゃあ、そろそろ出そうかなという感じでしたね。

──ここまでソロをやろうかっていう話はなかったんですか?

有村:話としてはあったし、やろうと思ったこともあったと思うんだけど、あまり自分のなかで具体的ではなかったんですよね。今回本当に、曲が溜まっていたというのがいちばんの理由なんです。自分の年齢を考えたとき、曲にならないままのこの数十曲が、ただパソコンの墓地みたいなフォルダの中にいるのかって。でも今聴いたら、これは曲になるなとか、自分がちゃんともっとみてあげればよかったなとか、あのときやらないと言わなければよかったとか、そういうのもありますよね。曲として成立したら曲の人格がまた生まれるので。そうなる前に閉ざしていたので、形にしてあげたいなっていう。そう思い立ったから、できたんだと思います。

▲個人作品集 1996-2013『デも/demo』初回盤A

──資料には“1996−2013”とありますが、その間に出来た曲たちなんですか。

有村:これは単純に曲を作りはじめていた時期というか、その時代に作った曲もあるという感じですね。「蜉融」や「猫夢」は古いものですけど。曲といっても、かなり断片的なデモなので。その年号の時に完成していたわけではないです。

──今回は有村竜太朗バンドのメンバーやゲストミュージシャンとしていろんな方が参加しています。そしてそのミュージシャンたちの個性も活かされて、有村さんらしい曲でありながら、新鮮なサウンド世界が広がった作品になりました。バンドでは、ギターにte’のhiroさん、ベースとドラムはchouchou merged syrups.の鳥石遼太さんと高垣良介さん、ゲストではTHE NOVEMBERSの小林祐介さんや、People In The Boxの波多野裕文さんなど。どういった繋がりだったのかと気になるメンバーですが、どう声をかけていったんですか。

有村:今回こういう作品を作るにあたっては、バンドサウンドというか各プレイヤーが必要だなとなったとき、最初に浮かんだがのがhiroくんで。彼とはよくコピーバンドでセッションをしたりと、長い付き合いの友だちなんです。はじめに彼に声をかけて。「セッションの延長線上みたいな感じでやってくれないかな?」とは以前から言っていたんですね。「じゃあ俺が曲作っておくね」って言ってからはずいぶん経ってしまったんですけど(笑)。

──ははは(笑)。

有村:そのセッションを一緒にやっている人は、普段は仕事をしていたり、本体のバンドが忙しかったり。このソロ活動はイレギュラーなことが多いだろうし、どう進むか自分でもわからなかったので、新しく人を探さなきゃなと思ったけど、なかなか見つからなくて。それでhiroくんに相談したら、高垣(良介)と鳥石(遼太)を紹介してくれて。彼らの音源を聴いて、ライヴを見たらすごくよくて、一緒に入ったスタジオでもよかったんですよね。で、飲みに行ったら人間もよくて。

──まずは飲みに行くところまで(笑)。

有村:そこは古いバンドマンなので、最後はサシで飲まないとなと(笑)。あと、マニピュレター/キーボードの野村(慶一郎)くんは、僕はPlastic Treeでの曲作りはPro Toolsで作ることも多いんですけど、僕よりもマニピュレーターとしての技術が高いので参加してもらったりしているので。それで今回もお願いして。エンジニアの釆原史明さんは、凛として時雨のTKくんに「Plastic Treeというバンドを好きなエンジニアさんがいて」ということで紹介されたんです。実際、時雨の音も聴いて、すごく素敵だったので今回お願いしました。THE NOVEMBERSの小林(祐介)くんにも1曲参加してもらったんですけど、小林くんは以前、<JAPAN JAM>というイベントでセッションのゲストに僕を呼んでくれたんです。

──2012年の<JAPAN JAM>ですね。

有村:そのときに、Plastic TreeとTHE NOVEMBERSの曲、あとはヤマジ(カズヒデ)さんもいたのでdipの曲や、MY BLOODY VALENTINEのカバーをして。そのときの音の感じが面白かったんですよね。小林くんとは何かタイミングがあればやってみたいなと思っていて、合わせたい曲があったので、まさに今回がベストかなと。それで飲みに誘って(笑)。

──飲み、大事ですね(笑)。

◆インタビュー(2)へ
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