真琴つばさCD発売記念に、新納慎也が薔薇の花束を抱え登場

11月23日（水）に6年ぶりのCDアルバム『眠れない夜にあなたのそばにいたい』をリリースした真琴つばさが、11月28日（月）に山野楽器銀座本店（7FイベントスペースJamSpot）にて、CD発売記念のミニライブ＆握手会を開催した。

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同アルバムは、真琴にとって初のカバーアルバムとなる。今なお“男役らしい個性”と、低音ボイスが魅力的な彼女だが、今作のテーマは、タイトルの通り“眠りにつく前の音楽”ということで、「いっそセレナーデ」（オリジナル：井上陽水）、「わかれうた」（オリジナル：中島みゆき）など、1970〜80年代のニューミュージックを中心に、ベルベットボイスの魅力を発揮できる楽曲が厳選され、これまでの彼女の音楽作品とはひと味もふた味も違った、キャリアを重ねたオトナの魅力あふれるアルバムと言える。

その新作CDのPRイベントとして開催された今回のミニライブ＆握手会には、真琴自身の誕生日（11月25日）の直後ということもあり、会場には全国から多くのファンが詰めかけた。オープニングは、「気絶するほど悩ましい」（オリジナル：Char）だ。イントロに乗って真琴が登場し、元男役トップスターならではの個性でセクシーに男唄を披露すると、待ちわびたファン約150名の温かい拍手に包まれた。

続いては、先日（11月11日）惜しまれつつ亡くなった故・りりィの代表作「私は泣いています」。今作のテーマにぴったりということでカバーされた曲であるが、思わぬ形で追悼の演奏となった。ウッドベースによるイントロが耳に残る最高にジャジーなアレンジに乗せ、真琴は迫力ある歌声を聴かせた。

「りりィさんの訃報を聞いて、びっくりして、とても悲しかったのですが、カバーさせて頂いたごあいさつがまだできていなかったので、（ご家族に宛て）お手紙でご報告させて頂きました」

MCでは、CDの選曲やレコーディングの秘話など、とっておきのエピソードも紹介。ミニライブのラストナンバーとして、新曲「Desert Rose」を歌い終えると、ここで何と、この曲を手がけた新納慎也がバースデイプレゼントの薔薇の花束を持ってサプライズ登壇したのである。ミュージカル界の異端児と称され、大河ドラマ『真田丸』での豊臣秀次役の好演が話題となった人気者の登場に、会場は盛り上がりをみせた。

俳優としての活躍と並行して、シンガーソングライターとしてもライブ活動やCD制作を続けてきた新納であるが、他のシンガーに楽曲を提供するのはこれが初めてのこと（蘭寿とむ「L’Ange」には、作詞のみ提供）。新納からは、「出演中だった舞台『ベント』の楽屋で、女装をしたまま作曲しました」など、売れっ子ならではの創作秘話もトークで明かされた。

なお“Desert Rose”とは、乾燥地帯で生成される“砂漠のバラ”で、乾いて崩れやすい“バラの花”の形をした結晶のことを指す。実際のデザートローズも登場するミュージックビデオも公開され、「乾ききった孤独」で、レースの内側でもがく主人公（デザートローズ）を真琴が演じている。


ミニライブ終了後は、CDを購入したリスナーとの握手会を開催。誕生日に集まったファンとの交流を深め、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

なお終演後の囲み取材で真琴は、「最初に新納さんが歌ったデモを聴いて、サビが耳に残り、いい歌になるなと思った」と楽曲への感想を述べると、レコーディングした真琴の歌に新納は、「女性の曲を自分で歌っていたのですが、本来あるべき姿になり完成してとてもうれしい。今年は厄年なのですが、役者にとっては役が付くということで、お祓いにも行かずにいたところ、役にも恵まれ、楽曲提供までさせて頂いて、良い年でした」と飛躍の一年を振り返った。

CDリリース記念イベントは、この後、12月10日（土）大阪・タワーレコード梅田NU茶屋町店でもトーク＆サイン会を開催。意外にも、「サイン会は初めてなので楽しみ」ということだ。

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photo by 高樹涼子