【インタビュー】大石昌良とは一体何者なのか? 4つの名義が織りなす音楽半生

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■Tom-H@ckくんは僕の音楽人生の中でも大きな出会い。
■自分が憧れてたロックバンドの景色を見させてもらった


──では、OxT。こちらはどんなモチベーションでやってらっしゃるんですか?

大石:Tom-H@ckくんは僕の音楽人生の中でも大きな出会いで。彼は素晴らしい次世代のマルチクリエイターなんですよ。彼を見てると、自分がまだまだだなと思うことがたくさんあって勉強にもなりますし。彼と出会って僕のクリエイターレベルは超上がりましたよ(笑)。作るデモのレベルが変わりましたからね。ドラクエに例えると、最初レベル8ぐらいだったのが、今は魔王が倒せるぐらいのレベルですから(笑)。あと、でっかいステージにたくさん連れてってもらいましたね、このユニットで。横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナ、来年早々には大阪城ホールも決まっていますし。そういう大きな会場に連れてってくれる夢のユニットだと思います。

──ある意味、バンド時代には立つことができなかったステージですもんね。

大石:そうですね。大きい会場のステージに立つとキラキラする。きらめきをいただけてる気がするんですよ、たくさんの方々に。あのね、許可されてる気がするんです。“こんな1万人、3万人のお客さんの前に立ってもいい人間なんだ”っていうステージマンの印籠をもらえてる気がして。それは相当自分にとってプラスになったなと思います。あれがなかったら、たぶん僕ね、カフェライブで50人ぐらい集めて歌うだけで満足してるシンガーソングライターになった気がしますから。アニソンシーンで、自分が憧れてたロックバンドの景色をああやって見させてもらったという意味では、すごく自分にとって貴重な経験をさせてもらったのかなと思いますね。

■アカウントを抱えてる分、目的地がたくさんあるけど、
■そのピラミッドの頂点にいるのは漢字の大石昌良なんです


──そうしたら、大石昌良はまだまだここでは終われないぞという気持ちになりました?

大石:そうなんです。アニソンフェスで大きな会場に立つときも、“ここで自分が弾き語りライブをやったらこういう残響になるんや”とか虎視眈々と考えてリハしてますから。自分はアカウントをいろいろ抱えてる分、目的地がたくさんあるんですけど。でも、そのピラミッドの頂点にいるのは漢字の大石昌良なんです。活動してて、一番自己実現してるなと思うのは大石昌良でいいライブをしたときですから。

──その基盤となる活動に<弾き語りラボ>というシリーズがありますが。このタイトルにはどんな意味があるんですか?

大石:これは4年ぐらい前に始めたものなんですけど。<ラボ>というのは研究室という意味で。大石昌良としては、弾き語りで日本一を目指したいわけです。それを目指す大石昌良を研究所の所長と見立てて、来てくれるお客さんが研究員のみなさんという設定で、みんなで弾き語りを研究しましょうということで、こういうものを始めたんですね。だから、一番最初は僕、白衣を着てやってましたから(笑)。弾き語りと言っても、ステージでシンガーが弾き語りで歌ってるだけというビジュアルはもう現代的ではないなと思うんです。エンタテインメントの新しい形として、弾き語りなんだけどそれを別の形で楽しませたい。その実験として、去年は舞台装置をステージ上に散りばめてそこで歌ってみるというのをやったり。

──舞台装置?

大石:ええ。舞台にガス灯とベンチを置いたり、公園エリアを作って、そこにお客さんも巻き込んで。ベンチにお客さんを座らせて、そのとなりでロマンチックな曲を歌ってみるとか。そういう舞台ミュージカルっぽいものをやってみたんですね。それの延長で、今年の<大石昌良の弾き語りラボツアー2016>も舞台っぽい感じでやろうかなと思ってます。

──ここでは弾き語りでどこまでエンタテインメントできるか。それを“ラボ”しているわけですね?

大石:まさにその通りです。ラボだから完成形ではないんです。みんなでそれを見つけるために、ラボを繰り返していく場所ですね。

──実験を繰り返す中、弾き語リストとしての日本一を10とすると、今はどこまできてる感覚ですか?

大石:まだまだ3割ぐらいですかね。まずは日本武道館。そこを目標として目指したいです。

──分かりました。では、これから始まるツアーに関して、みなさんにメッセージをお願いします。

大石:ただの弾き語りだと思わないでください。そこには極上のエンタテインメントが詰め込まれているはずです。ステージのみならず舞台のセットから客席の作りまでセルフプロデュースしています。それぐらい、お客さんに楽しんでもらいたいと思っている実験室なので、ぜひともみなさんに参加して、弾き語りの新しい可能性を実験していただいて。あと、僕はシーンを作りたいですね。弾き語りのシーンを。なので、みなさんにも一緒に弾き語りのシーンを作る仲間に入ってもらえたら嬉しいです。

撮影◎高橋公子
取材・文◎東條祥恵



<大石昌良の弾き語りラボツアー2016>

■12月8日(木)札幌Space Art Studio
OPEN18:30/START19:00
【問】ウエス011-614-9999

・チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード:312-516)
・ローソン 0570-084-001 (Lコード:12830)
・e+ http://eplus.jp/2016-014/

■12月11日(日)名古屋クラブクアトロ
OPEN17:00/START17:30
【問】サンデーフォークプロモーション052-320-9100

・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:312-654)
・ローソン 0570-084-004(Lコード:41834)
・e+ http://eplus.jp/2016-014/

■12月15日(木)duo MUSIC EXCHANGE
OPEN18:00/START19:00
【問】duo MUSIC EXCHANGE 03-5459-8716

・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:312-557)
・ローソン 0570-084-003(Lコード:71979)
・e+ http://eplus.jp/2016-014/

■12月21日(水)梅田クラブクアトロ
OPEN18:00/START19:00
【問】GREENS 06-6882-1224

・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:312-173)
・ローソン 0570-084-005(Lコード:55604)
・e+ http://eplus.jp/2016-014/

■12月23日(金・祝)福岡Utero
OPEN17:00/START17:30
【問】BEA 092-712-4221

・チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:312-575)
・ローソン 0570-084-005(Lコード:84304)
・e+ http://eplus.jp/2016-014/

【チケット料金】前売4,000円(税込、整理番号付、ドリンク代別)

ニューアルバム『君に聞かせる物語』

発売中
【初回限定版】CD+DVD 
DDCZ9054/¥3,300+税

【通常版】CD
DDCZ2096/¥2,800+税

◆大石昌良オフィシャルサイト
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