【インタビュー】グレイヴ・ディガー「最高のリフとコーラスのある音楽を」

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グレイヴ・ディガーのニューアルバム『ヒールド・バイ・メタル』が、1月11日に日本先行発売となった。

◆グレイヴ・ディガー画像

1980年にドイツで結成され1984年にアルバム『ヘヴィ・メタル・ブレイクダウン』でデビューを果たしたグレイヴ・ディガーは、改名/解散を経て、1991年から復活を果たしたバンドだ。1990年代中期からコンセプトのあるドラマティックなメロディック・メタルを展開し、ヨーロッパで安定した人気を誇るようになるものの、前作の『リターン・オブ・ザ・リーパー』(2014年)からコンセプト・アルバムをやめ、コンパクトなメロディック・パワー・メタル系の楽曲を主体にしたスタイルへと変化した。

2015~2016年には2度にわたって初のアメリカ・ツアーも実施し、ワールド・ワイドで注目を集める中にあって発表された新作が、この『ヒールド・バイ・メタル』である。3分台の曲を数多く並べ、これまで以上にエネルギッシュなアルバムに仕上がったこの作品について、バンドの創設者であり唯一のオリジナル・メンバーであるクリス・ボルテンダール(Vo)に語ってもらった。



――新作『ヒールド・バイ・メタル』は、いつ頃から制作を行なっていたのですか?

クリス・ボルテンダール:ブラインド・ガーディアンとの最初のアメリカ・ツアー終了直後の2015年11月から2016年4月まで曲作りを行なって、その後、自分達のリハーサル・ルームで14日間で20曲を書き上げた。その中から最終的に13曲が生き残って、全て完成したのが9月だよ。

――今回もコンセプトはないようですね?

クリス・ボルテンダール:その通りだ。『クラッシュ・オブ・ザ・ゴッズ』(2012年)はコンセプト・アルバムだったんだけど、あれをリリースした後にメンバーに言ったんだ。「コンセプト・アルバムはこれで終わりだ。これまでかなりの枚数を作ってきたけど、もうこれ以上作れない。グレイヴ・ディガーの原点に返ろう。ビッグでコンセプトのあるものではなく、短くてクールな歌詞や物語のグッドなメタル・ソングをやろうぜ」とね。それで、今回のアルバムを制作するにあたり、みんなで意見交換した結果「最高のギター・リフと最高のコーラスのある音楽」をやろうということだった。

――今回は3分台のコンパクトなナンバーが多いですね。

クリス・ボルテンダール:それ以上何も必要ないからね(笑)。

――ライブに来るファンもコンパクトな曲を望んでいると感じますか?

クリス・ボルテンダール:ミドル・パートがあって、またさらにミドル・パートがある、みたいな曲は俺は好きではないんだ。俺達はプログレッシヴ・メタル・バンドではなく、純粋な典型的なメタル・バンドだ。曲というのは、その曲自身が持つ力に任せながら、最初から最後まで一気に終わらせるのが一番なんだよ。

――ファンが一緒に歌えるような曲が多いですが、メロディ作りはいつも時間を掛けているのですか?

クリス・ボルテンダール:ショーに来る人達は、みんな一緒に歌いたいと思っているんじゃないかな。俺もまた彼らと一緒に歌いたいから、そういうタイプのメロディを作ろうと意識して曲作りに取り組んでいるのは確かだ。俺は個人的に、ごくシンプルな曲構成とシンプルなコーラスが好きなんだ。昔、単なるメタル・ファンだった頃、俺が好きだったのもそういう曲だったし、今でもそういうタイプが好きなんだと思う。

――今作であなたはシンガーとしてはどういったアプローチで臨みましたか?

クリス・ボルテンダール:特にないよ。やろうとしたこと/表現したかったことは何もない(笑)。俺は自分独自のスタイルを持っていて、それを用いながら120%自分のできる限りのことをやろうとしているまでで、その時々によって、よりアグレッシヴになったりよりメロディアスになったりするけど、基本的なトーンやヴォイスはいつも同じだ。今回のアルバムでも、自分でやりたいことを全てやった。だから「こうすれば良かった」とか、「あそこはこう変えたい」などと文句を言いたいことは一切ない。やりたいことを120%やったし、それができて良かったと思っている。

――ところで、アルバムのカバー・アートは何を表現しているのですか?


クリス・ボルテンダール:祭壇の上には悪魔が乗り移った女性がいて、その横にいるreaper(死神)は彼女のために祈りを挙げている。すると落雷と稲妻が落ちてきて、そうして女性はメタルで癒される…そう“healed by metal”されるってわけさ。(笑)

――今後の予定を教えてください。

クリス・ボルテンダール:1月からドイツ、オーストリア、スイスとまわって、3月と4月には再び南米へ行く。そして夏にはフェスティバルに何本か出演する。今のところ決まっているのはそれだけ。日本には1996年以来行っていないので、早く再来日できることを強く願っているよ。

取材・文:Jun Kawai
Photo by Jens Howorka


グレイヴ・ディガー『ヒールド・バイ・メタル』

2017年1月11日日本先行発売
【CD】¥2,500+税
※日本盤限定ボーナストラック収録/日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.ヒールド・バイ・メタル
2.ホエン・ナイト・フォールズ
3.ローブレイカー
4.フリー・フォーエヴァー
5.コール・フォー・ウォー
6.テン・コマンドメンツ・オブ・メタル
7.ザ・ハングマンズ・アイ
8.キル・リチュアル
9.ハレルヤ
10.ラフィング・ウィズ・ザ・デッド
《ボーナストラック》
11.キングダム・オブ・ザ・ナイト
12.バケット・リスト
《日本盤限定ボーナストラック》
13.ブレイヴ、ヤング&イノセント

【メンバー】
クリス・ボルテンダール(ヴォーカル)
アクセル・リット(ギター)
イェンス・ベッカー(ベース)
ステファン・アーノルド(ドラムス)

◆グレイヴ・ディガー『ヒールド・バイ・メタル』オフィシャルページ
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