今日は一段と寒い、と地元民さえ漏らしている1月14日の仙台。そんな厳冬の東北に、ジャマイカの温かくピースフルなスピリットを響かせに来たのがG-FREAK FACTORY。

◆G-FREAK FACTORY 画像

16時過ぎ、サウンド・チェックの最終確認中の彼らは、いきなりレゲエを演奏し始めた。最初のギター・カッティングだけでは、自由なセッションかと思われたが、茂木が歌う歌詞は聴き覚えあるもの。なんと、G-FREAK FACTORY流レゲエ・ヴァージョンの「アンテナラスト」だった。機材転換時間で会場外に出ているオーディエンスが、たちまち会場内に飛び込んでくる。さらにBRAHMANの「ANSWER FOR...」も披露するなどニクい。大人のおもてなしを見た。


16時15分、いよいよ本番に突入。SEもなく静かに出てきた家坂(Dr)、吉橋(B)、原田(G)。青と赤が入り混じった照明が、ゆっくりと光を交差させる中、シンセサイザーのフレーズがスペーシーな効果を伴いながら美しく会場に広がる。原田がスカ・カッティングをディレイをたっぷり掛けて弾くと、もう、ステージにあるのはG-FREAK FACTORYの世界。ステージの単なるスモークも、怪しげな煙にさえ見えてしまうほどだ。茂木がレゲエに乗って、バンドを紹介。

「北関東、群馬のオールド・ルーキー、オールド・ヤンキー、超ヴィジュアル系スーパー・バンド…、G-FREAK FACTORY、始めます」

同時にバンド・サウンドは、レゲエからパワー全開のロックに展開。「Unscramble」が会場を揺さぶっていった。超ヴィジュアル系なだけに見た目も凄いが、音も曲も“超”が付くほど凄い。ロックでありながら、レゲエもソウルもたっぷりで、身体だけじゃなくて心も揺さぶっていく。


「調子はどうだい、兄弟! 明けましておめでとうございます。2016年はあの清原が有名にしてくれた群馬県からやってきました。こんなん出てきてビックリしたでしょ? 今日もカッコよくて、すいません!」

ついつい親近感も湧いてしまうMCが茂木らしいところ。そのままレゲエ・スタイルのコール&レスポンスで会場を一体化させながら、曲は「日はまだ高く」へ。途中、10-FEETの「hammer ska」も挟み込むのは、大人のおもてなしというより、もはや彼ら自身が楽しんでいるだけ。しかし、この一体化したライヴだから、会場にいる誰も彼もが笑顔。そのピースフルな雰囲気で「Too oLD To KNoW」も披露したが、直後、表情を変える茂木がいた。


アリーナに降り、最前ブロックの群集の中、オーディエンスに支えられながら立ち上がった茂木。宣戦布告でもするような強い口調で、自身の思いを吐き出していく。聞き入るうちに、心の叫びとも呼べるシリアスなメッセージの数々に、自然と涙を滲ませるオーディエンスも少なくない。ステージに戻った茂木は、さらに言葉を続ける。

「正月にTAKUMAと旅に行って来ました。くだらない話で、せっかく宿を取ったのに、ほとんど寝てません。過去に10年ぐらい活動していなかった時期があったり、解散すると言ったとき、レコーディング中にも関わらず俺達のところに来て、解散を止めてくれました。その後に東日本大震災。…俺は怖くてさ。東北に行くのが、見るのが、前に進むのがメチャクチャ怖くて。…だけどそれは大きな間違いだった。東北に来るたびに、東北の人に元気づけられて、とても大きな勇気をもらった。過去は大きくて、未来はとても小さくて。でも、なんとかギリギリのところで俺は立ってんだよ。俺もそう、オマエもそう、みんなそう」

本音だらけの話は、頑張れという言葉以上に心に響くものだし勇気づけられるものだ。パラパラと誰かが拍手すると、それをきっかけに徐々に拍手は大きくなっていった。その中で披露される「ダディ・ダーリン」が、たまらなく気持ちに染みる。


「なかなか東北に来ることができなかったけど、気づいたら狂ったように来るようになりました。来週もまた、ライブはないけど、石巻の人達に灯油を届けに行ってきます。…もう一度言うよ。明けましておめでとうございます。あのとき、おめでとうって言葉が、こんなでっかい場所で言えるとは思わなかった。来年もまた、でっかい声でおめでとうって言おうぜ。ありがとう、10-FEET。ありがとう、東北。G-FREAK FACTORYでした」

最後に彼らが選んだ曲は「EVEN」。G-FREAK FACTORYの魂の音と言葉は、ここ東北で熱く響きわたっていった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN

■【G-FREAK FACTORY セットリスト】

1.jam
2.Unscramble
3.日はまだ高く
4.Too oLD To KNoW
5.ダディ・ダーリン
6.EVEN


■10-FEET主催<東日本大作戦番外編>

2017年1月14日(土)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
Ken Yokoyama / G-FREAK FACTORY / 10-FEET / NUBO / MAN WITH A MISSION / ヤバイTシャツ屋さん / ROTTENGRAFFTY
2017年1月15日(日)宮城・ゼビオアリーナ仙台
▼出演アーティスト
サンボマスター / SiM / SUPER BEAVER / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / NAMBA69 / WANIMA
※仙台市太白区あすと長町1-4-10 東北本線「長町駅」より徒歩5分
開場12:00/開演13:00/終演20:30予定
▼チケット
全券種SOLD OUT

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